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【そそれぽ】第117回:ほのぼの村開発SLGなのにアクションの中毒性?『コロロケの森 ぽいっと』をプレイしたよ!

インサイドをご覧の皆さま、こんにちは。そそそ こと 津久井箇人です。皆さんのゲームライフを充実させるゲームプレイレポート、第117回を迎えました【そそれぽ】のお時間です。

任天堂 3DS
村育成シミュレーションなのにアクション?
  • 村育成シミュレーションなのにアクション?
  • モノノケのちからで村を発展させよう
  • 村人からさまざまなお願いをされることも
  • お願いを達成して「しあわせ玉」大量ゲット!
  • 災害モノノケ、つよい!
  • ハートフルなストーリーも展開
  • 『コロロケの森 ぽいっと』タイトル画面
  • 『コロロケの森 ぽいっと』メインビジュアル
インサイドをご覧の皆さま、こんにちは。そそそこと津久井箇人です。皆さんのゲームライフを充実させるゲームプレイレポート、第117回を迎えました【そそれぽ】のお時間です。

E3が閉幕しました。世界向けに発表されるゲームが主たるものということで、最新の技術をぶっこみ、開発規模も非常に大きな、そうそうたる注目タイトルが名を連ねていましたネ。しかし、ゲームの面白さは開発規模や最新技術だけで一概に決まるものではありません。E3や東京ゲームショウのような場に出てこないタイトルにも面白いゲームはわんさか眠っているのです。



というわけで、今回プレイするのはゲームドゥのニンテンドー3DSソフト『コロロケの森 ぽいっと』です。



正直初耳なタイトルだったので新規IPかと思って調べてみたら、今から7~8年前にケータイアプリ向けにリリースされて好評だったタイトルを3DS向けに大幅にリメイクしたゲームみたいですね。ゲームジャンル的には「村育成シミュレーション」となっていますが、カワイイキャラクターたちはどんな活躍を魅せてくれるのでしょうか。それでは、早速プレイしていきましょう。

※一部画像はiPhoneで無理矢理Newニンテンドー3DS本体画面を撮影したものです。


◆『コロロケの森 ぽいっと』ってどんなゲーム?



■モノノケがちからを貸して村発展に貢献!
朽ち果てた土地に活気あふれる村(都市)を作るため、精霊的な存在の「モノノケ」たちが村作りに奮闘します。プレイヤーの目的は、さまざまな特徴を持った「モノノケ」たちを集め、そのちからを上手く使って、土地を開拓し、自然を豊かにし、活気溢れる村を作り、人々の暮らしを豊かにすること。人々が幸せを感じると集まる「しあわせ玉」をたくさん集めて、モノノケたちの楽園に行くことを目指します。

■シミュレーションゲームだけどアクションゲーム
この手のゲームではやや珍しいターン制を採用。春夏秋冬の4つの季節、それぞれ昼夜で構成されています。昼は夜パートのための準備を行い、夜パートでモノノケたちが活動、といった具合です。基本的な画面構成や進行はシミュレーションゲームですが、このゲームの特徴とも言えるのがやはり夜のターン。

活動したい場所を自由に選び、夜のターンを迎えることでアクションゲームがスタート。上画面のマップに向かって下画面にワラワラ集まっているモノノケたちをタッチ操作で引っ張り飛ばします。例えば「くさモノノケ」と「むしモノノケ」を組み合わせて飛ばすと、そこに草むらが生まれます。よーく狙いを定めないと、意図とは違う場所にモノノケが飛んでしまい「そこじゃないよ!」という場所に草むらが…!キレイな配置の村を作るには、このパートでの操作も重要になってきます。

■やがて自立していくニンゲン
村がある程度発展すると、ニンゲンが「○○があったらなぁ」といったお願いを言ってきたり、自ら施設などを作れるようになったりします。ニンゲンのお願いを聞けば「しあわせ玉」大量ゲットのチャンス。逆に、自ら施設などを作る際にはしあわせ玉を消費します。

ニンゲンの数が増え、暮らしが豊かになるほど季節ごとにもらえる「しあわせ玉」は増えていくので、どんどん村を発展させて、村育成を軌道に乗せましょう。

■かわいいキャラとハートフルなストーリー
登場するキャラクター(モノノケ)たちがとてもカワイイ感じにデザインされています。育成パートと並行して絵本のようなハートフルな物語も展開するのですが、これがまたしっかりした内容で、引き込まれます。見た目や言葉は柔らかくても、自然との共存といったけっこう真面目なことがテーマにもなっているようで、大人でも子どもでも楽しめると思います。


◆思考とアクションのループ



■寝落ち知らず
このテのゲームジャンルは放置しておくと勝手に時間が進み、発展を待つタイプのものが多いのですが、本作はターン制で、しかもその1ターン中にいかに効率良くモノノケたちを働かせるかを考える必要があります。マップ全体の状況を見極め、自分なりの「今すべきこと」を見つけたら、夜に向けての準備を昼に行いましょう。

一度に使えるモノノケは5匹(匹?笑)。ここに○○を作りたいから、あのモノノケと、このモノノケを…マップの端にゴミがあるからアイツを出して片付けさせて…そんな感じで最善の5匹を選抜するプレイヤーの思考は非常に重要。と同時に、夜にモノノケたちを“ぽいっと”する際のアクションにもちゃんと集中しなきゃいけません。

筆者は、寝る間際にベッドで横になってゲームをすることが多い筆者ので、都市経営シミュレーションの「待ち」の時間はいわゆる「寝落ち」の最大の敵。しかし本作では「待つ」ことが全くなく、何かしら考え、何かしらアクションしているので、寝ながらプレイしても寝落ちてしまうようなことはありませんでした。

■災害モノノケの脅威
ゴミが撒き散らされたり、害虫を湧かせたりと、村の発展の邪魔をしてくるのが「災害モノノケ」。端的に言ってしまうとアクションゲーム的には「ボス戦」です。モノノケを引っ張り飛ばしてぶつけて、たくさんダメージを与えて追い払います。

しかし、災害モノノケはかなり強く、簡単には追い払えません。特に序盤は数ターンかけても追い払いきれずに、自然に退散していってしまう流れになるケースも多くなります。災害モノノケが去ったあと、村には被害が残ってしまいます。ただ、被害は直接的に村が破壊されるというようなものではなく、村の発展に邪魔なものが大量に撒かれるといった感じなので、災害モノノケを何かしら撤退させたあとには、早めのリカバーを心がけたいところ。

■モノノケたちは進化する
仲間のモノノケたちは、一定のレベルアップに達すると「しあわせ玉」を使うことによって、より強力なモノノケへとパワーアップします。スタミナが少なく、少し使うとすぐにバテて使えなくなってしまうモノノケなんかはスタミナアップの恩恵で、より村の発展に、災害モノノケ戦に活躍してくれるでしょう。どんなステータスバランスのモノノケになるかは、性格などの不確定要素も多数あるので、より自分好みに成長してくれることを祈りつつ…!

■選択できるオートセーブ
マニュアルセーブとオートセーブは選択できます。マニュアルセーブだと、失敗をリセットで挽回することができてしまいますが、オートセーブはターンごとに勝手にセーブされていくので、より緊張感を持ってプレイに臨めます。筆者はオートセーブでプレイしましたが、モノノケの配置ミスに何度泣かされたことか…(泣笑)。それでもオートセーブで真っ向勝負。


◆気になったところ



■モノノケの効果を調べるのが少し手間
どのモノノケ同士の組み合わせで、どんな効果があるのか、プレイ中は「ずかん」で調べることができますが、肝心の夜に向けてモノノケ5匹を選ぶ際にそれらは表示されないので、ちょっとだけ不便。ちょっとイメージから離れた組み合わせで作れるモノもあったりするので、ここで組み合わせの効果などが確認できたらより便利だったのになぁと思いました。

■モノノケの回復がちょっと遅すぎ?
モノノケはスタミナ切れすると眠ってしまい、100%回復するまで夜に出すことができなくなってしまいます。つまり、そのモノノケが絡む作りたいモノは作れない状態になってしまうので、思った通りの順番で村作りできなくなってしまいます。よく使うモノノケほどこの状態に陥りやすいのですが、手持ちで持っていられるモノノケの数にも限界があり、同じ種類を何匹も持つワケにもなかなかいきません。なので、回復を待つ、もしくはそういうタイミングで進化させてスタミナ100%に無理矢理させてしまうわけですが、回復を待った場合、起きるまでターン数がかなり掛かります。

すべてのゲームの根底は「プレイヤーにわざと適度にストレス(例えば敵)を与えて、それらから解放される(敵を倒す)こと」にあると思うのですが、ほかの部分でも「ストレスと解放」をたっぷり楽しめるこのゲームで、この部分でここまで重めにストレス要素が必要だったか、やや疑問でした。

■災害モノノケが強すぎる
災害モノノケ戦は完全なるタッチアクションゲーム。モノノケをひっぱりアクションで狙った方向へ飛ばしてぶつけてダメージを与えて倒すといったものなのですが、その災害モノノケが本気で強い…というか、めちゃくちゃ硬いです。イベント戦で絶対に倒さないと先に進めない場面もあったりして、そんなときに軽く「詰んだ…」と絶望するぐらい硬いんです。村をまったりと育成するシミュレーションが主体のゲームだと思っているので、ある程度の難易度は必要とは言え、もう少し柔らかくても良かったのではないかと思いました。


◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

◆総評


都市育成シミュレーションにアクション要素で緊張感を!
適度なもどかしさが生み出す中毒性!




ある建物が建てられるには、どんな資源が近くに必要か、といった都市開発シミュレーションゲームらしい要素をちょっぴりファンタジックに描いている本作。シミュレーションゲームとしてできることは意外と本格的で、思い通りの村(都市)にしていくには、それなりの根気を要し、やり応えは非常に良い感じです。

ターン制に加えて、タッチ操作によるアクション要素があるのが本作の最大の特徴ですが、このアクション要素部分が面白いと感じられるかどうかで評価(好み)が分かれそうです。筆者個人としては、このテのジャンルのマンネリの打開として好意的に受け止めることができたので、むしろ適度に思い通りにいかないもどかしさのおかげで中毒的にハマりました。モノノケ、なんであの場面で隣のマスに飛んじゃうかなー!?(笑)

ゲーム進行、村の発展とともに物語も展開していくのですが、これが地味に気になる内容になっていて、味付け程度とバカにできないです。ハートフルな世界観において、村を発展させたいモノノケとそれを邪魔したい災害モノノケの間で何が起き、どうなっていくのか…ストーリーからも目が離せませんよー!

【こんな人にオススメ】
・経営シミュレーションが好きな人
・根気がある人
・長時間プレイできる骨太ダウンロードゲームを探している人
・コストパフォーマンスが良いゲームを探している人

かわいい見た目とは裏腹に、本格的な村育成シミュレーション要素と、意外と手強いアクション要素があるので、それさえ乗り越えられる人であれば、どっぷりと何時間もプレイできるハマれる、フルパッケージに劣らないしっかりとしたタイトルだと思います。残念ながら筆者は今回のレポートまでにエンディングには辿り着けなかったのですが、まだまだ村を発展させる余地が残っていて、今後も相当長く楽しめそうです。

最後に、本作のプロモーション映像をご紹介しておわかれ!


YouTube 動画URL:https://youtu.be/cgWbt-pi0BE


【そそれぽ】第117回、いかがでしたでしょうか?E3を見ると、国内のゲームが完全に終わってしまったかのような気分に毎回浸ってしまうのですが、今回プレイした『コロロケの森』は、国内は国内向けにしっかり面白いゲームがあるということを思い知らされた1本でした!次回もどうぞお楽しみに!


『コロロケの森 ぽいっと』は、好評配信中で価格は900円(税込)です。

(C)2015 Gamedo,Inc./cribee


■筆者プロフィール
津久井箇人 (つくいかずひと) a.k.a. そそそ

作・編曲家・ライター。物心がつく頃にはMSXで『グラディウス』をプレイしていた無類のゲーム好き。ゲームを紹介するブログ記事が評価され、2011年からINSIDEでニュース原稿執筆・ライター活動を開始。レトロゲームから最新ゲーム、戦略シミュレーションゲームから格闘ゲームまで、幅広いジャンルのゲームをプレイ。

Twitter:@sososo291
ブログ:sososo activity

トップページ/アイコンイラスト:ウミネコ
《津久井箇人 a.k.a. そそそ》
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