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【レポート】『YU-NO』リメイク版のこだわりからアニメプロジェクトまで赤裸々発表! 小林画伯のイラストも炸裂

1996年12月26日に、PC98版『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』が発売を迎えました。菅野ひろゆき氏(当時は「剣乃ゆきひろ」)が手がけたこのADVゲームは、シナリオの奥深さとそれを表現する「A.D.M.S」の融合により、当時のユーザーから高評価を博しました。

ソニー PS4
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1996年12月26日に、PC98版『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』が発売を迎えました。菅野ひろゆき氏(当時は「剣乃ゆきひろ」)が手がけたこのADVゲームは、シナリオの奥深さとそれを表現する「A.D.M.S」の融合により、当時のユーザーから高評価を博しました。

その人気は留まるところを知らず、翌年にはセガサターン版、2000年にはWindows版がリリースされ、そして2017年3月16日は、リメイク作品となるPS4/PS Vita版が発売となります。

長い年月を経てもなお、愛され続ける『YU-NO』。その20周年を迎える2016年12月26日に、本作が歩んだ歴史を記念する特別番組「この世の果て調査団 YOU KNOW?」が行われました。


この番組の司会を務めたのは、アメリカザリガニの柳原哲也さん。そして、リメイク版で武田絵里子を演じる小林ゆうさん、ユーノ役の小澤亜李さん、また主人公である有馬たくや役の林勇さんも登壇し、『YU-NO』にまつわる話を交わしました。

収録会場は観覧も可能なため、多くの『YU-NO』ファンも来場。中にはカナダから来た方もおり、ファン層の幅広さを感じさせる一幕も。また年齢層も幅広く、観覧者の4割ほどが20代でした。オリジナル版が20年前に出たことを考えると、リアルタイムではなく後々プレイした方も少なくない模様。時代を超えて愛された『YU-NO』の片鱗が伺えます。

◆リメイク版のキャストをお披露目!



数々のコーナーで『YU-NO』に迫る前に、リメイク版のキャスティングを告知。小林さんや小澤さんも含め、今回は女性陣のキャストが一挙お披露目されました。誰がどのキャラクターを演じるのか、気になる方は画像と合わせてチェックしてみてください。

■ユーノ:小澤亜李


■一条 美月:大西沙織


■朝倉 香織:前田玲奈


■島津 澪:釘宮理恵


■波多乃 神奈:内田真礼


■武田絵里子:小林ゆう


■有馬 亜由美:名塚香織


◆音楽面から迫る『YU-NO』



キャスト発表の後は、セガサターン版のOP・BGMを作曲したヨナオケイシ氏と、PC-9800シリーズ版のBGMを手がけた高見龍氏が登場。いずれもリメイク版BGMにも携わっており、『YU-NO』の歩みに深い関わりを持つ両名が、音楽面の魅力に迫ります。

リメイク版『YU-NO』には限定版も用意されており、描き下ろし特製スリーブパッケージや完全攻略本が付属。また、ハイレゾサウンドトラックDVD(5枚組)も見逃せないところです。CDではなくDVDになっているのは、単純に容量の問題に過ぎず、ハイレゾ音源250曲以上+全楽曲のMP3形式データが収録されているという大ボリュームがその理由です。


リメイク版で楽曲をアレンジするにあたりヨナオ氏は、愛されている楽曲の魅力を損なうことなく取り入れることに注力すると共に、元の曲には役割があるのでその役割を残しつつリメイクしたとコメント。また高見氏は、原曲の空気感、間や強弱を意識したと明かしました。

過去の音源をどのようにしてハイレゾ音源にしたのかという点について、ヨナオ氏と高見氏は専門的な解説を詳しく述べた上で、要約すると【当時の作曲環境を可能な限り再現したPC-9821を使用して、SSG部分も含んだ全ての出力を、基板から直接デジタル信号で抜き出す改造をした特殊環境で音声収録した】とのこと。その際に発生した問題には、ハードウェアそのものを設計・制作して解決したというこだわり抜いた音作りの工程を語りました。


壇上には、リメイク版のプロデューサー・浅田誠氏も登場し、音楽にも関係するリメイク版の機能を紹介。今回のイベント用に切り出した特別バージョンをモニタに映し出し、オプション画面について触れました。


オプションには様々な項目がありますが、その中には「BGM設定」も。これは、流れるBGMを「リメイク」「オリジナル」に切り替える機能です。切り替えは任意で、またいつでも行えるので、思い入れや好みに合わせてチョイスしてみてください。

また、キャラクター毎にボイス音量の調整も可能。しかも、オプション画面に表示される名前は、ゲーム内で登場したキャラのみ。この先どんなキャラと出会うのか、設定項目でネタバレすることはないのでご安心ください。

更に浅田氏は、本作の大きな特徴である「A.D.M.S」の画面も披露。どうやら公開する予定のなかった画面らしく、柳原さんはやんわりながらも止めようとしますが、浅田氏は平然と画面を表示したまま。ちなみに浅田氏曰く、「A.D.M.S」画面の公開は今回が初だった模様。この嬉しいサプライズに、観覧者や視聴者からは喜びの声が上がりました。

◆ゲーム業界から振り返る『YU-NO』、そして炸裂する「小林画伯」の画力



音楽面のこだわりや浅田氏からのポロリが終わると、続いてはゲームライターの石井ぜんじ氏と田渕健康氏が登場。まずは、オリジナル版が発売された1996年当時を振り返ります。

1996年と言えば、アトランタオリンピックがあり、東京三菱銀行が誕生。「メークドラマ」や「アムラー」、「チョベリバ・チョベリグ」などのワードも飛び交っていました。当時「ルーズソックス」を履いていた方も、今や立派な社会人や主婦になっていることでしょう。

アニメでは「名探偵コナン」や「るろうに剣心」、ゲームでは「ポケットモンスター 赤・緑」、「バイオハザード」、「スーパーマリオ64」、「鉄拳2」など、今も愛されているシリーズタイトルがずらり。また、社会現象にもなった「たまごっち」も。改めて、当時の熱や勢いを思い出させるものばかりです。

ゲーム業界的には、ゲーム雑誌も数多く出版されており、攻略本も売れ行きが好調だった時代。今のようなインターネットはなかったため、攻略情報を手に入れるには雑誌・書籍が一般的で、そこから仕入れた情報を友達同士が教え合うのが一般的でした。

上手いプレイヤーのゲームプレイを見るには、その人がいるゲームセンターに足を運ぶしかなく、それでも上達のヒントを見つけるために、池袋や新宿に多くのアーケードゲーマーが集った時代でもあります。今なら実況なり動画なりで手軽に閲覧できますが、当時は足を使うのがポピュラーな手段でした。


そんな20年前の思い出を、なんと小林さんがイラストで再現するコーナーが始まります。小林さんは、一部の方々から「小林画伯」と呼ばれるほど、インパクトと溢れる絵を描く腕前の持ち主。かつての小澤さんと林さんの思い出話から、その様子を絵で表現しました。


20年前の小澤さんは、幼稚園でよく忍者ごっこをして遊んでいたとのこと。その思い出を綴ったはずの絵は、しかし満足な人影もなく、荒んだ感じの心象風景とも見える仕上がりに。小林さんの解説によると、中央にある池で「水遁の術」を楽しんでいるとのこと。その小ささについてを問われると、生きてる人間を描くのは事務所からNGが出ているらしく、そういった事情を踏まえて小さい描写に留めたそうです。

続いて林さんは、20年前ではなくもう少し後の時代の、17歳頃の思い出を語ります。当時はいわゆるギャル男・チャら男で、肌を焼いて髪は金髪。黒づくめの格好を好み、日焼けマシンを週二の割合で利用していたと告白します。


その思い出も、小林画伯にかかると一変。登壇者からは殺害現場だとの声があがってしまいます。しかし、横たわっている姿は日焼けマシンに入っている林さんだと解説。黒く塗り潰されかけている方は、肌と黒い服装が闇夜に紛れている様子だと明かしました。その解説通りに見えるかどうかの判断は、皆様にお任せしたいと思います。

◆リメイク版のマスターアップは目前、そして更なる展開も



浅田氏の私物というオリジナル版『YU-NO』パッケージ(未開封)や完全ガイドブック、そして長岡康史氏による貴重な直筆原画を公開し、声優陣に各アイテムのレア度を当ててもらうコーナーなどを経て、多くの方が待ち望んだ最新情報のお披露目に。

まずリメイク版『YU-NO』の開発状況ですが、200枚以上のイベントCGも完成し、年明けにはマスターアップを迎える見通しとのこと。これ以上の延期はないと、浅田氏が力強く宣言し、期待が一気に膨らみます。また、コミッククリアにて『YU-NO』のコミカライズが決定。webでの連載となるので、コミッククリア公式サイトの定期的なチェックをお忘れなく。


そして、更なる展開となる「アニメプロジェクト始動」も明らかに。この件に関する詳細はまだ明かされていませんが、「MAGES.」と「GENCO」、そして「feel.」が取り組んでいるとのことです。もうしばらくすると更なる情報が届く模様なので、アニメプロジェクトの続報とリメイク版の発売、その双方を心待ちにしておきましょう。

■『この世の果てで恋を唄う少女YU-NO』アニメプロジェクト
公式サイト:http://yu-no.jp/anime/

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆


(C)MAGES./5pb.
《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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