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【CEDEC 2011】存在感が高まるソーシャルゲーム"パブリッシャー"~6wavesが語る

ゲームビジネス その他

Arthur Chow氏
  • Arthur Chow氏
  • ソーシャルゲームをグローバルにマネタイズする
  • 6wavesの概要
  • MAU 3500万人、DAU 600万人
  • 世界中のユーザー分布
  • 日本は2名で
  • 世界のSNSの分布
  • フェイスブックのリーチは圧倒的
CEDEC 2011の2日目"マネタイズとゲーミフィケーション"のショートトラックの一つとして行われた「ソーシャルゲームをグローバルにマネタイズするには」で香港を拠点としてソーシャルゲームの分野で活躍する6wavesのArthur Chow氏が必要性が増しているパブリッシャーの役割について語りました。

ソーシャルゲームではそれまで受託を行ってきたようなデベロッパー専業のメーカーであっても自社でパブリッシングまで行えるというのが利点の一つとも言われてきました。しかしフェイスブックのような競争が激しく、ある程度のノウハウが蓄積されたプラットフォームでは、既に流通を抑えた大手パブリッシャーというものの存在感が増しているようです。

6wavesは2008年に香港で設立された会社で、現在25タイトル以上をフェイスブックを中心に展開、月間アクティブユーザー(MAU)は3500万人を超え、世界でも最大規模の独立系ソーシャルゲームパブリッシャーとなっています。自身でゲームを開発して展開するだけでなく、外部のデベロッパーと提携し、マーケティング、ローカライズ、マネタイズ、ホスティングといった周辺業務を一手に引き受けゲームの改善を行うというようなパブリッシング業務に力を入れます。

当初は中国版の『Mafia Wars』のようなゲームからスタート。差別化を図るためにいち早くローカライズと世界展開を開始。2009年からはパブリッシングにシフトし、サンフランシスコのVCであるInsight Venture Partnersから投資を受け米国に進出。日本でもYahoo!Mobageやミクシィ向けにゲームを提供。2ヶ月前には大手のソーシャルゲームデベロッパーのLolappsと合併。更に先月にはネクソンからも出資を受けています。今年の4月から日本法人を設立。日本での展開も更に強化していく方針です。

まずArthur Chow氏はフェイスブックの現状について解説をしました。フェイスブックは現在世界で7億5000万人以上の会員を持ちながら、米国や欧州以外の国でも著しい成長を続けています。プラットフォームとしてはユーザー数が格段に大きいこと、ソーシャルグラフによって友人関係を巻き込めること、グローバルにユーザーを獲得できること、決済手段も整っている事が特徴として挙げられます。

またフェイスブックにおけるソーシャルゲームの最近のトレンドとして、共通通貨「フェイスブッククレジット」の導入により課金率が上がったことが解説されました。また、競争は激化しており、ブランドによる差別化が求められるようになっていると言います。家庭用ゲームの著名タイトルも続々登場しています。6wavesとしても著名スポーツ選手を起用したゲームを準備中だとか。また、初期に参入した企業は大企業になりつつあり、家庭用の伝統的な企業も力を入れる分野となり、さらに新興のベンチャーもしのぎを削るという恐ろしいほどの競争状態にあります。

もしこの分野で競争に参入するとすると2つの手段があるとArthur Chow氏は言います。1つは自力で戦うこと。もう1つはパブリッシャー(外部企業)の力を借りる方法です。どちらにも長所、短所があります。同氏は「宣伝になり過ぎるので」と言いながらパブリッシャーと組むメリットを余り説明しませんでした。逆にパブリッシャーと組む場合には収入を分配する必要があるというデメリットのみを述べました。ただ、複数のゲーム間の移動を容易にするクロスプロモーションバーの存在やマーケティングへの予算投資があるという点のみパブリッシャーと組む場合には利点としてあるという説明をしていました。

実際には長所と短所がそれぞれありながら、ソーシャルゲーム市場も成熟を始めている事は間違いなく、徐々に成功パターンが生まれつつあり、持つものと持たざる者の差が明確になりつつあります。そのような中で既にノウハウを確立しているパブリッシャーと組むというのは選択肢として出てきそうです。

日本法人である6waves KKの所氏に講演後にお話を伺ったところによれば、現状では海外のデベロッパーの日本進出を支援するという業務が中心で、講演の中にもあったYahoo!Mobageやミクシィなどのプラットフォームで成果を挙げているようです。ただ同社としては日本のデベロッパーの海外支援にも今後は力を入れていきたいということでした。
《土本学》

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