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15年に渡り愛されてきた作品の魅力とは?今だから明かせる裏話も飛び出した『俺の屍を越えてゆけ2』お披露目の儀(前編)

ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアは4月13日、スペシャルイベント『俺の屍を越えてゆけ2』お披露目の儀を東京・渋谷のセルリアンタワー能楽堂で開催。『俺の屍を越えてゆけ』について語られたさまざまなトーク内容をお届けします。

ソニー PSV
俺の屍を越えてゆけ2』お披露目の儀
  • 俺の屍を越えてゆけ2』お披露目の儀
  • 俺の屍を越えてゆけ2』お披露目の儀
  • 能楽師・谷本健吾さんによる能舞「晴明」
  • 本格的な能楽にファンは圧倒される
  • 左から吉田小南美さん、樹原涼子さん、佐々木哲哉氏、桝田省吾氏
  • PS版が1999年に発売
  • 現在はアーカイブスでも配信している
  • 2011年にはPSP向けにリメイク版が発売された
ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパンアジアは4月13日、スペシャルイベント『俺の屍を越えてゆけ2』お披露目の儀を東京・渋谷のセルリアンタワー能楽堂で開催。『俺の屍を越えてゆけ』について語られたさまざまなトーク内容をお届けします。


■前作『俺の屍を越えてゆけ』スタッフで当時を振り返る

本イベントには、公式コミュニティサイト「プレコミュ」への応募で当選したファンが参加しました。まずは「開会の儀」として、能楽師・谷本健吾さんによる能舞「晴明」を披露。能楽堂という場所のもつ雰囲気、威圧感ある迫力の演舞にファンは圧倒されました。一族を死に追いやった倒すべき仇である阿部晴明が相棒・鬼頭を伴い「不死身の私を、どうやって殺しましょうね?(現代語訳)」と挑発とも取れる言葉を放ちます。その真意はどのようなものなのでしょうか。

続いて本作の顔であり、ゲームデザイン/シナリオの桝田省吾氏、ゲーム制作を担当した佐々木哲哉氏、音楽の樹原涼子さん、イツ花・太照天昼子役を演じた声優の吉田小南美さんが登壇して『俺の屍を越えてゆけ』の歴史を振り返ります。

1999年にPS版が発売しましたが、発売当初の販売数はそれほどでもなかったという佐々木氏。しかしユーザーの盛り上がりは凄まじく、徐々に本数が伸びたそう。作品が生まれたきっかけについて桝田氏は、現在22歳になった長男が生まれた時だといいます。その際、普通の人が自分の生きてきた証や意味を具体的に感じる「平凡な体験」をゲームで再現できないかと考えたのがスタートとなりました。

とくに『俺の屍を越えてゆけ』をドラマチックに盛り上げたのは、わずか2年ほどで命を落としてしまう「短命」と、子孫を残せない「種絶」という2つの呪い。桝田氏は、システムとして語るなら短命なのは世代交代を早めるため、種絶により神様と交神するのは「人間同士で子どもを作らなければレートが下がるから」という裏話を暴露。なお桝田氏が繰り返し発言していますが、パッケージは桝田氏のお子さんではありません。


■15年に渡り愛され続けた理由とは?音楽&キャラクターがもつ深い魅力も

佐々木氏は「基本的にRPGといえば主人公キャラクターは自分ですが、本作ではキャラクターが次々と亡くなってしまいます。そこで神様と交神し、遺伝子を掛け合わせて一族そのものを強く育て上げていくという部分が違いではないでしょうか」と語ります。

ゲームの制作自体はスムーズでしたが、桝田氏は「いかに面白いか」というのを周囲に伝えていく部分にこそ苦労したと桝田氏。しかしそう簡単に受け入れられるタイトルではないだろうと最初から思っており、長期間に渡って販売し続けるためにも「長く遊べる仕様に」と考えていたそう。

音楽面を担当した樹原さんは「ゲームのテーマ曲というのが決まってからゲーム内の楽曲に取り掛かった」と経緯について話し、制作では桝田氏がざっくりと投げてくるものをざっくり投げ返すという、息ぴったり(?)だったようです。もともと樹原さんが想定していた曲とは異なる場面で使用されたことや、怖い曲を作るのはできてもチェックが怖かったことを明かしました。

長らく付き合いのある桝田氏と樹原さん。以前『リンダキューブ』向けに「曲をくれ!」と言われた際に断っていたので、次に「花」が欲しいと言われたときに了承したそうです。当時はタイトルも知らずに話を受けたといいますが、桝田氏はそもそも『俺の屍を越えてゆけ』がずっと仮題だと思われており、タイトルが正式に決まったのは発売数ヶ月前だったといいます。

重々しい運命を背負った中、常に明るく一族をサポートしてくれたイツ花役の吉田さん。彼女に「バーンとォ!」励まされたユーザーも多かったはず。15年以上経ってもよく覚えているのが、通常はマイクごしに指示をもらうところ、桝田氏は直接ブース内で指示を出していたことだそうです。

またPSP版発売に合わせて全てのセリフを録り直した際のこだわりは、PS版をプレイした人が聞いても違和感のないそのままの演技。当時は収録に休憩を挟まないといけなかった吉田さんですが、改めて録り直した時は連続3時間でも平気だった部分に進化を感じたと桝田氏も当時を思い返していました。

15年愛され続けた理由について、佐々木氏は「システムの面白さ」を挙げます。子供が生まれたり、親や祖父母が亡くなったりなど「死」を身近に感じ、自分の人生とシステムがリンクした瞬間に「面白い」や「もう1回遊んでみようか」と感じるのではないかとコメントしました。

樹原さんはとても情熱をもったスタッフばかりで、ファンにも長く音楽を愛してもらえたことを嬉しく思うといいます。吉田さんは、自分のことを『俺の屍を越えてゆけ』で知ったという人が非常に多く、豪華な声優陣が大切にキャラクターを演じているのも魅力の1つだと語りました。桝田氏は「PS版のダウンロード販売が始まった」「実況プレイと相性がよく、自分も遊んでみたくなる内容」「他に似たようなジャンルのない、唯一無二の作品である」と3つのポイントを提示しました。


後編に続く。
《近藤智子》

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