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【GDC 2014】色がテーマのパズル『Color Zen』、ゲームジャムでの試作から2週間で公開、高収益への道のり

『Color Zen』はLarge Animal Gamesが開発した色をテーマにしたパズルゲームです。過去に同社に在籍し本作のゲームデザインを手掛けたRobert Meyer氏が「Reaching Color Zen: From Prototype to Chart Topper in Three Weeks」と題して同作のメイキングを明らかにしました。

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『Color Zen』はLarge Animal Gamesが開発した色をテーマにしたパズルゲームです。過去に同社に在籍し本作のゲームデザインを手掛けたRobert Meyer氏が「Reaching Color Zen: From Prototype to Chart Topper in Three Weeks」と題して同作のメイキングを明らかにしました。

Large Animal Gamesはニューヨークにある小規模なカジュアルゲームデベロッパー。主にスマートフォン向けゲームを手掛けます。『Color Zen』は社内のゲームジャムから生まれた作品だそうです。「短い時間の制約は、小さなチームが何かを生み出すには好都合です。ゲームジャムはとても有益な取り組みです」とMeyer氏は振り返ります。色を合わせることをテーマに、手触りのあるデジタルトイのようなイメージで『Color Zen』は生まれたそうです。



同じ色のオブジェクトを合わせることで色が敷き詰められていくビジュアルの変化や、制限時間やスコアなどを排した美しさが『Color Zen』のキモです。ゲームジャムのプロトタイプからこの点は変化がありません。開発期間の短さも特徴で、その後わずか2週間という短さでApp Storeへの申請まで一気に進みます。この期間ではマネタイズを検討することも難しく、有料モデルでの販売となりました。

小さく光るゲームはメディアでの評判も良かったものの、有料での販売では大きくダウンロードを伸ばすことができなかったといいます。0.99ドルでリリース後2週間で4万1500回のダウンロードがあり、売上は3万ドルほど。続いてAndroidでは無料の広告モデルで展開。こちらは同じ期間で47万余りのダウンロードがありましたが収益的には全く貢献が無かったそうです。

小さく作ったとはいえ、「この時までに9週間、7人が携わっていました。その金額を回収するのも難しい状況でした」とMeyer氏。試行錯誤をしていくことになります。その中で当たったのはゲームの解説を入れること。もともと情報を最小限にすることで美しさを演出していたわけですが、それではゲームを完全には理解できていないユーザーも多かったようで、ルールの説明を文字化したところ、ステージのクリア率が5~10%改善したそうです。これは長期的な収益に貢献します。

次に新規コンテンツの追加です。最初に取り組んだのは「レベルパック」(ステージを有料で配信するもの)。これはそれなりの販売があったそうです。さらに「レベルパック」を更に複数束ねて値引きして販売する「バンドルパック」。これは効果が高く、売上は跳ね上がっていったそうです。

続いて広告も導入。最初からゲームに含まれているステージを全て終えたときに、動画広告を視聴することで5つのステージを無料で手に入れることができるというもの。その後も動画広告を見れば5ステージずつ無料で手に入るという仕組み。広告は全体の約35%の収益を占め、全体を下支えするような形になっているそうです。

最終的にゲームの収益性を圧倒的に高めたのはブランドコンテンツの提供です。サムスンの「Galaxy Tab 3」がスポンサーになり、ユーザーに無償で「レベルパック」を配布。このスポンサー料によってゲームの赤字を取り戻すことができたそうです。こうしたブランドコンテンツはゲーム自体がある程度確立していなければ獲得は困難ですが、貴重な収益源として考えられそうです。
《土本学》
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