人生にゲームをプラスするメディア

【E3 2013】アメリカの学生が作るゲームとは?大学選抜で出展された「College Game Competition」に突撃取材

E3は、流通向けの商談とメディア向けの宣伝を主な目的の見本市です。そのため出展もハードメーカーやサードパーティ大手などが中心でしたが、今年はじめて大学向けのブース「College Game Competition」が設けられました。

その他 全般
【E3 2013】アメリカの学生が作るゲームとは?大学選抜で出展された「College Game Competition」に突撃取材
  • 【E3 2013】アメリカの学生が作るゲームとは?大学選抜で出展された「College Game Competition」に突撃取材
  • 【E3 2013】アメリカの学生が作るゲームとは?大学選抜で出展された「College Game Competition」に突撃取材
  • 【E3 2013】アメリカの学生が作るゲームとは?大学選抜で出展された「College Game Competition」に突撃取材
  • 【E3 2013】アメリカの学生が作るゲームとは?大学選抜で出展された「College Game Competition」に突撃取材
  • 【E3 2013】アメリカの学生が作るゲームとは?大学選抜で出展された「College Game Competition」に突撃取材
  • 【E3 2013】アメリカの学生が作るゲームとは?大学選抜で出展された「College Game Competition」に突撃取材
■E3に初出場! 大学選抜で出展された「College Game Competition」に突撃取材
E3は米業界団体のEntertainment Software Association(ESA、日本のCESAに相当)が主催する見本市で、流通向けの商談とメディア向けの宣伝を主な目的としています。そのため出展もハードメーカーやサードパーティ大手などが中心でしたが、今年はじめて大学向けのブース「College Game Competition」が設けられました。

ブースでゲームを展示したのは、Alamo Colleges-Northwest Vista College, Brigham Young University, Savannah College of Art and Design, University of Chicago, University of Wisconsin-Stoutの5校です。それぞれゲームを一本ずつ紹介し、学生や教員らがプレゼンテーションに当たっていました。

本企画はゲームやコンピュータサイエンスのコースを持つ全米400校以上の総合大学や単科大学を対象に実施されたもので、書類&作品審査で16作品が選ばれ、その後選考委員によって5作品が選出されました。選考委員にはESA会長のほか、米カプコンCEO、UBI CEO、業界誌Polygon編集長、ゲーム評論家、Remedy Entertainment CEO、Firaxisリードアーティスト、クリスタルダイナミックスのクリエイティブディレクターと、蒼々たるメンバーで構成されています。

今回はBrigham Young Universityのアクションシューティング『Witch Hunt』と、 Alamo Colleges-Northwest Vista Collegeのパズルアクション『Time Glitch』の開発メンバーにインタビューできたので、ゲームの紹介と共にその内容を紹介しましょう。

■アニメーションコースの学生が集まって作った『Witch Hunt』
『Witch Hunt』トップビュースタイルのアクションシューティングで、プレーヤーはガンを構えた魔女となり、森の中を動き回りながら、近寄ってくる動物たちを皆殺しにしていきます。操作はWASDキーで魔女を操作し、マウスで方向を定めて左クリックで発射、ホイールで武器選択です。動物たちはどんどん数を増していき、体にふれられるとミス。アリクイのオバケみたいなボスキャラクターも登場します。ゲームオーバーになると「そして王子様と王女様は末永く幸せに暮らしました・・・めでたし、めでたし」というメッセージが表示されるという、ちょと皮肉の効いた内容になっています。

この単純で爽快感を狙ったシューティングを作成したのは、Brigham Young UniversityのCenter of Animationコースに在籍するEric Davis君ら5人のチーム。同校は『WARHAWK』シリーズなどを開発したインコグニートが拠点をかまえるユタ州ソルトレイクシティから南に70キロのプロポ市に位置しています。Eric君はゲームデザイン・プログラミング・3Dモデル・テクスチャ・リギング・アニメーションを担当しました(つまり何でもこなしたという意味です)。チームに一人だけ趣味でUnityを触っている学生がいて、彼がメインプログラマを務めたそうです。

もともとコースはCGアニメーションが専門で、プログラミングのコースはなく、ゲーム作りを教える授業や、ゲームを作るサークルなどもないとのこと。それでもEric君をはじめ、ゲームを作りたい学生が集まって、放課後や空いている時間を活用し、約8ヶ月を費やして完成させました。ゲーム開発の経験がある先生がいて、良きメンターになってくれたそうです。GameJamについても聞いたことがないとのことでした。

■ゲーム専門コースの15名が作った大作『Time Glitch』
一方で『Time Glitch』は三人称視点の3Dアクションパズルで、主人公は物体に流れる時間を制御する特殊な時間銃を利用して、さまざまなパズルを解き進んでいきます。空中を移動する床に対して時間銃を射撃すると、床の移動が停止します。そこでジャンプすれば安全に飛び移れるというわけです。時間銃を解除モードにして撃つと、再び物体の時間が流れ始め、床が移動します。向こう側についたところでジャンプすると、ぶじ渡れるという仕組み。ただし時間銃にはエネルギー制限があり、限られた時間内に手際よく行動していく必要があります。

操作はおなじみWASDキーで、スペースキーでジャンプできます。マウスで狙いを定めて時間銃を発射し、ホイールで時間銃のモードを変更できます。このように時間制御と三人称シューティングの要素をうまく組み合わせた、荒削りながらゲームデザイン的に見所のある作品となっています。

Alamo Colleges-Northwest Vista Collegeはイド・ソフトウェアの本社があるテキサス州オースティンから150キロ南西に離れたサン・アントニオに位置しています。同校には3Dアニメーションとゲーム制作のコースがあり、ゲーム制作コースはさらにゲームプロダクションとゲームプログラミングに分かれています。3コース全体で一学年が約100名と、なかなかの規模。本ゲームは3コース15名のチームから構成され、大学の授業を利用して、3ヶ月で開発されました。プログラマとアーティストが1/4、残りがゲームデザイナ(QA、進行など含む)という構成で、こちらもUnityを採用しています。

プレゼンを担当していたChris Hathaway君は本作でパズル制作、UIデザイン、レベルデザインを担当。将来は本作のようなアクションパズルを作ってみたいとのこと。またリードレベルデザイナーを担当したSarah Richmondさんは、『モンスターハンター』が大好きだと語っていました。

ちなみに各学期に一度ずつ、課外授業として学内GameJamが実施されているとのこと。かなり先進的なゲーム教育が行われていると言えるでしょう。ただしGlobalGameJamについては、Sarahさんが聞いたことはある程度。機会があれば、ぜひ参加したいと語っていました。

今回のセレクションは初めての試みということもあり、それほどレベルが高くありませんでした。私見ですが東京ゲームショウの学校ブースの方が、クオリティが高い作品も多かったように思います。しかし、アメリカではインディペンデントゲームフェスティバル(IGF)の学生部門に選出された後に、起業したり商品化されたりする例が多く、全体的なレベルは日本と比較にならないほど高いのが実情。本イベントも回を重ねることで、飛躍的にゲームのクオリティが向上していくのではないでしょうか。
《小野憲史》

編集部おすすめの記事

特集

その他 アクセスランキング

  1. ラスボスキャラといえば?「ジョジョ」DIOを抑えたトップは!?「ジャンプ」アニメのボスが集結

    ラスボスキャラといえば?「ジョジョ」DIOを抑えたトップは!?「ジャンプ」アニメのボスが集結

  2. ポケカ「GXウルトラシャイニー」で狙ってるGXポケモンを教えて!【読者アンケ】

    ポケカ「GXウルトラシャイニー」で狙ってるGXポケモンを教えて!【読者アンケ】

  3. ムンクの「叫び」をモチーフにしたポケモンカードが登場!あざと可愛いピカチュウやガチなコダックなど全5種類

    ムンクの「叫び」をモチーフにしたポケモンカードが登場!あざと可愛いピカチュウやガチなコダックなど全5種類

  4. 【吉田輝和の絵日記】おじさんも出演したアニメ「ちおちゃんの通学路」円盤BOX特典の横スクACTをプレイしてきた!

  5. “手塚治虫タッチの初音ミク”公式イラストが公開!手塚アニメ楽曲の初CD化も決定

  6. 「OCG」20周年記念「遊☆戯☆王チップス」発売決定!「ブラック・マジシャン」をはじめとした全20種から1枚のカードが同梱

  7. 開発中止になったHDリメイク版『シェンムー』の映像が海外メディアにて公開―ビジュアルの大幅改善が行われていた

  8. 『ヒットマン2』PR大使マフィア梶田氏が編集部を襲撃!ガチで人生相談に乗ってもらった!

  9. ポケモンカード「GXウルトラシャイニー」11月2日発売─あの「テテフ」はもちろん、色違いGX「ジガルデ」&「レックウザ」も収録!

  10. 【特集】今さら聞けない“アーサー王と円卓の騎士”―『FGO』『FF』などに影響を与えた物語

アクセスランキングをもっと見る