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【そそれぽ】第121回:懐かしいようで超新感覚!目立つと即死!でも笑える『モノカゲクエスト』をプレイしたよ!

インサイドをご覧の皆さま、こんにちは。そそそ こと 津久井箇人です。皆さんのゲームライフを充実させるゲームプレイレポート、第121回を迎えました【そそれぽ】のお時間です。

任天堂 3DS
目立つと本当に死にます…
  • 目立つと本当に死にます…
  • アクション性も求められるコマンド式バトル
  • 視線を遮るか違う方を向かせるかしなければ危険!
  • プレイヤーの方針で主人公を育成可能
  • 要所に待ち受けるボスクラスの「巨人」
  • 敵の攻撃が厳しい終盤もしっかり育成してればいけるいける
  • ストーリーからはずれたやり込み要素も豊富
  • いよいよ100階!物語はクライマックスへ!
インサイドをご覧の皆さま、こんにちは。そそそこと津久井箇人です。皆さんのゲームライフを充実させるゲームプレイレポート、第121回を迎えました【そそれぽ】のお時間です。

「人見知りなんです」というと絶対「ウソだぁ?」と言われる筆者です。というのも、その場はポーカーフェイスを貫けるからなのです。初対面の人と会ったりするとき、内心はドッキドキでバックバク。しかし「どうも、初めまして(キリッ」と平静を装うのがある種の特技というワケで、結果的にいろいろと前に出る役をやる機会が人生で多かった気がします。本当は陰でコソコソ頑張るタイプですよ、筆者は!



というわけで、今回プレイするのはポイソフトのニンテンドー3DSソフト『モノカゲクエスト』です。


「目立つと死ぬRPG」という意味不明ながらもかなり過激なキャッチフレーズで、インサイドでもじわじわ注目を浴びていた本作。『メタルギア』シリーズのような「ステルスアクション」というジャンルはよく聞くのですが、「ステルスRPG」というジャンルはちょっと聞いた覚えがないです。ヒトクセある変なゲームを作らせたら日本一(かもしれない)のポイソフトの最新作ということで、期待と不安が入り混じります(笑)。それでは、早速プレイしていきましょう。


◆『モノカゲクエスト』ってどんなゲーム?


■文字通り「目立つと死ぬ」RPG
物語は「勇者会」という世界の平和を守るギルドに所属する勇者の1人である主人公が“隻眼の魔術師”という悪者によって、目立ったことをすると死んでしまう「モノカゲの呪い」をかけられてしまうところから始まります。常に他人の視線に気を配り、行動を慎まなければならない主人公。街の人々や自分以外の勇者の視線があるところでは、うかつな行動は取れません。そんな理不尽な呪いを解くために「一ツ眼の洞窟」の地下100階にいるという“隻眼の魔術師”を倒す冒険へと出発します。

■自動生成ダンジョン+リアルタイムコマンドバトル(ウェイトあり)
物語のメインとなる「一ツ眼の洞窟」以外にも存在するダンジョンたち。そのすべてが入る度に形や内容が変わる自動生成ダンジョンとなっています。モンスターとのバトルはアクションRPGに近く、シームレスかつリアルタイムで展開。ただし、「たたかう」「まほう」「どうぐ」などのコマンドから行動を決定する王道RPGのスタイルが採用されており、コマンドを開いている間は時間が止まるため、じっくりと考えながらバトルをすることになります。ターンは存在せず、「キャストタイム」(行動までの待ち時間)があり、効果の大きい行動ほどキャストタイムが長くなります。

■2種類の「死」
ひとつは、主人公のHPがゼロになってしまうパターンです。普通のRPGの死亡ですね。この場合、再開は冒険の中心となる「アリエスの街」に戻されます。もうひとつは「目立つ行動」を取ることで画面左下に表示された「目立ちゲージ」がMAXになり「モノカゲの呪い」が発動するパターンです。街を不自然に走り回ったり、人前で宝箱を開けたりしてもジワジワ注目されてしまいます。ほかの勇者がいる目の前で敵を派手に倒しちゃったりしようものなら、ほぼ即死確定です。この場合はゲームオーバー画面となり、コンティニューするか、タイトル画面に戻るか選択することになります。コンティニューの場合は、呪いが発動したフロアの最初から(ただしフロアの形は変わっています)ピンチ状態で再開です。


◆独特のゲーム性ながら馴染みやすいシステム


■コマンドバトルだけどアクション性強し
基本ジャンル・基本内容はあくまでもRPGですが、見下ろし型のアクションRPG的な要素が強めです。他人の視線を気にして敵を戦う場合の位置取りや、タイミング良く敵の攻撃範囲外へ離れて回避など、アクション的なプレイをするほど有利になります。敵にも視線があるので(これは見られても大丈夫)、視線の外から不意打ちで大ダメージなど、独自の要素も多数。レベル上げや装備の充実はもちろん主人公を強化しますが、プレイヤーが上手くたちまわることによっても戦いを有利に進めることが可能です。

■主人公の育成方針はプレイヤー次第
敵を倒すことで経験値を貯めてレベルを上げていくオーソドックスなRPGの主人公強化が採用されていますが、レベルアップ時に、各種ステータスに4ポイントだけポイントを割り振ることが可能。「ちから」に振れば、いわば「戦士タイプ」になっていくし、「ちりょく」に振れば「魔法使いタイプ」になっていきます。ゲーム内に出てくる武具はすべて装備できるので、自分好みのキャラクターを育成できます。

ちなみに筆者は、「ちから」と「はやさ」を重視した近接攻撃を得意とするタイプに育てていきましたが、ゲームを進めていくと、魔法攻撃に多少苦しめられました。ポイソフトのキャラクター育成といえば、装備も含めて「あっちを立てればこっちが立たず」という一長一短がおなじみ。どんな主人公にしていくかはプレイヤー次第です。

■通りすがりの勇者、視線以外は基本味方
ダンジョンを冒険しているとときどき出会う他の勇者。彼らの視線は「モノカゲの呪い」を発動させる恐ろしいものですが、それさえ気を付ければ、ダンジョンでともに敵と戦ってくれる心強い味方でもあります。戦闘を有利に運んだり、ピンチ時の回復役になってくれたりと、彼らを上手く利用するとダンジョン攻略もグっとラクになります。しかし、その視線のせいで為す術がない場合もしばしば。助けてあげたくても助けられず見殺しにせざるを得なかったり、視線を消すためにコマンド「YQC(勇者をキュっとチョーク=眠りに落とす)」を使わざるを得なかったり…。主人公独りで戦っていたつもりが、実は近くに別の勇者がいて、急に現れて「呪い」発動からの即死なんてこともよくあるので…まぁお互い様ですかね(笑)。


◆気になったところ


■範囲判定が毎回ちょっと微妙
前述の通り、コマンドを開くとさまざまな行動を選べます。その際“攻撃が届く範囲”や“魔法が届く範囲”が主人公を中心に円で描かれるのですが、この範囲判定が毎回ちょっと微妙で、範囲内に入っていると思った敵が入っていなかったり、逆に範囲外だろうと思った敵に攻撃が届いたりと、対象が少しでも円に掛かっていればOKというワケでもないみたいで、感覚が終始曖昧でした。特に縦方向…特に特に、自分が手前で敵が奥の場合は、画面に微妙に奥行きがあるせいもあってか、さらに“範囲”がつかみづらかったです。

■看板掲載クエストの報酬が少ない
街の看板には「勇者会」から出された報酬付きのクエストが掲載されることがあります。その報酬は、基本お金なのですが、クエストを達成する頃には、ダンジョンの宝箱からクエストの報酬額と同等のお金がバンバン手に入ったり、敵を倒していることで自然に貯まったりして、結果的に報酬が小銭のようになってしまいました。なので、クエスト達成の喜びと報酬ゲットのありがたみが非常に薄かったです。もっと報酬が良くても良かったのではないでしょうか。

■「たんす」の二段目以降の解放条件で迷った
一般的なゲームでいう「アイテム預かり所」に相当する「たんす」。二段目以降を使うには、物語を進めたり、イベントを達成したり、特別な条件があるのかと思いきや、暗くなっている「二段目」「三段目」文字を選択してお金を払うだけでした。しかもけっこうお安いです。さまざまなアイテムが大量に増えていくゲームなので「たんす」の有効活用をお忘れなく!

■中断セーブ&途中再開機能がほしい
セーブ手段が街にしかなく、3DS本体を閉じるスリープ以外で中断する手段がないのがやや不便でした。ゲームを進行するとダンジョンを脱出する魔法やアイテムに加えて、ダンジョン内で到達済みの階層なら5階単位で自由に移動できる魔法を覚えられます。そのため、一度脱出してセーブしても、近い5の倍数の階から再開できるのですが、例えば「54階」なんかで、どうしても一旦完全にやめなければならない状態になったりすると、すごく勿体ない感じがします。中断セーブ&途中再開機能、あってほしかったです。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

◆総評


戦略性と爽快感のバランスが絶妙!
新感覚のステルスRPGは、理不尽な「死」も笑って許せちゃう!


内容はまさに公式説明のジャンル通り「目立つと死ぬRPG」ですが、思っていたよりアクション性があり、テンポ良くサクサク進められます。不思議ジャンルだけに、ゲーム冒頭のチュートリアルにあたる部分が非常にわかりやすかったことも好感。ゲームに慣れてくると、ノーダメージで敵を倒したり、感覚的に「今は走っても大丈夫」といったものがわかってきたりするので、爽快感がグっと増していきます。

ダンジョンを進むほど、マップは広くなり、敵も強くなっていきます。筆者はひとまずのエンディングまで辿り着けましたが、ストーリーに沿って進める分には難易度はそれほど高くはなく、基本に忠実であればちゃんと進めるバランスにまとまっています。いわゆる『不思議のダンジョン』をはじめとする「ローグライク系」ほどシビアではないので、気楽にプレイできるのも良い感じです。ただし、ラスボスに相当する敵との戦いはなかなか歯応えがあるので、ダンジョン100階を進んで育成してきた主人公とプレイヤー自身の経験の全てを活かして全力で挑みましょう。

この記事では触れていませんが「アリエス国」という小さなマップながら、サイドストーリーにあたる部分(ほかのダンジョンの攻略)も豊富で、主人公を強化するといったやり込み要素が多分にあります。もちろん、メインストーリーと並行してそれらのを進めていくのもありです。その方が有利にストーリー攻略できる場合もあるかもしれません。

終始「呪い」発動による死の緊張感はあるものの、大きなデスペナルティがないので、理不尽に死んでしまっても笑って許せてしまいます(笑)。ただ「目立っています!」が表示されているときの「ゴボゴボゴボ」いうSEは心臓に悪いので、できればもう聞きたくありません(笑)。

【こんな人にオススメ】
・オーソドックスな王道RPGが好きな人
・アクションRPGが好きな人
・ステルスアクションゲームが好きな人
・新感覚のゲームをプレイしてみたい人
・ちょっと変わったゲームを探している人

懐かしいゲームを遊んでいるような感覚があり、操作や目的などはスッと入ってきます。しかし、内容はステルスしながらダンジョンに入り、こそこそとモンスターを倒していくという非常に斬新なもの。「懐かしいけど新しい」という言葉が相応しいゲームでした。ちょっと変なゲームを探している人にぜひ!(笑)唯一心配なことと言えば、今後ほかのRPGをプレイしているときも、街の人々の視線が気になってしまうのではないかということぐらいです…(笑)。


【そそれぽ】第121回、いかがでしたでしょうか?Miiverseがリニューアルしたおかげで、3DSでも好きなシーンのスクリーンショットをMiiverse上のアルバムに保存して、いろいろと使えるようになりましたね。スマホへの保存など、皆さんもぜひ上手く活用してみましょう!次回もどうぞお楽しみに!


『モノカゲクエスト』は、好評配信中で価格は1,000円(税込)です。

(C)POISOFT


■筆者プロフィール
津久井箇人 (つくいかずひと) a.k.a. そそそ

作・編曲家・ライター。物心がつく頃にはMSXで『グラディウス』をプレイしていた無類のゲーム好き。ゲームを紹介するブログ記事が評価され、2011年からINSIDEでニュース原稿執筆・ライター活動を開始。レトロゲームから最新ゲーム、戦略シミュレーションゲームから格闘ゲームまで、幅広いジャンルのゲームをプレイ。

Twitter:@sososo291
ブログ:sososo activity

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《津久井箇人 a.k.a. そそそ》
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