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【GDC2012】現実世界のロボット玩具とブラウザゲームという2つの世界を繋いだ「Machatars」

「Mechatars」という玩具をご存知の方は日本では余り居ないのではないかと思われますが、リモコン式の玩具で、PC向けに提供されている3D仮想空間で展開されるブラウザゲームと連動するというのが最大の特徴の製品です。

ゲームビジネス 開発
「Mechatars」という玩具をご存知の方は日本では余り居ないのではないかと思われますが、リモコン式の玩具で、PC向けに提供されている3D仮想空間で展開されるブラウザゲームと連動するというのが最大の特徴の製品です。

Shawn Patton氏


Bossa Nova Roboticsというカーネギーメロン大学のロボット工学研究所から生まれた学内ベンチャーと、ゲームデベロッパーのSchell Gamesが共同で開発。25分のミニセッションでは、Schell GamesのShawn Patton氏が「Mechatars: Physical Toy Meets Digital World」と題したポストモーテムを行いました。

「Mechatars」は6~12歳の男の子をターゲットに、ロボットバトルをテーマにした世界観を持つ玩具です。「現実世界とデジタル世界を繋ぐ」というのがコンセプトであり、玩具とデジタルの融合という観点では過去に幾つかの取り組みがありましたが、オフラインとオンラインの両方でバトルを楽しむというのはこれが始めてだそうです。

玩具はリモコンで操作できます。ワイヤレスで他のユーザーのロボットと通信して、リモコンを使いターンベースのバトルが可能です。これをPCとUSBで接続すると同じロボットが画面上に現れ、同じバトルが3D世界で楽しめます。オンラインのゲームはUnityを使って開発されたとのこと。

2つの世界を繋ぐことで経験値やバトルデータを共有し、オンラインで手に入れた武器やミサイルを現実世界で使う事もできます(もちろん本物のミサイルがぶっ放せるというわけではありませんが...)。その逆も然りで、双方向のやり取りがポイントです。ロボットには様々なエレメントが付与され、属性による有利不利などの戦略的なバトルが楽しめます。片方を遊べば双方が理解できるよう、UIはなるべく統一されています。

リモコンで遊ぶロボット玩具2つの世界を繋ぐのがコンセプト
Unityで制作されたブラウザゲーム想定ターゲット層


収益モデルとしては玩具自体が40ドルで販売されているほか、オンラインでの追加課金があります。

良かった点、悪かった点も紹介されました。まず良かった点としては、プレイテストを繰り返した結果、オンラインとオフラインのUIの統一(9つのLEDでロボットの状態を表現する)がある程度上手くいき、分り易いものが実現できたとのこと。ディスプレイと異なりリアル玩具は表現力が限られるので、この点は重要です。テストは紙上のプロトタイプから動くものまで何度も実施したそうです。また、ゲームを遊ぶ原動力となるストーリーも良いものが出来たと振り返っていました。

インターフェイスはなるべく統一デジタルとリアル玩具の違いに苦戦


一方で難しかった点としては、そもそもの課題として玩具を作る大変さがあります。デジタルと異なり製造や流通を考えるとスケジュールが非常にタイトになります。また、デジタルとリアルの2つを展開する事で関係者も2倍となり、調整には苦労したそうです。連携させる部分でも、ロボットの制作パイプラインとデジタルの制作パイプラインの違いへの理解が低く、行程が煩雑となり苦労があったそうです。

ゲーム性の面ではデジタルのバトルもリアルのバトルも変わらないという点で、ユーザーのモチベーションを保つのが大変だったそうです。デジタルならではのバトルイベントなどが必要ではないかということです。

あるプレイヤーは一般的なスピードの半分のスピードでMAXのレベルまで到達したそうです。その要因はオンラインで毎日45分程度遊ぶのに加えて、オフラインでのミッションも毎日60分ほど遊んでいたからだそうです。オフラインで練習して、オンラインで試合に挑む、というような意味のある2つの世界の接続が出来たというのはこの製品の一番良かったポイントではないかと振り返っていました。こうした玩具+デジタルの場合は、この両方の世界が楽しくなるという仕掛けが必要になってきそうです。

《土本学》

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