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【CEDEC 2012】『パズル&ドラゴンズ』のヒットを支えたのは嫁の力?

長らくAppStoreのトップセールスランキングで第一位をキープしている、ガンホーの『パズル&ドラゴンズ』。スリーマッチパズルというシンプルなゲーム性とモンスター収集や強化の魅力を併せ持った本作について、生みの親の山本大介氏が語りました。

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パズル&ドラゴンズ~嫁と開発と私~
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  • ソーシャルカードゲームに負けない「10の開発指針」
  • (1)私と気長につきあってください。
長らくAppStoreのトップセールスランキングで第一位をキープしている、ガンホー・オンライン・エンターテインメントの『パズル&ドラゴンズ』。スリーマッチパズルというシンプルなゲーム性とモンスター収集や強化の魅力を併せ持った本作について、生みの親で同社第1企画開発本部 パズドラスタジオ 執行役員プロデューサーの山本大介氏が「パズル&ドラゴンズ~嫁と開発と私~」と題して語りました。

山本氏はブレインドックを経て2002年~2011年にかけてハドソンに在籍。ハドソンでは人気を博したカードゲーム『エレメンタルモンスター』を手がけ、2011年7月にガンホーに移籍。その処女作が『パズル&ドラゴンズ』でしたが、イキナリの大ヒットとなりました。現在ではゲームに留まらず様々な関連グッズの制作も進みます。

まず山本氏はソーシャルカードゲームに負けない「10の開発指針」として、同氏が好きな「犬と私の10の約束」風に本作の開発指針を語りました。

(1)私と気長につきあってください。
 「この企画は面白い!作りたい!」という思いだけでスタート。
(2)私の面白さを見ていて下さい。それだけで幸せです。
 メインのパズルの面白さのみを追求してプロトタイプを制作。
(3)私の売り方だけは先に考えておいてください。
 ゲームのウリを「3~4つ」のみに集中してレベルデザインやチューニングを行った。
(4)遊んでくれないのには理由があります。
 自分の目線からプレイの障害は全て取り除いた。
(5)有料販売クオリティで私を開発してください。
 170円の有料販売を前提に、クオリティ重視が結果的に良い方向に。
(6)ソーシャルゲームを否定しないでください。
 良い点は取り入れる。
(7)一番遊ばせたいところはサーバで管理してください。
 重要な部分はサーバー側で臨機応変に作り変えられるように。
(8)私にも限界があることを忘れないで。
 過度な詰め込みすぎは逆効果。
(9)あなたには家族や友達がいます。
 嫁レビューが必要。
(10)お願いです。どうか私達をパクらないでください。
 200以上のパズルゲームを研究。

それぞれ冗談めかしたタイトルで書かれていますが、ゲーム開発のキモを全て抑えています。

企画に際してきっかけとなったのはiPhoneの『ダンジョンレイド』という作品との出会い。この作品はRPGの始祖とも言える『ローグ』をパズルで遊ぶというもの。ここから「インターフェイスがスマートフォンにマッチするジャンルで、別ゲームを体験させるというのは良いアイデアではないか」と気付いたそうです。ここからパズルでRPGのバトルを再現し、誰でも遊べるRPGを作るというコンセプトが生まれました。

また森下社長とのブレストでは「日本人は鳥山明のドラゴンで育った」というテーマへのアイデアや、「日本の女子の携帯はテクマクマヤコン持ちだから縦持ち」というアイデアが得られたそうです。

ゲームのターゲットに定められたのは「20~30代のサラリーマン」、「女子高生・主婦など」で、ゲーム初心者~中級者に向けたカジュアルゲームとして、ベンチマークとしては『Bejeweled』や『Zoo Keeper』などが挙げられました。当初はこれらのパズルゲームのようにスリーマッチ(3つ同じ色を揃える)の基本的なデザインでしたが、嫁レビューから「斜めに動かしたい」という要望が挙げられたそうです。

そこから生まれたのが持ち時間の中で一定時間自由にドロップを動かせる(かつ他のドロップの位置にも影響を与えられる)という『パズル&ドラゴンズ』の特徴的なゲームデザインです。これにより大掛かりなコンボを思考+アクションで組み上げられる奥深さが備わりました。当初はコンボが出来過ぎてしまうという問題点があり、持ち時間で調整を行ったそうです。

画面に敷き詰められるドロップの数でも試行錯誤があったようです。3種類(6×5、7×6、8×7)のデザインが用意され、最終段階まで7×6と6×5で悩んだそうですが、7×6は誤動作が多くなること、かつ嫁レビューで6×5へと決定されました。

『パズル&ドラゴンズ』は当初狙った「20~30代のサラリーマン」、「女子高生・主婦など」だけでなく、「普段はゲームを遊ばない人」、そして奥深さから「パズル大好きゲーマー層」にまで受け入れられ、多くのユーザーを獲得することになります。

山本氏は「改めてゲームデザインは面白くて奥深い」と話し、昨今ソーシャルゲームの流行によってゲーム性は重要ではないという風潮も一部にはありますが「そうではなく、ゲーム性を知るまでのほんの少しの敷居の低さが足りないだけではないか」と述べ、嫁レビュー、家族や友人の貴重な意見に耳を傾けてゲーム作りに当たる事が重要ではないかと話しました。

今後の展開としてはスクウェア・エニックスとのコラボモンスターがゲームに登場。さらにAndroidでも8月末に待望のリリースが決定。そして家庭用ゲーム機向けにも開発が進んでいるようです(スマホで稼いだお金は全てつぎ込んでOKと言われているとか)。今後の展開にも注目が集まりますね。
《秋葉友樹》

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