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「メタルスレイダーグローリーファンブック リマスター」名作ADVのファンブックが、22年の歳月を経て9月30日より復活

一世を風靡し、日本中にコンピューターゲームブームを拡げた立役者の一人であるファミコン。当時数多くの名作が生まれ、またいくつかのシリーズは今も最新ハード機でリリースを続けているものもあり、今のゲーム業界を語る上で決して外せない存在です。

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『メタルスレイダーグローリー』パッケージ
  • 『メタルスレイダーグローリー』パッケージ
  • メタルスレイダーグローリーファンブック リマスター 紹介ページショット
一世を風靡し、日本中にコンピューターゲームブームを拡げた立役者の一人であるファミコン。当時数多くの名作が生まれ、またいくつかのシリーズは今も最新ハード機でリリースを続けているものもあり、今のゲーム業界を語る上で決して外せない存在です。

そんなファミコンの現役時代末期とも言える1991年に、4年もの歳月を費やして制作されたADV『メタルスレイダーグローリー』が発売されました。すでにスーパーファミコンがリリースされていたこともあり、大きな注目を浴びることはありませんでしたが、ファミコンの限界を超えた表現や徹底した作り込み、また当時ではほとんど類を見なかった「台詞と口パクの同期」などを手作業で果たすなど、様々な意味で伝説的な一本となり、当時のみならず今でも語り継がれている名作ソフトです。

もちろん、『メタルスレイダーグローリー』の素晴らしさは、演出やビジュアルだけではありません。いきいきとしたキャラクターの魅力を雄弁に物語る会話のやりとりや、徐々に明かされる謎によりユーザーを引き込む展開の構成、また土壇場で発覚する緊急事態とそれを解決する伏線の巧妙な織り込みなど、キャラクター性やストーリー面も高い評価を受けました。

いわゆる次世代機も発売された後のファミコンタイトルなのに、欲しがる人が後を立たず長い間プレミア化されており、今現在もパッケージソフトの入手は簡単ではありません。しかしプレイが目的であれば、現在はWiiのバーチャルコンソールにて600円(税込)でダウンロード版を楽しむことができるので、今は広く手軽に『メタルスレイダーグローリー』が楽しめる時代となりました。

しかし、未だにプレミア価格のまま、そのうえ代替手段もないものがありました。それは、「メタルスレイダーグローリーファンブック」です。設定面や制作の裏話、また物語を追いかける形で紹介される解説など、魅力をふんだんに踏め込んだそのファンブックは、発売後ほどなく書店から姿を消し、コアなファンでも持っていない人が少なくないほどのレアアイテムと化しました。

ですがこのたび、その復刻版とも言える「メタルスレイダーグローリーファンブック リマスター」が登場しました。22年の時を経て、オリジナル版ファンブックを制作した☆よしみる氏と成澤大輔氏の手により新編集され、ページ数も大いにボリュームアップされ多文字通りのリマスター版となります。

オリジナル版の本文は、カラーページ32pを含む128p。しかし今回のリマスターは、160pとかなりの増ページがなされており、しかもオールカラーという大盤振る舞い。また、ソフト制作に使用された資料はよりクリーンな状態に仕上げられ、文章に至っては全面改稿、そして描き下ろしイラストも多数収録。他機種移植版の解説に幻となったPCE版への移植企画用資料など、新たな素材も多数収録されており、オリジナル版を入手出来なかった方だけでなく、既に持っている方にも嬉しい新要素が満載となっています。

編集・執筆担当の成澤氏曰く、「25年以上テレビゲーム書籍をつくり続けてきたわたし自身の経験でも、ここまで1タイトルのゲームソフトに多彩な素材を詰め込んだ例はありません」と述べるほどの力作として仕上がっており、その完成度の高さも折り紙付きです。なお価格は、2,625円(税込)となっています。詳しい購入方法などに関しては、公式サイトをご覧ください。(URL:http://www.amusement-center.com/project/mall/cart_book-game/msgfanbook.php)

名作ADVはVCとして復活し、ファンブックも22年の月日を経て、9月30日より再び蘇りました。これまでファンブックに手が届かなかった方は、二の轍を踏まぬうちに購入を一考されてみてはいかがでしょうか。

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《臥待 弦》

楽する為に努力する雑食系ライター 臥待 弦

世間のブームとズレた時間差でファミコンにハマり、主だった家庭用ゲーム機を遊び続けてきたフリーライター。ゲームブックやTRPGなどの沼にもどっぷり浸かった。ゲームのシナリオや漫画原作などの文字書き仕事を経て、今はゲーム記事の執筆に邁進中。「隠れた名作を、隠れていない名作に」が、ゲームライターとしての目標。隙あらば、あまり知られていない作品にスポットを当てたがる。仕事は幅広く募集中。

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