「China Joy 2012」のB2Bホールのほぼ中心付近にあるディー・エヌ・エーブースにはイベントスペースが設けられ、商品が貰える体験イベントやミニセッションなど様々なイベントが常に行われ、多くの人が足を止めていました。
ちょうど一年前に中国市場への参入を果たしたディー・エヌ・エー。この一年間で自社タイトル/サードパーティタイトル共に増加し、ローカライズした『忍者ロワイヤル』は中国でも250万ダウンロードを超える大ヒットに、サードパーティでも『爆発三国』という作品はiPadの無料アプリランキングで最高1位を獲得しました。
原動力となっているのは現地の有力パートナーとの提携です。春先に発表したチャイナ・モバイル、チャイナ・ユニコム、チャイナ・テレコムの携帯電話3社との提携では、各社のアプリストアに「Mobage」が登場。大手SNS「人人網」(RenRen)との提携では両社のアカウントの連携が図られました。またサムスンやファーウェイとは「Mobage」をプリインストールしたAndroid端末の提供で連携しています。
中国市場は有望な一方で日本人にとっては理解が難しい市場でもあります。既に幾つかのタイトルを成功させ、ゲームの提供までを一貫したサービスとして提供できるディー・エヌ・エーに期待する声は日本のメーカーには多いようです。非常にデリケートな課金決済の部分も料率、回収の両面で評価が高いようです。
また、ミニセッションでは中国のデベロッパーに海外での展開を呼びかける場面も。「Mobage」におけるプラットフォームの取り分は中国国内では3割、海外でも3割です。中国市場はまだまだ発展途上の一方、為替の関係から大きな売り上げが期待できる日本や欧米市場に期待する現地デベロッパーも多いようで、ディー・エヌ・エーではこうした企業に向けて海外展開のサポートも行うということで参入企業を集める一助にしているようです。また、海外展開に当たってはディー・エヌ・エーがローカライズやマーケティングまで担うことも可能で、その場合は5:5で配分することになるとのこと。
ちなみに、中国本土に加えて台湾・香港・マカオの3地域でも9月よりサービスが開始されるそうです。
この一年間、立て続けに中国での施策を発表してきたディー・エヌ・エー。実りを収穫する日もそう遠くないのかもしれません。
編集部おすすめの記事
ゲームビジネス アクセスランキング
-
【Autodesk×Unity】マトリックスが自社ブランドに挑戦~Androidの『Ragdoll』
-
【CEDEC 2012】ハンソフト、カプコンへプロジェクト管理ツール「Hansoft」を提供
-
「モンハン×USJ」全ハンターに味わって欲しいリアルさ! 新アトラクション『XR WALK』体験レポ
-
シンガポールが新しいゲームレーティング制度を導入
-
任天堂、ロゴを変更?
-
「日本と海外におけるゲーマーにとってのリージョン制限」・・・イバイ・アメストイ「ゲームウォーズ 海外VS日本」第22回
-
SonicSYNCは『プロセカ』をどう進化させたのか―低遅延やリッチなサウンドに挑み続ける開発者の「こだわり」
-
発覚!元任天堂広報H氏2度目の転職
-
【週間売上ランキング】『ポケモン不思議のダンジョン 空の探検隊』以外はかなり厳しい売れ行き (4月13日〜19日)
-
ゲームコントローラーの市場規模、2027年に29億7350万米ドル到達予測─技術的進歩や新型コロナの影響で