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トーキョー・インディーズで世界を狙う! PS3『MAGUS』が5人で開発できたワケ

米国で2月25日にPS3向けに配信が始まった『MAGUS(メイジャス)』(販売:米Aksys Games)。Unreal Engine 3上で開発された、三人称視点のアクションRPGです。BitSummitでお披露目が行われた本タイトルについて、お話を伺いました。

ソニー PS3
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米国で2月25日にPS3向けに配信が始まった『MAGUS(メイジャス)』(販売:米Aksys Games)。Unreal Engine 3上で開発された、三人称視点のアクションRPGです。

ゲームの舞台は繁栄の一方で信仰心が失われ、神々に見捨てられつつあるファンタジー世界。主人公で囚人のメイジャスは、神々に仕える女性キナに導かれて脱獄します。冒険を続けるうちに、己の秘められた力に目覚めていくメイジャスは、やがて自分の運命を自覚して…というストーリー。グラフィックテイストもバリバリの海外仕様で、ダークファンタジー的な世界観が特徴です。

開発スタジオは東京のインディゲームスタジオ、ブラックタワー。国内での4月配信を前に、BitSummitでお披露目が行われた本タイトルについて、お話を伺いました。


―――よろしくお願いします。まずは自己紹介をお願いします。

リッチー:ブラックタワー代表取締役のリッチー・キャスパーです。本作では社長業のかたわら、クリエイティブ・ディレクターを務めていて、シナリオも台詞の一つひとつから自分で書きました。

―――ブラックタワーはどんな会社ですか?

リッチー:自分はもともとアクワイアで『侍』シリーズなどの開発を手がけており、そこで出会ったプログラマーと一緒に立ち上げたベンチャーです。スタジオは東京ですが、海外のインディーゲームのノリで作っています。社員は7人で、うち一人はロサンゼルスに在住しており、アートディレクターを務めています。またモバイル向けの開発でオーストラリアに2人在住しています。そのため東京にいるのは実質4人ですね。

―――国際的ですね。ゲームも海外志向です。

リッチー:そうですね。最初から海外市場をめざして作っています。主人公のメイジャスがスキンヘッドなのも、そのためです。海外ユーザーはマッチョなスキンヘッドのキャラクターが好きですからね。なにしろ、自分たちが萌えのゲームを作っても、説得力がないですから。少数精鋭で緩くやっています。

―――『MAGUS』の概要を教えてください。

リッチー:コンセプトはマジックシューターRPGです。主人公のメイジャスを操作して、攻撃魔法で敵を倒しながら世界を探索していきます。それぞれの世界にいるボス敵を倒せば、次の世界に進むことができます。操作は3Dスティックで移動で、右トリガーで弱魔法、左トリガーで強魔法を放てます。これに加えて3種類のスキル魔法があり、それぞれコントローラの□、△、○ボタンに対応しています。スキル魔法は個別のマナを消費しますが、マナはホームベースなど特定の場所で回復できます。

―――プレイスタイルは普通のシューターに似ていますね。

リッチー:そうですね。世界を探索しながら、バシバシと弱魔法・強魔法を撃ち込んでいって。たまにスキル魔法を繰り出すという感じです。各ボタンに任意のスキル魔法を登録して、ワンボタンで繰り出すこともできます。

―――スキル魔法の属性について教えてください。

リッチー:緑が細胞とか、化学系のスキルで、ファイアーボールや、体の大きさを変えるなどです。青がスペースタイム系で、テレポートや移動スピードの増加、ポータルの設置、重力制御などですね。空を飛んで上空から攻撃することもできます。赤がネクロマンサー系で、倒した敵を復活させて従者に使い、敵を攻撃さえたりもできます。それぞれスキルツリーになっていて、ゲームプレイを通してアンロックされていきます。

―――ゲームのボリュームはどれくらいですか?

リッチー:普通にクリアするだけなら、6-8時間だと思います。もちろん、アイテムを集めるなどのやり込み要素もあり、隅々まで遊び尽くせば、もっと楽しめます。アイテムも武器・防具などに加えて、イヤリングやタトゥーなども豊富に揃っており、キャラクターを自由に装飾できます。髪型を変えるパーツもありますよ。

―――開発期間はどれくらいですか?

リッチー:さっきも言いましたが、コンソールのチームは5名で、だいたい9ヶ月ですね。けっこう無茶でしたが、アンリアルエンジン3のおかげで、こんな少人数でもリッチなゲームが開発できました。アンリアルエンジン3は初めてで、最初は戸惑いましたが、慣れるにつれてスピードアップしていって。会話選択システムなどは他のゲームにも流用できるので、次回作はもっと効率的に作れると思います。

―――なぜアンリアルエンジン3を導入されたのですか?

リッチー:一番大きかったのは、自分たちが作りたいような、グラフィッククオリティが高いゲームを作りやすいことですね。ツール自体も練れていて、シェーダーや陰影をつけたり、レベルデザインなども容易でした。またUIツールのScaleform、フェイシャルツールのFaceFX、物理エンジンのNVIDIA PhysXなど、さまざまなツールもパックになっており、無償で使用できます。他に用いたミドルウェアは木の自動生成を行うスピードツリーくらいですみました。エピックゲームズが開発しているため、次世代機の対応をはじめ、信頼感が高い点も大きいですね。

―――サポートは英語で本国の方に問い合わせているのですか?

リッチー:いえ、メインプログラマーが日本人で、日本語でエピックゲームズ・ジャパンに問い合わせています。特に問題を感じたことはありません。

―――国内では4月配信とのことですが、価格はどうでしょうか?

リッチー:アメリカでは29.99ドルで配信されていますが、国内ではどうでしょうか? 国内でも販売を担当するAksys Gamesさんが、今まさに議論しているところだと思います。

―――ありがとうございました。
《小野憲史》
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