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【そそれぽ】第137回:シミュレーション入門に最適!意外に戦略も本格的な『妖怪三国志』をプレイしたよ!

任天堂 3DS

本の世界に吸い込まれる主人公の妖怪たち
  • 本の世界に吸い込まれる主人公の妖怪たち
  • さくら国をめぐる壮大(?)な戦い!
  • バトルパートも親切丁寧
  • チュートリアルもわかりやすい
  • うんちく魔孔子の「うんちく」で学べる『三國志』
  • ジバニャン、コマさん、USAピョンは元の世界に戻れるのか
  • 妖怪ウォッチと言えばひっさつわざ!
  • もはや世界観とか気にしない方向で
インサイドをご覧の皆さま、こんにちは。そそそこと津久井箇人です。皆さんのゲームライフを充実させるゲームプレイレポート、第137回を迎えました【そそれぽ】のお時間です。

世間的には「一過性のブーム」に見えても、実は一時的な爆発力が凄いだけで、その後も多くのファンに支えられ、高く評価され続け、継続して安定した人気を保っているコンテンツは多数存在します。例えば「初音ミク」なんか2007年発売で来年で10周年迎えますが、まだまだ多くの人が楽しんでいます。例えば「なんでだろ~」で一世を風靡したテツandトモさんも、テレビでこそそれほど見ないものの、先日は「徹子の部屋」にゲスト出演。さまざまな場所での営業を中心に大活躍されているそうです。そして、2014年に大ブレイクし、新語・流行語大賞にも選出された“アレ”もまた、人気継続中なのであります。



というわけで、今回プレイするのはレベルファイブのニンテンドー3DSソフト『妖怪三国志』です。


『妖怪ウォッチ』と、コーエーテクモゲームスの『三國志』によるコラボタイトルとなっているこの『妖怪三国志』。ゲームやアニメでおなじみの妖怪たちが三国志の英雄たちをモチーフとした「武将妖怪」となって活躍します。『妖怪ウォッチ』の派生作品としては、初のシミュレーションゲームかつ、本家『三國志』とのコラボということで、『妖怪ウォッチ』のファン層と本格シミュレーションファン層、全く異なるファン層をどんな感じで楽しませてくれるのか楽しみです。早速プレイして確かめていきたいと思います!


◆『妖怪三国志』ってどんなゲーム?



■「さくら国」統一を目指すシミュレーションゲーム
『妖怪ウォッチ』の妖怪たちが『三國志』の英雄をモチーフにした「武将妖怪」となって活躍するシミュレーションゲームです。“ジバニャン”“コマさん”“USAピョン”が、ひょんなことから本の中の世界に吸い込まれ「さくらニュータウン」ならぬ「さくら国」を舞台とした国取り合戦に巻き込まれてしまいます。元の世界に戻るため、離れ離れになってしまった3人(3匹?)も武将妖怪として「さくら国」の統一を目指すことに。

基本のストーリー展開は大きく変わらないものの、主人公を“ジバニャン劉備”“コマさん孫策”“USAピョン仲達”から選べるので、好みの妖怪を選びましょう。ちなみに筆者は“USAピョン仲達”でスタートしてみました。

■世界観はほぼほぼ『妖怪ウォッチ』
中国を舞台としているワケでもなく、あくまで「さくらニュータウン」をベースにした「さくら国」の陣地(施設)を敵軍と奪い合います。『三國志』の要素は“シミュレーションゲーム”であることと、妖怪が「三国志」の英雄をなんとなくモチーフにしている「武将妖怪」になっていること、なんとなく「三国志」のパロディ的なストーリー展開になっていること、といった感じで『三國志』の予備知識は全く必要ないと言っても過言ではありません。『三國志』要素で踏みとどまっている人も、安心して『妖怪ウォッチ』の派生ゲームとして楽しめるはずです。ノリはアニメ版に近い感じかもしれません。

逆にどのあたりが「三国志」のパロディなのか気になった人は、メニュー(妖怪パッド)の“うんちく魔孔子”による「うんちく」で、いつでも「三国志」の解説が確認可能。非常に簡単でわかりやすく解説されているので、「三国志」入門には持って来いです。

■陣地の奪い合いとバトルパート
「さくら国」の全体マップを見ながら自軍の「武将妖怪」たちをどの陣地に配置するか、どの「武将妖怪」で敵の陣地に攻め入り(逆に攻め入られる場合も…)「バトル」するかが主軸。簡易的ながらしっかりと“シミュレーションゲーム”しています。「バトル」は最大6対6で行われ、各「武将妖怪」の行動順ターン制でマス目を移動させるシステムを採用。「ようじゅつ」などを上手く駆使して戦略的に敵と戦い、バトルごとに定められた勝利条件を満たすことを目指します。


◆シミュレーション初心者と経験者、両方に配慮した絶妙バランス



■親切丁寧なチュートリアル
ゲーム開始直後の序盤、物語に沿って上手く展開されるチュートリアルのおかげで、非常にわかりやすく快適にプレイを始められます。物語にキレイに組み込まれていて、徐々にシステムが開放されていくため、初めてシミュレーションゲームをプレイする人にはとことんわかりやすく、シミュレーションゲーム上級者には邪魔にならない、そんな絶妙な親切丁寧な設計に好感。

■それでもしっかりとした戦略性
初心者でも安心して楽しめる設計とは言え、難易度そのものをものすごく低くしようという意図は感じられず、初心者でも気持ちよく“シミュレーションゲームの醍醐味”を味わえるゲームバランスになっています。そのため、しっかりと“戦略的に考えてプレイすること”によって、ゲームを俄然有利に進められます。

例えば、どの陣地にどの「武将妖怪」を配置するか、といった基本的な部分でも、敵から攻められそうな場所に強めのユニットをしっかり配置しておくことだけでも展開は大きく有利になります。そのため、とにかくたくさん仲間になる「武将妖怪」たちですが、主に敵陣に切り込ませたい“主力メンバー”ではない「武将妖怪」たちでも活躍のチャンスがあり、プレイヤーの采配がしっかりとゲームの面白みにつながっています。

■バトルは『妖怪ウォッチ』らしくも戦略性あり
バトルパートは、前述の通り「行動順ターン制」で、各「武将妖怪」たちをマス目に沿って移動させながら「こうげき」「ようじゅつ」など任意のコマンドを選んでいきます。敵を挟み込むことで大ダメージの「こうげき」ができる「コンビわざ」ひとつを取ってみても、プレイヤーにとって有利に使えると同時に、敵から同様に喰らう場合もあるので、次のターンや敵との距離、行動順などを戦略的に考えて使う方がより効果的。種族の相性や特別なコンビもあるので、ひとつひとつが簡単そうに見えて本当に奥深いです。

また、普通のシミュレーションにある「待機」「行動終了」の代わりに「めくる」というコマンドがあるのも特徴。移動できる場所であるマス目が“パネル”に見立てられ、何も行動しない代わりにマス目をペロリとめくります。ここで「HP回復」や「一時的にステータスアップ」といった効果のパネルが出ることもあり、このランダム性のあるちょっとした遊び心が実に『妖怪ウォッチ』らしく、尚且つバトルを飽きさせない工夫になっていると感じました。ピンチ時に一発逆転の大当たりなんてこともあります。もちろん「ハズレ」パネルでがっかりすることも(笑)。

■あると便利な「おすすめ移動」
バトル中、プレイヤーの「武将妖怪」のターンになると、「おすすめ移動」によって、おすすめの移動先が提示されます。特にシミュレーションゲーム初心者は「おすすめ移動」を使うことで、バトルをスムーズに進められます。もちろん「おすすめ移動」をスルーして、自分で移動先を決められるので、上級者は「おすすめ移動」以上に良い手を考え抜いて楽しめます。“上級者の邪魔にならない程度の初心者への配慮”がとにかくたくさんあって、感心しまくりです。


◆気になったところ



■ストーリーが薄め
シミュレーション性にこだわったがゆえに、ストーリーがやや薄く感じられました。基本は流れに沿ってプレイするだけで、合間に入る“寸劇”でストーリーを楽しむ範囲に留まっています。これはこれで正解だと思うのですが、思い切って「武将妖怪」の生き様を感じられるような、もう少し『三國志』的な重厚なストーリー展開があるパターンも見てみたかったです。

■ガシャがバランスブレイカー
ガシャでレア度の高い強力な「武将妖怪」を引き当てると、一気に難易度が下がります。運要素なので仕方ない上に、妖怪ガシャは『妖怪ウォッチ』シリーズの醍醐味なので仕方ないとは思うのですが…。もし、歯応えのあるシミュレーションゲームとしてしっかりと楽しみたい人は、“ガシャなし縛りプレイ”というのもアリかもしれません。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

◆総評


シミュレーションゲーム初心者でも安心丁寧な作り!
経験者はより高い戦略性を求められる懐の深さ!つまり良コラボ!



『妖怪ウォッチ』のキャラクターと『三國志』の武将をモチーフにした「シミュレーションゲーム入門」という作りになっていることが非常に好感。ゲームバランスが絶妙で、初心者でもこのジャンルならではの戦略性を感じながらクリアできるようになっていることに加え、上級者なら更に効率などを求めてハイレベルな戦略を練って楽しめます。両立が難しそうな両者のニーズにしっかりと応えているように感じました。双方にとって「妖怪ウォッチのキャラクターはかわいい」「シミュレーションゲームは面白い」という入口の役割を果たす良コラボと言えそうです。コーエーテクモゲームスさんには申し訳ない言い方になりますが、『三國志』に限らず、これまでプレイを萎縮してきたさまざまなシミュレーションゲームをプレイするきっかけにもなってくれると思います。

とにかくジャンル初心者に対して隅々まで細かな配慮が感じられます。「武将妖怪」たちは毎回名乗りを上げてくれるので、どの妖怪がどの武将モチーフだったか覚えやすいですし(筆者は三国志の武将の名前とかあまり覚えていられないタイプです…汗)、タイプ相性や戦力差なども非常にわかりやすいです。“使わなくても良いけどいろいろオート機能あるよ”という点も、上級者の邪魔にならない程度で絶妙です。

重厚な超本格シミュレーションゲーム…というワケではありませんが、シミュレーションゲームの醍醐味の部分はしっかり感じられます。バトルに戦略性も感じられ、その上に『妖怪ウォッチ』らしい面白い要素や大味な要素がキレイに乗っかっています。ゲームやアニメなどの『妖怪ウォッチ』シリーズのファンであれば、シミュレーションゲームの経験の有無は関係なく、かなり楽しめるのではないでしょうか。

【こんな人にオススメ】
・『妖怪ウォッチ』のシリーズやキャラクターが好きな人
・シミュレーションゲームをこれまで敬遠してきた人
・軽めのシミュレーションゲームが好きな人
・ほかの妖怪と同じ扱いの“ウィスパー”を堪能したい“ウィスパー”好きな人


本作が発表された際は、タイトルや雰囲気の面白さばかりが先行した印象を受けてちょっと不安もよぎったのですが、いざ発売されてプレイしてみると、初心者に配慮しつつもしっかりとシミュレーションらしい戦略性を楽しめる非常に良いゲーム作品にまとまっていました。低年齢層が手を出しにくいシミュレーションゲームの裾野を『妖怪ウォッチ』ブランドが押し広げてくれている印象なので、長い目で見るとゲーム業界全体に良い効果をもたらすかもしれないという、壮大なゲームタイトルなのかもしれません(笑)。そんな印象を受けた良作でした!


【そそれぽ】第137回、いかがでしたでしょうか?アニメ版「妖怪ウォッチ」も毎週欠かさず見ている筆者ですが、「今日の妖怪大辞典」が本編だと思っています。次回もどうぞお楽しみに!


『妖怪三国志』は、好評発売中。価格は、パッケージ版・ダウンロード版ともに4,600円(税抜)です。

(C)2016 LEVEL-5 Inc./コーエーテクモゲームス


■筆者プロフィール
津久井箇人 (つくいかずひと) a.k.a. そそそ

作・編曲家・ライター。物心がつく頃にはMSXで『グラディウス』をプレイしていた無類のゲーム好き。ゲームを紹介するブログ記事が評価され、2011年からINSIDEでニュース原稿執筆・ライター活動を開始。レトロゲームから最新ゲーム、戦略シミュレーションゲームから格闘ゲームまで、幅広いジャンルのゲームをプレイ。

Twitter:@sososo291
ブログ:sososo activity

トップページ/アイコンイラスト:ウミネコ
《津久井箇人 a.k.a. そそそ》

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