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須田剛一氏がアンリアル・エンジン3で仕掛ける新作ゾンビシューター ・・・「Unreal Japan News」第49回

ゲームビジネス 開発

ビデオゲームの世界において、頻繁にオリジナルアクションアドベンチャーを世に送り出すクリエイターといえば、須田剛一氏をおいて他にいないでしょう。須田氏率いるグラスホッパー・マニファクチュアは、新作『ロリポップチェーンソー』でゲームの世界に新たなヒロインを登場させました。主人公のジュリエット・スターリングはチアリーダーとして活躍する女子高生、その正体はゾンビハンター。大量発生したゾンビに襲われたサン・ロメロハイスクールで、ポンポンをチェーンソーに持ち替えた彼女の戦いが始まります。



「とにかく、細かいことを考えないでシンプルに楽しめる、“ポップでキュートでバイオレンス”な独自のゾンビアクションゲームを作りたいと思いました」と須田氏は語ります。

須田氏は今回の新作で、全く新しいアクションベースのインタラクティブ要素を導入し、アンリアル・エンジン3の新たな可能性を示してくれました。ロリポップチェーンソーは、グラスホッパー・マニファクチュアによるアンリアル・エンジン採用事例としては、『シャドウ・オブ・ザ・ダムド』に続く2作目ですが、この二作品はまるで異なるゲームになっています。

残虐表現がふんだんに盛り込まれているのは共通していますが、『ロリポップチェーンソー』は誇張気味の80年台テイストが特徴のサードパーソンシューティングに仕上がっています。チアリーダーのユニフォームを身にまとったジュリエットが、チェーンソーを手に強力なコンボを繰り出し、ゾンビと戦います。

Scenario & Co-Producerの結城氏は次のように語ります。「まず、チェーンソー攻撃とチア攻撃が基本にあります。これらをどのように組み合わせて戦うかでプレイヤーの創造性があります。また、今回、多くの技とコンボアタックを実装しました。これらを組み合わせることで一層深みが出ます。さらにチェーンソーダッシュ、チェーンソーブラスターといった武器のバリエーションが増えることで、ゾンビに対する戦略の幅も増えていきます」

ゲーム中の派手な立ち回りを実現するための技術的裏付けには、グラスホッパー・マニファクチュアがこれまでに手がけてきた複数タイトルでのアンリアル・エンジンの経験が役に立ちました。

本作にアンリアル・エンジン3を採用するという決断に関して、テクニカル・アート・ディレクターのトマース・ロビーナ・ロケーロ氏は、複数のタイトルを通じて培ってきた技術とノウハウの継続が重要だったと話します。「Epic Gamesが提供するサポートシステムのクオリティも、アンリアル・エンジン3を選択した決め手の一つでした」

また、プログラマの小幡氏によれば、キズメットによるビジュアルスクリプティングのおかげで、各セクションのスタッフが作業に介入しやすいオープンな開発環境を構築できたそうです。

ジュリエットが繰り出す、マンガっぽくてキュートながらバイオレントなアクションの数々を表現するために、カスケードとポストプロセスの機能も役に立ったと言います。

「企画者やアーティストの要望に応じ、『ロリポップチェーンソー』の世界観を華やかに表現するため、ハーフトーンや“スパークルハンティング”の演出などをポストプロセスで柔軟に表現できました」と小幡氏は語ります。

ロケーロ氏によれば、『ロリポップチェーンソー』チームは開発期間を通してアンリアル・ディベロップメント・ネットワーク(UDN)を最大限に活用したそうです。開発終了までにUDNのメーリングリスト上でやりとりされたメールの数は350件を超え、チームがこのゲームのために独自開発した機能についての質疑も活発に行われたそうです。

アンリアル・エンジンに習熟したチームがその経験をフルに活かすことで生み出されたのは、これまでにない全く新しいゾンビゲーム、そして世界中のファンが待望する”Suda51”によるクリエイティビティの新境地でした。「日本製ゲーム」の旗手として、常に新しいものを生み出し続けるグラスホッパー・マニファクチュア。その手により、アンリアル・エンジンの可能性がまた一つ広がりました。
《土本学》

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