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【PSX 2016】『バイオハザード7』プロデューサーインタビュー―最終体験版の裏側

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【PSX 2016】『バイオハザード7』プロデューサーインタビュー―最終体験版の裏側
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12月のPlayStation Experience 2016で、どっさり情報が公開された、カプコンのシリーズ最新作『バイオハザード7』。久しぶりのナンバリングタイトルであり、新たな体験版も配信されて盛り上がりを見せる中、シリーズプロデューサーの川田将央氏と、プロデューサーの神田剛氏へのメディアインタビューが実施。今作の開発話やこだわりがたっぷり語られたその内容をお送りします。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

――まずはお二人の自己紹介をお願いします。

川田氏: 『バイオハザード』シリーズのプロデューサー川田です。今回久しぶりのナンバリングということで、大変面白いユニークなタイトルになっていると思いますので、是非期待していただきたいなと思っています。

神田氏: カプコンの神田です。『バイオハザード7』ではプロデューサーを担当しています。主にはプロモーション周りがメイン業務になっていて、シリーズプロデューサーと二人三脚で頑張っています。

――PSX 2016で色々と発表がありましたが、ユーザーからのPVに対する反響はどう受け取っていますか。

川田氏: PVよりも体験版の方が圧倒的に声が多くなっていて、すでに攻略もされていますが、楽しんでもらっていますよ。

――まだまだ秘密を探しているようですね。ダミーの指とか。

川田氏: ダミーの指は、もう解いているプレイヤーが多くなってきています。正直なところ、解答が出るまでに1週間はかかると予想していましたが、まさか1日で解かれてしまうとは思っていなかったので……。うちのディレクターの中西も「ありえへん」と。相当難しいやつだったんですが、本編はここまで難しくないから大丈夫と言おうと思ったのに、言うことすらなく解かれてしまったので本当にびっくりです。本編はストーリーの流れを楽しんでいただきつつ、シチュエーションを体験していただくことになりますので、また違う面白さがあると思います。スタッフが本編と少し違うニュアンスで組み込んでいたので、体験版というと誤解を招くかもしれません。

神田氏: そうですね。

――どうして本編と少し違う体験版を制作されたんでしょうか。

川田氏: 本編を遊んだ時の面白さを最大限に引っ張るために、少し違うアプローチで『バイオハザー7』をあえて制作したというところです。テーマになっているのは、「恐怖」ですので、そこを伝えるために体験版を作ろうと考えていました。初期の頃は、戦闘とかで押していくのではなく、恐怖を中心にアプローチしたんですが、今のタイミングになると、より『バイオハザード』らしさというのもアピールする必要があると思っていますので、そういう意味でのアップデートを今回は続けていこうと思っていました。最後のアップデートにはなりますが、このタイミングで『バイオハザード』らしいゲームになっているんですよ、というのをアピールしたいと思っています。


――最後に戦闘を持ってくるのは予定通りですか。

川田氏: そうですね。

神田氏: もちろんユーザーさんからは体験版のアップデートに関して、合計2回になりますが、「こういうやり方になるんだ」という声もいただいていて、最終的にそういう受け止め方をしてもらえて良かったなと感じています。最初は「この指は何なんだ」という反響をはじめ不満めいた声も色々ありましたが、今回エンディングも追加されて、"最終形態"となります。

川田氏: どちらにしても来月には本編が発売されますからね。

――そうですね、早いもので。体験版を制作しながらVRを意識していましたか。

川田氏: 今回大変だったのは、本編を制作し、配信もする、VRも対応しますということで、実は並行作業がとても多かったです。作り方としては、割とピークを最初の方に持ってきたので当初はみんな忙しかったと思うんですが、どんどんペースを落としていくはずが作業量が増えて、スタッフにとっては休みがなくてたまったもんじゃなかったと思います(笑)。おかげさまで色々なアプローチが取れたので、お客さんにとってはプラスになる対応になったのではないかなと思います。

――体験版ではVR対応がないと思っていましたが、対応を決断したのはどのタイミングでしたか。

川田氏: 今のこのタイミングでマスターアップも終わり、対応しない手はないと考えていました。なので、最初からVR対応しますよ、とお知らせするつもりでした。配信版の時点でVRを持っている方がいれば、そこで色々と試していただいて自分に合うかどうかを見極めていただいた上で、製品版に臨むというのが理想的かなと考えています。

――今回のアップデート「ミッドナイトバージョン」のネーミングの由来は何でしょうか。

川田氏: 誰が考えたんだっけ?

神田氏: チームの方でもトワイライトとミッドナイトは、ビギニングアワーという体験版のタイトルありきで、シフトしていく時間軸はアイデアとしては固まっていました。もちろん他のアイデアも探していましたが、最終的にそこに落ち着きました。

川田氏: 映画のゾンビ三部作もナイト、ドーン、デイとありましたしね。割と今回はシンプルなネーミングが多いです。ランタンとかキッチンとか、それだけ聞くと何のことかはわかりませんが、シンプルだけど想像ができる余地があるようなイメージで付けたので、ミッドナイトも同じようになっていると思います。

――体験版全体の話になりますが、本編との繋がりはどうなっていますか。今回のPVとも異なるような気がしますし、ユーザーさんの中でも違うと思っている方もいると思いますが、違うと言い切ることはできますか。

神田氏: どうでしょうね……。違うと言えば違うけれども、体験版は体験版の1つの事件的なものとして捉える方がいいかもしれません。本編に繋がるというとまた強い連携を想像させてしまうのもどうかと思うので、世界観は共通というところでしょうか。

川田氏: スペシャルなものという認識で良いと思います。配信版に出てくるモールデッドも非常に強いと思うんですが、本編はもう少しゲームしやすい調整もされていますし、世界観に馴染むためにも、実際にプレイしていただいた方がいいです。

神田氏: まさかなぁ…今日全部謎が解かれるとは思わなかったからなぁ……(笑)。

――本当に信じられない速さでしたね。

川田氏: 本当は誰も謎がわからなければ、ゆっくりとヒントを出していこうかと思っていたんですよ。

神田氏: PRネタとしても使える予定だったんですが、淡い期待は打ち砕かれて終わりました(笑)。

――体験版の謎を解くのは日本人の方が早かったんですか?

川田氏: アメリカの方ですね。2人の兄弟が中心となって解いたらしいです。

神田氏: あるサイトでみんなで協力しあって攻略した方たちも、5つ目の謎には「疲れた」というコメントがあったそうです。

川田氏: こんなスピードでで解かれてしまうと、人類に不可能なことはないんじゃないかと思いますね(笑)。

――PVの方に話を戻しますが、これまでになかったシーンが出ているような気がしますが、水の中にいたシーンは屋敷ではないようですが、違った場所に行くことはありますか。

川田氏: どうなんですかね(笑)。答えにくいところではありますが、屋敷だけではないシチュエーションがあるんだということはわかっていただけたと思います。

――本編で登場するシーンでは間違いないですか。

川田氏: 本編のシーンではあります。間違いなく。

神田氏: ベイカー家はプランテーションが広いですからね。そこで別の何かがこう、っていうのもあるかもしれません。


――お二人が思う今回のPVの見所を教えてください。

川田氏: 結構な情報が出ているんですが、みなさん指の方ばかりに気を取られていて、トレイラーの方の話はあまり言及されてないですけどね。

神田氏: 何故主人公のイーサンがそこにたどり着くかという理由の部分がトレイラーに含まれていて、最後の女性が「I lover you Ethan」と言うドラマ性とかもしっかり入っている、単に怖いだけではないというところが打ち出せていたらなと。

――もしかしたらラブロマンスかもしれませんね。

両氏: そうですね(笑)

――ネーミング、PV、体験版からすると、これまで『バイオハザード』シリーズをプレイした人でも楽しめる印象を受けますが、『バイオハザード7』が初めての方でも話にはついていけますか?

川田氏: もちろんです。今作は直接的には過去のしがらみを引っ張ってきていないので、みなさん同じように楽しんでいただけると思います。世界観や時代設定自体は引っ張ってきていますので、一部そういう部分はあるとは思いますが、基本的には新規のものばかりですので、新しく始めたばかりの方でも違和感なく楽しめると思います。

――裏では『バイオハザード』のプレイヤーに対して深さがあるわけですね。

川田氏: そうですね。クリアする頃にはそういうものも感じていただけると思っています。

神田氏: ゲーム中のアイテムや情報というのも、もちろん『バイオハザード』の世界観で「7」が存在していることがわかるものも、それなりに出てきますので、そういうところでシリーズの連動のイメージをしてもらえるエッセンスも入っています。

――やっぱりみんなクランクを回すところで『バイオ』だなと思っているようですね。

神田氏: そうですね。そういう部分もです。

――戦闘に関しては、R2で振るのとL2で振るのは構えが違いますが、弱攻撃と強攻撃という認識で良いでしょうか。

川田氏: あまり意識してなかったけどそういう感じなんですかね。

神田氏: そういえばそうですね。たぶん差はなかった気がしないでもないですが、あまり適当なことは言えないですね(笑)。

川田氏: しっかりアクション要素にもこだわって作っているということですね。ただのホラーではなく、“サバイバルホラー”だという。

――体験版のエンディングに関しては、一部のユーザーさんが辿りついているので出きった感じですか。いくつかあるとは思いますが。

川田氏: ネットを見ていると大体そうかなと思いますが、ついに脱出できたという人も何名か確認できたので、体験版としての役割も達成できたのではないかなと思っています。

――開発に使われたテクノロジーについてですが、本作のために開発された新エンジンがあるとのことですが、特徴はありますか。

神田氏: 色々ありますね。『バイハザード7』の開発と同時に新エンジンの開発もしてきていますが、開発の効率性という部分が最初にあります。そこに関しては、エンジンの性能の部分で、効率良くよりクオリティの高いものを作り出すこと。次にフォトリアルの部分ですね。表現の部分でより実写に近いもの。もう1つはRE ENGINEを使うことによって、フルHDの60fpsがものすごく安定したパフォーマンスが出せます。ここまで安定しているゲームは他にはないとエンジニアが言うぐらいに安定しているので、そこがRE ENGINEの成果だと感じています。

――このエンジンは、これから開発される新規タイトルにも利用できるようになるのでしょうか?

神田氏: 最初から汎用性を考えて制作しているので、我々が今後制作するタイトルでRE ENGINEエンジン対応は増えてくると思います。

――制作の中でHDRやVRといった今年のキーワードを意識していましたか。

川田氏: 4Kもありますね。

神田氏: 最終的に4Kとかそういうグラフィック精度の高いものは、うちのエンジン開発スタッフと話をしていると、アートスタッフがかなりこだわって詳細なディテールを持ったアセットを制作しているので、結果的に良い形になったと思います。ここまで普通はやらないだろう、と思うぐらいのディテールを持ったものが、最終的に4K対応やグラフィックの面で非常に生きています。

川田氏: PS4 ProとVRとの相性も非常に良い形になっていると言えます。

――VRはサバイバルホラー向きのテクノロジーですね。いつごろから視野に入れましたか。

川田氏: 『キッチン』の制作後ですね。それ以前からはVRの研究はしていて、ホラーとの相性が良いことが『キッチン』で確認が取れて、そこからフル対応しようということになりました。ソニーさんもすごく協力してくれましたし、うちのスタッフもすごくこだわってVR対応できたのが大きいです。他のメーカーさんだと二の足を踏むようなところも含めて、VRにフル対応できたのが良かったんじゃないかなと思います。怖さという意味では、是非VRで体験していただきたいところだと思っています。

――初めてPS VRで対応した時はかなり実感しました。E3版よりかなりVR酔いが改善されたと聞きましたが、さらに調整を行う予定はありますか。

川田氏: 基本的に今入っているものがFixになります。まだ多くの方が触りきってないかと思いますが、沢山のオプションを設けているので、それぞれに合わせたカスタマイズをしていただきたいと思っています。慣れていないうちは、あまり長時間VRで遊ばない方が良いと思っています。特に今までVRに触れたことがない方は、慎重にプレイしていただくのをおすすめします。最初から全然酔わないよ!っていう方はガンガン遊んでいただきたいなと。

――VRから離れてしまいますが、現時点でストーリーなどの明確な情報は出ていませんが、発売までに情報は追加されるのでしょうか。

川田氏: 発売までにはもっとディテールを感じられるものを用意したいなとは思っていますので、まだまだ注目しておいていただきたいです。時期的には直前ぐらいまででもいつ出るかわからないです。急に出るかもしれません。


――今回のPSXでタイトルとしても盛り上がったと思うんですが、「バイオハザード アンバサダー」会員に向けてはさまざまな情報が先行公開されていて、改めて「7」の情報を見てアンバサダー登録をしておけば良かったと感じるユーザーさんも多いかと思います。これからもアンバサダー登録をしても新情報を優先的に配信されるような、アンバサダーならではの体験が行えるようなコンテンツなどはあるのでしょうか。

神田氏: はい。ローンチに近づくにつれて、素材や情報を垂れ流すようなことはしませんが、例えば直接お会いするミーティングの場や、追加で体験会の実施という企画も考えております。「バイオハザード アンバサダー」の取り組みは継続的に考えています。

――発売以降も実施する予定はありますか?

神田氏: もちろん予定はあります。『バイオハザー7』単独のアンバサダーではなく、『バイオハザード』シリーズのアンバサダーとなるので、今後も実施していきます。

――発売を楽しみにしているユーザーに一言お願いします。

川田氏: 今回の『バイオハザード7』は、“恐怖”に大きく舵を切ったタイトルとなりますが、それだけでなくゲームとしてのエンタメ要素も備えていますし、1度始めたらなかなかやめられなくなるような作りになっていると思っています。“怖すぎる”と言う声もお聞きしていますが、尻込みせずに、是非、新しいチャレンジを見ていただきたいなと思っています。

神田氏:『バイオハザード7』は、我々カプコン開発チームのクリエイティビティ、チャレンジが詰まった作品になっています。もちろんシリーズファンの方に遊んでいただきたいですが、新規の方にも遊んでいただきたいなと思っています。年明けに恐怖が足りないな、刺激が足りないなと言う方には是非手に取っていただきたいなと思っています。我々もローンチまでにユーザーさんの楽しみを奪わないようにプロモーションをしていくので、よろしくお願いします。

――ありがとうございました。
《編集部》

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