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【GDC 2013 報告会】岸本好弘「野球と鉄道とエデュケーションサミット」

国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)は4月13日に毎年、好例となっているGDC2013報告会を開催しました。本会合でファミスタシリーズの開発者として有名な岸本好弘氏は「野球と鉄道とGDC EDUCATION SUMMIT」と題した報告を行いました。

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国際ゲーム開発者協会日本(IGDA日本)は4月13日に毎年、好例となっているGDC2013報告会を開催しました。本会合でファミスタシリーズの開発者として有名な岸本好弘氏は「野球と鉄道とGDC EDUCATION SUMMIT」と題した報告を行いました。

ナムコやコーエーでプログラマやディレクターとして活躍された岸本氏は、現在、東京工科大学メディア学部の准教授として教鞭をとっています。専門はゲームデザインやゲーミフィケーション。「きっしー」の愛称で学生からも慕われているようです。

ゲーム開発者としてのキャリアが長い岸本氏ですが、意外にもGDCは今年が初参加となっています。参加のきっかけは去年行われたGDC報告会で東京工科大学の学生が登壇していたこと、同じく東京工科大学の三上浩司准教授からのお誘いだそうです。

日本で行われる開発者向けのカンファレンスであるCEDECと比較すると、GDCの規模は倍以上のものですが、まだまだ国内の開発者の参加は少ないようです。エアチケットやホテル代など、すべての経費を含めると40万以上のコストがかかるため、CEDECなどと比べるとやはり敷居は高く感じられます。

しかしながら、岸本氏はGDC内容も当然ながら、アメリカ旅行の魅力を豊富な写真とともに説明しました。野球と鉄道が趣味である岸本氏は、サンフランシスコのケーブルカーやトロリーバス、ライトレールといった様々な乗り物で、ベイブリッジからスタジアムのAT&Tパークといった名所を観光したそうです。

肝心のGDCでは、EDUCATION SUMMITに参加。中でも印象的だったのは、「Game Design Curriculum Deathmatch」という催しで、各大学でゲームについて指導を行なっている教員たちが大喜利方式で戦うというユニークなものです。またセッションでの質疑応答が会場の真ん中のスタンドマイクで行われるのが格好良く見えたため、大学の授業でも取り入れたいと思ったそうです。

また数々のアワードを受賞したインディーゲームの『FTL: Faster Than Light 』の開発にまつわる講演では、作品のコンセプトデザインからアルファ版に至るまで、あらゆる資料を惜しげもなく公開して、きめ細やかに開発過程を報告するクリエイターの姿に感動したそうです。日本でもCEDECなどのイベントで開発過程を公開する機会は増えていますが、GDCではそれ以上の情報の共有がなされているようです。

それらのカンファレンスの様子から、岸本氏は日本とアメリカのゲーム業界の比較を論じました。アメリカでは開発者のイベントでも、とにかく「Just Fun!」という楽しむ姿勢が強いそうです。またインディペンデントな開発者たちも、一発当ててお金持ちになろうという陽気な雰囲気が強かったようです。

ただゲーム教育という領域では、Unityの導入、PBL(課題解決型学習)の流行など、アメリカと日本での大きな差はないようです。またゲームオタクである学生は大ヒット作品を批判的に見ることができない、技術を持っていても業界を見渡す広いビジョンを持っていないといった問題点も共通していると、岸本氏は分析しております。

そのような日米のゲーム産業の今後を、アメリカはますますハリウッド型のグローバル化路線に走り、日本は自国の強みを活かした職人型のゲーム開発に向かうことになるだろうと、岸本氏は予想しております。「日本がもう一回ナンバーワンになることはない」と言い切る岸本氏の本意がどこにあるのかわかりませんでしたが、面白おかしくGDCを報告する一方で、冷静に日本のゲーム業界に警鐘を鳴らしているのかもしません。

いずれにせよ、岸本氏は「ゲームデザイン8つの約束」といったスローガンや「Gameducation(ゲーミエデュケーション)」、「Gamiedufy(ゲーミエデュファイ)」といった造語を作ることで、開発者から指導者の立場に周り、日本のゲーム開発を盛り上げる意気込みを見せていました。
《今井晋》

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