EVOCグループはエンベッドコンピューティングやコンピュータソルーションに関する総合企業なのですが、これからゲーム業界に参入するということで発表会を行いました。オンラインゲームの展開を予定している具体的な作品などを示したわけでなくあくまでも同集団とオンラインゲームサービス向け新会
社に関する説明だけに留めるという珍しい形での発表となりました。
まず最初はコンパニン数名による太鼓の演技からはじまり、その次は、同企業のオンラインゲームブラン
ド、夢天堂を象徴する天使が登場。最近の中国コスプレイヤーの隆盛を意識しての演出かと思われます。
■資本金10億円強、投資上限60億元強でオンラインゲーム産業へ進出!
EVOCグループのCEOであるSimon Chen自らが登壇し、実際の収益を得るまでに5億元(62.5億円@1元=12.5円)を上限として投資をしていきたいと大胆に発表。参加した多くのゲームメディア関係者のドキモをぬきました。資本金も1億元(12.5億円)を計上するとのことです。
現在は日本企業も含む複数企業または自社開発によりコンテンツを調達するよう既に動いているとのことです。ゲーム運営でのコンセプトは「ユーザーにとってためになるもの」を強調。それもふまえ、CCTVの教養番組のホストを務める北京師範大学芸術及びメディア学院副学長の于丹教授を特別学術顧問として就任させたとしました。オンラインゲーム依存症などが社会問題化する中での参入とあって、健全性をアピールする
ことが重要ということでしょう。
更にサンドペイント、歌手によるパフォーマンスを中にはさみ、最後は、夢天堂の副総経理樊海方(カイカイホウ)氏によって同社の展望について説明がなされました。
これまでの流れをくみ、樊氏は自身がオンラインゲームをきっかけに、韓国までの一人旅を思い出し、ネット上の仲間の助けによって目的地にたどりついたことを紹介しながら、人とのつながりが重要であると強調。サービスの提供側も享受側もともに幸せいになるべきと、オンラインビジネスの展望を示しました。まさにオンラインゲーム産業参入に対する希望に満ちた見解でした。
発表会自体は、一般的なゲーム業界のプレス発表会では見たことがないような独特な雰囲気のものでした。新規参入のときは誰もが歩む道轍ということでしょうか。これら多様な形で展開されるイベントですが、中国ゲーム産業はこれまでになく活況であることは明らかでした。日本企業もなんとか参入する余地を見つけられればいいですね。
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