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ゲーム業界でも多数の採用実績、グローバルに展開するクラウドサービス「アマゾン ウェブ サービス」

世界に先駆け2006年にクラウドサービスの提供を開始したアマゾン ウェブ サービスは、今日までに世界190カ国以上で、数十万件のクライアントを獲得。2011年には東京リージョンが設置され、すでに2万以上の導入実績があります。

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世界に先駆け2006年にクラウドサービスの提供を開始したアマゾン ウェブ サービス(以下、AWS)は、今日までに世界190カ国以上で、数十万件のクライアントを獲得。2011年には東京リージョンが設置され、すでに2万以上の導入実績があります。

もっともゲーム業界ではAWSについて、正しい理解が進んでいない側面もあります。1. 「ゲーム業界では採用事例に乏しいのでは?」、2. 「料金が高いのでは」、3. 「AWSスペシャリストが必要なのではないか」...これらは、その代表例だといえるでしょう。

まず、第一についてですが、すでにゲーム業界でもスタートアップから大手パブリッシャーまで、数多くのAWS採用事例がみられます。第二の疑問の背景には、AWSが固定課金ではなく従量課金モデルを採用している点があるでしょう。ゲームがヒットした分だけ、金額が青天井になるのではないか、というわけです。しかし、アクセス負荷に応じてスケーラブルにサーバ群を調整することでコストを削減できるのがクラウドの特性です。固定課金モデルではサービス全体に無駄が生じます。クラウドの利点は、従量課金モデルでこそ発揮されるのです。

さらに、さまざまな割引モデルが用意されています。仮想サーバのAmazon Elastic Compute Cloud (以下、Amazon EC2)の料金では、通常金額のオンデマンドインスタンス、年間予約で最大70%の割引が受けられるリザーブドインスタンス、使用料を指値で指定でき、70%以上の割引もあるスポットインスタンスの3パターンを用意。AWSを初めて使用するユーザーには、1年間の無料枠も設定されています。

三つ目の疑問の背景には、AWSの大きな特徴の一つである、30種類以上のクラウドネイティブサービス群が関係しているかもしれません。メッセージ機能のAmazon SNS、サーバの拡張・縮小が自動的に行われるAuto Scaling、Hadoopフレームワークを利用して分散処理ができるAmazon Elastic MapReduceなどは、その一例。AWSのAPIを使用する外部ツール(エコシステム)も豊富で、自由に組み合わせて使用できます。それだけに、AWS専任者がいなければ無駄が多かったり、使いこなせないのではないか、というわけです。

AWS ではこれに対して、AWSソリューションアーキテクトが導入前にヒアリングを行い、最適な構成やサービスの組み合わせを提案しています。導入後も技術的なトラブルに対応するAWSサポートが24時間365日バックアップ。もちろん日本語で対応します。定期的に開催される同社主催の技術セミナーや、ウェブ上の大量のドキュメント類、最新情報を伝える技術ブログなど、エンジニア向けの資料が揃っている点も魅力でしょう。

もともとAWSはAmazon社内のビジネス課題を解決するために生まれたサービスです。新規アイディアを迅速に実装するために、サーバのクラウド化を進展。2010年からAmazon.comの全ウェブサーバーがクラウド化されました。大量のアフェリエイトの計算処理や、Kindleのブラウザ(SILK)の表示処理にもクラウド技術が使用されています。安全性については米政府機関も活用しているほど。現在も、年間200以上の機能改善・拡張が行われています。

中でも2012年からスタートした、Amazon Virtual Private Cloud (Amazon VPC: 仮想プライベートクラウド)は見逃せないサービスです。
パブリッククラウド内に、自社のプライベートネットワークと透過的な環境を構築し、その中に自社だけの仮想サーバーを持てるサービスで、現在AWSの標準サービスとなっています。オンプレミスでの環境構築と同じ感覚で、クラウドを使用できるのです。よりセキュリティにこだわるなら、専用線接続サービスのAWS Direct Connectも使用できます。これにより新規サービスや案件のテストなどを公衆網と隔離された空間で実施することも容易になります。

このほか、世界9箇所にデーターセンター群(リージョン)と、40箇所以上のコンテンツ配信ポイントを設置するなど、海外展開もサポート。国内は運用中の物理サーバでサービスを行い、海外向けにAWSを使用するなどの例も見られます。このようにゲーム業界だからこそ、検討したいサービスがAWSだといえるでしょう。
《小野憲史》
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