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ガンホー、ミクシィ、クルーズらが語るクラウドの活用~「AWS Summit Tokyo 2014」レポート

7月17、18日と通して行われた「AWS summit 2014」。セッションに参加したゲームに関わる企業を通じて、クラウドサービスの「現場」をやわらかくレポートします。

ゲームビジネス 開発
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17:20から行われたのは、小野篤司氏(株式会社DeNAシステム本部IT基盤部部長)、梶原大輔氏(グリー株式会社執行役員インフラストラクチャ本部長)、清水勲氏(株式会社ミクシィクロスファンクション本部システム統括室第2グループリーダー)の三名によるパネルディスカッション。進行は安川 健太氏(アマゾンデータサービスジャパン株式会社技術本部ソリューションアーキテクト)です。
「日々進化し続けるソーシャルゲームを支えていくために、クラウドをどう活用していくべきか?」をテーマに、各社のAWSの利用事例を紹介しつつ話を進めました。




―――AWSクラウドを使い始めたきっかけは?

小野:2010年の4、5月頃でした。Facebookにゲームを出すために利用しました。AWSを選んだのには二つ理由があり、一つは「主なマーケットが海外だった」という事。もう一つはスケールアウト、そこのキャパシティです。ゲームは出してみないと分からないところがあるので、オンプレミスでは追い付かないだろうというのが使い始めた発端ですね。



梶原:CloudFrontを使い始めたのが最初の切掛けです。更新のタイミングでコストや品質を毎年見直していて、伸びでCloudFrontを選びました。IaaSの部分のAWSとしては、今年値下げがあった時にコストを見直してみたところ、まあそれでもまだオンプレの方が安かったんですが、Amazonの経営哲学と言うか「利益は後で、マーケットの反応なども後回し、長期的に利益を出して行こう。直近の黒字化ではなくまずは投資に回して行こう」というスタンスを感じたので、今後さらにコストが下がるのではないかという期待も含めてですね。今は新規のゲーム用にAWSの準備をしているところです。



清水:当社はオンプレミスでずっとやって来ました。近頃では「SNS以外の部分で新しいサービスを生み出そう」という動きが活発になってきていまして、正直なところ、そういった新規サービスが成功するかどうか分からないため「最適なインフラ」としての選択です。オンプレミスでも大丈夫だとは考えたのですが、リスクを考えるとDBやパブリッククラウドを選択するのが必然かな……と。その流れでモンストを始めゲームにDBを使うのが当然でしょ? といったところです。




―――それでは、各社の感じる、考える「クラウドの利点」とはどんなところでしょう?

小野:コンポーネントを一つのプログラムとして扱えるというところ運用効率をよくできる可能性もありますし、パブリックなクラウドというわけではなく、プライベートなクラウドで組んでもいいかも知れないんですけど、AWSさんなどはそういった部分が機能的に充実していますから、そういったところが一番のメリットですね。今後はクラウドに力を入れる業者が増えて価格競争も進むと思うので、これから先はコストに対しても期待しています。

梶原:AWSに限って言えば、インフラの用語が共通語になった事が大きいかな、と思っています。これまでの、例えばRubyやPHPなどプログラム言語勉強会みたいなところでの「苦労話を共有化」が、EC2などのツールに対する共通の話題でコミュニケーションが取れるようになった。これにより情報がどんどん出てくるようになりました。また、あまりいい話ではありませんが、「大本営」の障害情報が出てこない時に、「今サーバー落ちてるよね」などといった話がtwitterなどですぐに確認できる点もいいですね。

清水:クラウドという範囲で言うと、パブリックもプライベートもあると思っていまして、弊社で言うとOpenStackをプライベートクラウドとして使っている部分があります。先ほどの新規事業というのも、一部はプライベートクラウドを使用していますし、そこで、スピード感が求められている案件だとやはりクラウドがベスト。OpenStack やAWSを使っていて思うのが、APIが共通化されていたりして、同じような扱いができる、そういった部分でも、クラウドを使うと言うのが利点だと思っています。パブリックで言うと、海外でやりたい時にはクラウド以外の選択肢がありませんからね。

―――オンプレミスとのハイブリッドという戦略性についてお尋ねします。

清水:データセンターとAWSを太めの回線でつないでいます。データセンター自体はmixiの運用でサーバーも多くありますし、サーバーも回線もあり、これを活用しない手はないと。一気に捨てる選択肢はないので、そこを上手く活用しながらもAWSも活用するという手段をとる。というのがあります。突発的な負荷に対し物理サーバー増設などは現実的ではないので。弊社の構成だとレイテンシーは問題ないです。

梶原:僕らはまだ検証段階です。ただ、検証に共用線を使ってしまったため、他社要因でレイテンシーが高くなってしまうという問題にあたってしまって、今は専用線で再挑戦しようとしています。用途は、既存のゲームインフラのスケールアップ部分をやっています。小野:専用線接続などはしていませんが、使いどころを勘案しました。当面はパブリッククラウドへ全面的に移行するのは可能性が低く、使いどころとしてはハイブリッドで使う事になると思います。使う時にダイレクトコネクトでつないで、そこの構成はデータセンターを複数持つ構成と変わりませんからレイテンシーなどを気にする必要もありません。弊社は拠点をいくつか持っていて、それに新しく加わるような形になります。徐々にコスト面などでメリットが出てくれば、パブリックな比重が増えていくでしょう。



―――海外展開の活用状況や今後の方針などを聞かせてください。

小野:海外で展開する場合だと選択肢がない状況かなって思っています。独立したサービスを各大陸でやるには最適ですね。弊社ですとモバゲーを日本で展開しつつ北米でもやっているんですが、そちらは別のプラットフォームとして運用していて基本的には連動していないんです。だから、AWSの北米のどこかのリージョンを使うというのは有効な使い方でしょう。弊社は今のところ有効に使用できていますが、マスターのデータがどこかに集まっていないと駄目という場合、AWSさんのリージョン間の連携はインターネット通信ですので、他社と比べてもっと頑張ってもらえるといいですね。

梶原:USでやっているものに関しては、100%AWSでやらせてもらっています。海外展開に関してはAWSを使っていくというのはありますし、AWSでの展開が難しい国ではCDNの力を使ってレイテンシーを下げるのが方針ですね。

清水:会社としてのサービスは海外があまりなくて、これからは『モンスターストライク』で海外展開というのもプレスで発表しています。まず第一弾として台湾で『モンスターストライク』をやって、その次、今後はどこにいくのか分かっていない部分もある上で、「海外で行なうサービスにはAWS以外の選択肢がない」という感じですね。一方、リージョンの限られているところではどうするのかって疑問もあります。しかし、基本的にはリージョンの近いところがあるようなので、そちらを活用していきたいと思います。

―――中国での展開はどうですか?

小野:中国はどうしたもんかと考えていました。他のリージョンと同じサービス品質であれば是非使いたいなと。期待しています。

梶原:CDN経由でまずは展開させるかなっていうのが僕達の方針です。

清水:ちょっと言い難いですね(笑) ただ、サービスは発表しています。共用って形なんですかね? あまり余計な事を言うと怒られそうなので、後はノーコメントで(笑)

―――最後に、クラウドへの期待をお尋ねします。

小野:ある程度のオンプレ規模を持っている会社からすると、現状コストの恩恵がありません。ですから、コストが下がる事を期待します。また、様々なベンダーと連携して、もっと色々なサービスを展開していって欲しいと思います。もっと便利なコンポーネントを増やして欲しい。

梶原:OpenStackを使い始めたんですが、AWSとAPIが違いすぎるので、そこを共通化を希望します。AWSさんは今後も成長していくと思うんですが、競合の会社も頑張って価格を下げて欲しいですね。それが一番の期待です(笑)

清水:機能的な話になりますが、世の中的にdockerコンテナの機運があるんですけれども、ただdockerを使えるだけだと何も面白くはない。dockerとコンテナとの親和性を高めていくといいですね。クラウドには、単純にインスタンスではなくて、コンテナって体で色々できるようになればいいなって思います。


余談ですが、この『モンスターストライク』の画は、今セッションのために新規に書き起こしたとの事。意気込みを感じますね。モンストユーザーの中には、この画像を待ち受け画像などに使いたい人も多いのでは?

《平工 泰久》

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