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アニメ・ゲーム・コミックの舞台化・2014年の総まとめ&2015年の動向

[高浩美]"2.5次元”という言葉が一般化しはじめた=認知度のアップの2014年、そして2015年は大作、名作ラッシュ!

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■ "2.5次元”という言葉が一般化しはじめた=認知度のアップの2014年、そして2015年は大作、名作ラッシュ!

高浩美の
アニメ×ステージ&ミュージカル談義
[取材・構成: 高浩美]

□アニメ業界とエンターテインメント業界の”今”

2014年は2.5次元舞台にとってはエポックメイキングな年であった。何と言っても一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会の設立であろう。2.5次元ミュージカルとはアニメ・ゲーム・コミックの舞台化の総称。そもそも2.5次元と言い始めたのはファンである。2次元と3次元の狭間、というニュアンスである。
この協会の設立前後から、"2.5次元”という言葉が浸透し始めた。それまでは一般紙やテレビではほとんど話題に上らなかったこのジャンル。そういったメディアがこぞって取り上げ始めた。
また、今年、2014年のアニメ産業セミナーによると2013年のアニメ産業市場(ユーザー市場)の売上は前年比8.7%アップの1兆4913億円で、それまで過去最高だった1兆4086億円を超えて史上最高を記録した。そしてライブエンターテインメント、この2.5次元ミュージカル以外、アニソンコンサートや展示会も好調。今までこういったジャンルを扱わない百貨店等で大々的なアニメの展示会も数多く催された。
キャラクターグッズ等の物販に関しては、今年は『アナと雪の女王』『妖怪ウオッチ』の影響がでるのではないかと思われるが、こちらはまだ未集計だる。ただ、深夜アニメのグッズを今まで購入しなかった大人が買うようになったので、決して悪い状況ではないと言えよう。

これはキャラクターの訴求性が大きいということに他のジャンルも気づき始めた証拠でもある。例えば、西武百貨店ではどらえもんを起用しているし、その少し前からトヨタがCMでどらえもんを起用している。コンビニに行けば、『新世紀エヴァンゲリオン』や『進撃の巨人』グッズが買えたりする。2014年の『紅白歌合戦』の目玉には『妖怪ウオッチ』のジバニャンが登場する。
日本のアニメがテレビ放送直後に多言語で世界各国に正規インターネット配信はもはや珍しいことではない。その先駆者であるクランチロールの有料会員は40万人を突破している。日本のアニメやマンガ関連企業が共同出資するDAISUKIがクールジャパン機構の出資を受けて、2015年にはその事業を強化するそうである。海外向けのECサイトを目指すTOKYO OTAKU MODE、グッドスマイルカンパニーやアニメイトも外国語対応を強化している。タイムラグなしに海外の日本のアニメファンは最新情報を知ることが出来るのである。

いわゆるクールジャパン、アニメ・ゲーム・コミックといったコンテンツが海外において人気を博していることは業界全体にとって”追い風”になっている。一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会も作品の上演権の輸出を目標のひとつに掲げている。しかし、その前に日本に観光に来る外国人観光客を取り込む必要がある。円安の影響と日本の治安の良さから、2014年、すでに訪日観光客は1000万人を超えている。
2015年の3月から渋谷のアイア シアタートーキョーが期限付きで2.5次元ミュージカルの専用劇場としてリニューアルオープンする。英語の字幕スクリーンをつけて日本語上演で海外の観客にも理解しやすく、という配慮である。そのオープニングの第1弾は世界的にタイトルが浸透している『NARUTO』。さらにワールドツアーも決定している。
なお、このコラムで取り上げたタイトルは2013年が34に対して、2014年は48となっている。全てのタイトルを取り上げている訳ではないが、昨年と比較すると増加しているのは一目瞭然である。

■ 2014年上半期

1月はミュージカル『忍たま乱太郎』。新春恒例といった感がある作品で、6月の再演では大幅に改訂している。1月公演の反省点を踏まえ、楽曲も大半を書き直したという。”よりよいものを”という追求した結果であった。
また、ゲームの舞台化が目立つ。『AMNESIA』は1月初演で9月に早くも再演し、劇場は満員御礼状態だった。キャラクターの数だけ物語がある、というマルチストーリー分岐を採用している。
『BLAZBLUE』は異色の作品で2D対戦型格闘ゲームの初の舞台化である。格闘シーンでゲーム感を出すために映像とアクション、音の3つを合わせ、舞台ならではのリアルさとゲームらしい虚構がマッチした。なかなかチャレンジ精神にあふれる作品であった。
た『華アワセ』は乙女のための最強ゲーム誌“B’s-LOGの創刊10周年企画として登場したものだが、これを舞台化、ダンスとアクションの融合が見所であった。ゲームの舞台化ではミュージカル『薄桜鬼』や『戦国BASARA』がよく知られている。こちらもまだまだ健在、といった感じである。

また、全く新しい表現に挑戦したのが『ノブナガ・ザ・フール』である。映像、声優(アニメと同役)、俳優の三つ巴で表現した。人形浄瑠璃的手法を取り入れた画期的な表現でラスト公演では、それがかなり効果的になっていた。キャラクター画像、声優の声の演技、俳優の熱のこもった芝居がひとつとなって大きなエネルギーとなり、会場全体が大きな熱気をはらんだ。
アニメは2014年1月から放映されていたが、舞台のストーリーは全く異なる展開、”アニメの短縮版”ではなく、”舞台だから”、という考えでの物語の構築している。2.5次元舞台の新しい可能性や表現を追求した、という点で評価出来よう。
また、舞台『銀河英雄伝説』は演出に崔洋一を迎え、映画的な手法を用いてのステージングとなった。こういった別のジャンルの方法を演劇に持ち込み、斬新さを出していたのは流石、ベテランと言えよう。

硬派なところではスタジオライフの『トーマの心臓』。何度も再演されているが、原作の世界観をリスペクトし、静かに、しかしマグマのような熱量をはらみながらの舞台であった。実力派の俳優陣がメインキャラクターを演じていたが、入団2年程度の若手も抜擢、荒削りながらも将来が楽しみである。
同じく硬派、といえばエイベックス・ライヴ・クリエイティブ制作の手塚治虫原作の『ファウスト』。コミック原作舞台に最も縁遠いベテラン俳優の三田佳子をメフィストフェレス役に起用し、重厚な舞台を作り上げた。
もはや2.5次元ミュージカルでは”キング”的ポジションのミュージカル『テニスの王子様』、2ndシーズンの”最終章”となる”立海vs青学”の戦いが幕を開けた。3幕ものにして戦いをじっくりと見せ、長丁場な舞台であった。制作陣の意気込みが伝わる出来映えであった。

■ 2014年下期

8月はミュージカル『美少女戦士セーラームーン』、9月にミュージカル『黒執事』があったが、この2作品、舞台版のオリジナルストーリーではなく、原作でも有名なエピソードを舞台化していた。
原作にあるエピソードの場合、ファンはストーリーをよく知っているし、とりわけ、海外にファンが多い作品なら同じ台本で海外にセールスしやすい、といったメリットがある。事実、ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』は1月に上海公演が決定している。

また、コミックの舞台化では何度も上演されている『ガラスの仮面』があった。廻り舞台を多用し、スピード感溢れるステージ。演劇界の老舗・松竹が手掛けたが、ビジュアル的にもアーティスティックであった。ライトな舞台では『ハマトラ』である。オーディションを実施し、実際にキャストに選ばれたのは1人。応募総数も約800通と聞く。軽快な仕上がりの作品だった。
また、『AKB49~恋愛禁止条例~』、好きな女の子のためにAKBのオーディションを受験、まさかの合格、という”ありえない”ハプニングの物語だが、主人公の男の子を宮澤佐江が演じた。男性の役を女性が演じ、しかも”女子なりすまし”という虚構に虚構を重ねた仕掛けだ。その他、メンバー役は全てAKBグループからキャスティング。渋谷の劇場が”秋葉原の、あの劇場”になった瞬間であった。しかもAKBグループのヒット曲を使っているので、”リアルと虚構”が幾重にも重なるという構造。今までにない仕掛けで話題を呼んだ。

下期で熱い舞台と言えば『天元突破グレンラガン』と『ダンガンロンパ THE STAGE~希望の学園と絶望の高校生~』ではないだろうか。『天元突破グレンラガン』の演出はIZAM、『ダンガンロンパ THE STAGE~希望の学園と絶望の高校生~』の演出はNON STYLEの石田明である。両氏とも原作ファンで作品愛にみちたものだった。
石田は原作ではわかり得ない「映像に映っていないキャラクターの気持ち」を舞台版ではスクリーン映像を使って俳優の表情を見せ、作品世界を広げた。『半神』は日本を代表する演出家・野田秀樹の最高傑作である。野田らしいこだわりとサプライズがある演出、全員韓国人キャストであったが、皆、俳優として高い技術を持っており、最高の出来映えであった。

下期は手塚作品が2本、『虹のプレリュード』と『ルードウィッヒ・B』。共通しているのは物語に実在した音楽家が登場することと、虚構に歴史的事実を上手く取り込んでいるということだ。
『虹のプレリュード』はショパン、『ルードウィッヒ・B』はベートーベン、モーツァルト、ハイドンも登場する。共に世界中の人が知っている作曲家である。こういった作品は脚本・演出をより完成度の高いものにすれば海外に通用する可能性がある。
また、主演にいわゆるアイドルを起用、原作に興味がわくように工夫された脚本・演出は評価に値する。12月は『私のホストちゃん』第2弾で、観客の投票でホストのランキングが変わるというシステムは健在だ。ただただバカバカしいストーリーで気楽に笑えるエンターテインメント作品だ。
そして舞台『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』、演出の奥秀太郎は映像作家だが、舞台の演出にも長けており、ゲームの設定やキャラクターの面白さを出しつつ、きちんとした演劇になっていた。同じくゲーム・アニメの『幕末Rock』、こちらは吉谷光太郎の脚本・演出である。”超歌劇(ウルトラミュージカル)”と銘打ち、メリハリとパンチの効いた見せ方で飽きさせないステージを創っていた。

2014年は全体としてクオリティが高く、次に繋がる作品が多かったように思う。またハイテクの正反対の”ローテク”、「これは演劇です」と主張する作品も目立っていた。最新技術を駆使し、「これでもか」と押し切ると、芝居よりもそういった技術(映像等)ばかりが目立ってしまいがちになる。
原作がアニメやゲーム、コミックでも基本は演劇だ。その原点に立ち返った作品は評価に値するであろう。また、あえて作画と似せない、という舞台もあった。
見た目にこだわらず、スピリットを尊重、『ルードウィッヒ・B』は誰一人として作画と似ていなかったが、手塚が描きたかったテーマや世界観を見せることに成功している。『半神』はコミックの枠を超えてもはや”異次元”。しかし原作の持つ深淵なテーマをリスペクトし、世界に通用する作品を構築していたのが印象的であった。

■ 声優陣の活躍

2.5次元舞台でも、それ以外の舞台でも声優が”舞台俳優”として活躍する傾向がある。元々、声優は舞台俳優がやっていたのだが、だんだんと声の演技に特化していき、声優という仕事が確立された。声優が舞台で演じる、ある意味、当然の活動ではあるが、声だけの芝居というのはかなり難易度が高い。そういった声優陣の舞台はクオリティが高い。

朗読劇『私の頭の中の消しゴム』はあらゆるジャンルで活躍している俳優が出演しているが、声優陣では小野大輔、福山潤、沢城みゆきらが挑戦した。声だけでなく、多少の演技も伴うが、技量がないと演じられない内容だった。
また、ミュージカル『テニスの王子様』の作詞や脚本等、幅広く活動している三ツ矢雄二はかなり前から演劇活動をしているが、今年は男性声優だけで演じるジャン・ジュネ原作の『女中たち』に挑戦した。共演は井上和彦、水島裕。3人とも芸達者で見応えのある舞台であった。井上和彦は『ファンタシースターオン ライン2 -ON STAGE-』でも出演、この作品では他に井上喜久子、蒼井翔太、新田恵海等も出演する。
また81プロデュースの若手で結成された演劇集団『初恋企画』はオリジナルの脚本で演劇を活動している。2.5次元ミュージカルでは原作と同じ役に挑戦した声優陣、『AMNESIA』の高橋英則、『ダンガンロンパ THE STAGE~希望の学園と絶望の高校生~』では松風雅也、『ノブナガ・ザ・フール』、声優陣は宮野真守始め、全員がアニメと同役、目の前で演技している俳優にシンクロさせながら声をあてる、という難易度の高い仕事をこなしていた。

力量のある声優は舞台でも実力を発揮する、ということを証明する。また、賢プロダクション所属の声優であり、ミュージカルを上演している音楽座に参加している俳優でもある、いわば”2足のわらじ”で活躍する益山武明、高野菜々がいる。高野はニンテンドー3DS『妖怪ウオッチ2』でフミアキ役を演じている。こういった声優陣が舞台のクオリティを高めている。
2015年の『心霊探偵八雲』で東地宏樹が再び、アニメと同役を演じる。”2足のわらじ”で活動することは大変かもしれないが、声優陣にとっては研鑽の場でもある。こういった活動はますます盛んになってくるであろう。

■ 2015年は大作、話題作の多い年、2.5次元ミュージカル、いよいよ世界マーケットに進出するか?

2015年の大作と言えば、ホリプロ制作の『デスノート THE MUSICAL』、劇団四季の『アラジン』そして松竹の『ONE PIECE』のスーパー歌舞伎化であろう。
『デスノート』はコミックからアニメ、実写、そして満を持してのミュージカル化である。コミック・アニメ発の映像化というのは近年ではコンテンツをヒットさせる最大のセオリーだ。『るろうに剣心』はその最たるパターンである。この『デスノート』もそのセオリー通りに実写化は大ヒット。そして、その先のライブエンターテインメント化、そして上演権ビジネスである。このパターンは『デスノート』が初めてではないだろうか。
作曲は世界的作曲家・ワイルドホーンを起用する。2014年に『カルメン』等を上演したが、ライトモチーフの使い方等は流石、一流。スタッフはBWと日本の混合チーム、夜神月役に浦井健治、柿澤勇人のダブルキャスト。L役は小池徹平。それ以外も豪華なキャスティングだ。
これが成功すれば、コミック~アニメ~実写~舞台~上演権ビジネス、といったコンテンツビジネスのひとつのモデルとして後に続く作品にとって大いに励みとなるだろう。世界中で『デスノート THE MUSICAL』の上演、もはや夢物語ではないのである。

『アラジン』はあの大ヒットアニメミュージカルが基で、2014年にBWで幕を開け、世界最速で日本上陸となる。日本、いやアジアのディズニーファン待望の舞台である。翻訳は『アナと雪の女王』の歌詞翻訳家 高橋知伽江が手掛ける。
現在、電通四季劇場[海]公演中のショー『FESTIVAL!』では公演に先駆けて『アラジン』の曲『フレンド・ライク・ミー』と『ホール・ニュー・ワールド』が聴ける。また劇団四季はドワンゴと事業提携したばかり。来年の『アラジン』、劇団四季の次なる一手に注目したい。

そして『ONE PIECE』の歌舞伎化である。これは歌舞伎の歴史においても画期的な出来事である。先代の市川猿之助が始めたのが『スーパー歌舞伎』。今はその精神を受け継いだ当代市川猿之助が『スーパー歌舞伎II』と銘打ち、彼ならではの感性でクリエイト、現代的で斬新なステージング、もう”なんでもあり”、エンターテインメントの真髄が詰まっている。しかもコミック・アニメ原作の歌舞伎、である。
歌舞伎初の試み、全く新しい”歌舞伎”、世界の『ONE PIECE』ファン注目の舞台であろう。これが興行的に成功を収めれば、伝統芸能×コミック・アニメ・ゲーム、というまさに”クールジャパン”的なライブエンターテインメント、世界中から観客を動員、こちらも夢物語ではない。

日本以外での公演、といえば2015年はまずミュージカル『美少女戦士セーラームーン』だ。日本人キャストで上海公演を行う。
そしてミュージカル『テニスの王子様』。フレッシュな3rdシーズンのキャストで公演。それからこれも世界的に人気を博している『NARUTO-ナルト-』もある。共通していることはタイトルが世界的に浸透していることだ。『美少女戦士セーラームーン』は現在、ニコニコで世界最速で視聴出来る。『テニスの王子様』は2008年に中国で実写ドラマ化されている。『NARUTO-ナルト-』は現在映画が公開中、連載は2014年に終了、全700話の長編。累計発行部数は1億3000万部(2014年9月現在)の超人気作。この興行の動向に注目したい。

シリーズ化されている作品は相変わらず根強い人気がある。ミュージカル『忍たま乱太郎』、ミュージカル『薄桜鬼』、舞台『弱虫ペダル』等はチケット入手が困難だ。もちろん”王者”は、ミュージカル『テニスの王子様』、2015年で12年目に突入、2月から3rdシーズンが始まる。
好評により再演の『心霊探偵八雲 』今回も先に単行本『心霊探偵八雲 祈りの柩』があり、その舞台化となる。1月の『鬼切丸』も再演、こういった再演ものは興行成績次第ではシリーズ化の可能性もある。

また話題作の舞台化も数多く発表されている。1月の『プルートゥ PLUTO』、ミュージカル『SAMURAI 7』、『ヴァンパイア 騎士 (ナイト)』、2月の『ハートの国のアリス』、『曇天に笑う』等があげられる。
『プルートゥ PLUTO』は主演は森山未來、演出はシディ・ラルビ・シェルカウイ。どんな”化学反応”が起こるのか、発表から話題騒然の作品である。
ミュージカル『SAMURAI 7』は先頃、公開舞台稽古があったが、上島雪夫と佐橋俊彦の強力コンビが手掛け、主演が別所哲也とくれば、もう”正統派”な予感がする。『ヴァンパイア 騎士 (ナイト)』はキャスト全員が女性、思い切ったキャスティングだが、これでどんな世界を舞台で繰り広げられるのか、注目度は高い。

『ハートの国のアリス』、原作はゲーム。ここ2年ぐらいの間に定着したマルチストーリー、異なるエンディング。アニメ・ゲーム・コミックの舞台化では優れた手腕を発揮する吉谷光太郎である。この作品もどんな演出になるのか期待したい。
『曇天に笑う』は先頃、アニメが終了したばかり。チケットは完売という人気ぶり。”あのシーンはどう表現するのだろうか”といった興味が尽きない話題作だ。3月の詠舞台『蟲師』、単なる朗読劇ではなく、考えられるありとあらゆる手段を使ってライブ化する、というものだ。かなりの意欲作品になるであろう。
『神様はじめました THE MUSICAL』はアニメ『神様はじめました』が2015年1月から第2期が放映開始。コミックは累計400万部を誇る大人気コミック、原作は鈴木ジュリエッタ、初の舞台化、しかもミュージカルである。年明けからビジュアルが順次、発表になるそうである。
2014年、ファンから惜しまれてシリーズを終了した舞台『銀河英雄伝説』が特別公演という形で6月に公演が決定。ヤン役の河村隆一が呼びかけ、実現する。出演俳優にとっても思い入れのある作品、宇宙を舞台空間で表現、映像の使い方も効果的。こちらも楽しみな作品である。

2014年末にこれだけの話題作・大作が発表になっている。年明けから、順次、新しい作品が続々と発表されるであろう。恐らく、制作本数も昨年を上回るであろう。
しかし、だからと言って手放しで喜んでもいられない。演出家などのクリエイターや俳優の育成、老朽化した劇場の閉鎖等、長い目で見れば問題点も多い。2015年は大きく飛躍出来る年でもあるが、正念場の年になるかもしれない。

なお、2015年1月公演の作品、6タイトルからアニメ!アニメ!にメッセージをいただいた。
(コメントは次ページ)

■ ミュージカル
『忍たま乱太郎』第6弾
~凶悪なる幻影!~

善法寺伊作役・安達勇人 
コメント
「今回の第6弾の物語は今までになかったような展開があったり、何度も見たくなるような作品だと思います!なんといっても、今回は一人ひとりの絆が大切に描かれている作品!温かい笑顔や涙を観に来てくださった方々に持ち帰っていただけるよう、一致団結して心に残る作品になっていただけるよう頑張ります!そして忍たまは会場が一体となって楽しめるミュージカルでもあるので、まだ観たことがない方も観に来てほしいです!あなたの忍術学園への登校心よりお待ちしています!」

■ 『プルートゥ PLUTO』

佐貫こしの(プロデューサー) コメント
「センスの塊、シディ・ラルビ・シェルカウイ氏による、手塚・浦沢・長崎へのリスペクト溢れるステージングは勿論!人間もロボットも持つ真情を鮮やかに魅せてくれる俳優陣に大注目です!!観ないと絶対わからない!!」

■ ミュージカル『薄桜鬼』藤堂平助 篇

藤堂平助役・池田純矢 コメント
「ミュージカル『薄桜鬼』藤堂平助 篇、心から笑え、心から泣き、これでもか!と云うくらい楽しみが詰まった宝箱のような、未だ嘗てない史上最高のエンターテイメント作品になっております。『薄桜鬼』をご存知無い方でもゼロから楽しみ、愛して頂けると断言できます!そして、『薄桜鬼』ファンの方々にも全身全霊でオススメ致します。京都劇場、Zeppブルーシアター六本木で皆様のお越しを座組一同、心よりお待ちしております。お楽しみに!」

■ ミュージカル『SAMURAI 7』

カンベエ役・別所哲也 コメント
「人はなぜ、、、、戦うのでしょう、、、、、、、。『SAMURAI 7』は、知行や恩賞もない戦に命をかけ、ただひたすら誰かの為に
熱くたくましく生きた男たちを描いた作品です。この作品を通じて 侍とは何か?皆さんと一緒に改めて考えてみたいと思います。
時代を超越して、人間の持つ本質。正義に立ち向かい、戦う。勝つこと負けることの意味。人生には、なぜ、仲間が必要なのでしょう、、、、。
サムライ7の仲間たちと、共に歌い、舞い、そして語らう。
お客様、皆さんもこのモノガタリの仲間になって、共に劇場で旅をしましょう!
お待ちしています!!!!」

■ 『ヴァンパイア 騎士 (ナイト)』 Supported by 青山メインランド

玖蘭枢役・AKIRA コメント
「枢の憂いや優姫への想い等を舞台ならではの手法で表現できればと思います。
皆様にまた新しい『ヴァンパイア騎士』を楽しんでもらえるように頑張ります。
よろしくお願いします」

■ 舞台『鬼切丸』

堀口聖一(プロデューサー) コメント
「90年代カルト的人気を誇った漫画の舞台化。2013年夏に初めて上演され人気を集めた作品の再演版。今回は主人公の少年役をミュージカル『テニスの王子様』2ndシーズンの真田弦一郎役などで知られる小笠原健が演じ、新たな鬼切丸の世界をお届けします。」

次ページに2015年1月以降の公演予定

■ 2015年1月以降の公演予定

[2015年1月公演]

□ ミュージカル『忍たま乱太郎』第6弾~凶悪なる幻影!~
1月7日~1月23日
サンシャイン劇場
□ 『プルートゥ PLUTO』
1月9日~2月1日
シアターコクーン
2月6日~2月11日
森ノ宮ピロティホール
□ ミュージカル『薄桜鬼』
藤堂平助 篇
1月10日~1月12日
京都劇場
1月17日(土)~25日(日)
六本木ブルーシアター
□ミュージカル『SAMURAI 7』
1月17日~25日
天王洲 銀河劇場
□ 『ヴァンパイア 騎士 (ナイト)』 Supported by 青山メインランド
1月21日(水)~1月25日(日)
博品館劇場
□ 舞台『鬼切丸』
1月24日~2月1日
あうるすぽっと

[2月公演]

□ 『ハートの国のアリス』
2月4日~2月11日
全労済ホール/スペースゼロ
□ 舞台版『心霊探偵八雲 祈りの柩』
2月11日~2月22日
新国立劇場 小劇場
2月27日~3月1日
ABCホール(大阪)
□ ミュージカル『テニスの王子様』 3rd シーズン 青学(せいがく)vs 不動峰
東京公演 2月13日(金)~ 2月15日(日) TOKYO DOME CITY HALL
(プレビュー公演)
台湾公演 2月28日(土)~ 3月 1日(日)  親子劇場
香港公演 3月 7日(土)~ 3月 8日(日)  賽馬会総芸館
東京公演 3月20日(金)~ 3月30日(月)  日本青年館 大ホール
福岡公演 4月 3日(金)~ 4月 5日(日)  キャナルシティ劇場
仙台公演 4月11日(土)~ 4月12日(日)  名取市文化会館 大ホール
愛知公演 4月16日(木)~ 4月19日(日)  刈谷市総合文化センター 大ホール
大阪公演 4月23日(木)~ 5月 3日(日・祝)  大阪メルパルクホール
東京凱旋公演 5月 9日(土)~ 5月17日(日)  TOKYO DOME CITY HALL
□ 舞台『曇天に笑う』
2月21日~3月1日
プレビュー公演 2月19、20日

[3月公演]

□ 舞台『弱虫ペダル』インターハイ篇 The WINNER
2015年3月 6日~3月15日
日本青年館 大ホール
3月19日~3月22日
シアターBRAVA!
3月26日~3月29日
キャナルシティ劇場
□詠舞台『蟲師』
3月18日~3月29日
スパイラルホール(東京・青山)
□『神様はじめました THE MUSICAL♪』
3月21日~3月29日
東京芸術劇場プレイハウス

[4月公演]

□『デスノート THE MUSICAL』
4月6日~4月29日
日生劇場
5月15日~5月17日
梅田芸術劇場
5月23日~5月24日
[韓国公演]
主催 C JeS CULTURE
日程 6月~8月
劇場 城南アートセンター オペラハウス

[5月公演]

『アラジン』
2015 年 5 月 24 日~
電通四季劇場[海]

[6月以降]

□ 舞台『銀河英雄伝説 星々の軌跡』
6月10日~6月20日
六本木ブルーシアター
□ 『アドルフに告ぐ』原作:手塚治虫
新宿 紀伊国屋ホール
7月10日(金)~8月2日(日)
梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティ
8月22日(土)・23日(日)
□ りぼん60周年記念公演『子どものおもちゃ』
8月下旬
博品館劇場
□ 『ONE PIECE』スーパー歌舞伎化(正式作品名は未定)
10月、11月
新橋演舞場

連載第98回 アニメ・ゲーム・コミックの舞台化・2014年の総まとめ、2015年の動向

《高浩美》

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