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【女の子もゲームしよう】第26回 『グーの惑星』カフェと自宅から生まれたWiiウェア

今回は、Wiiウェア一本分をほぼ2人で開発・製作したという驚きの作品『グーの惑星』(1,500Wiiポイント)をご紹介したいと思います。

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今回は、Wiiウェア一本分をほぼ2人で開発・製作したという驚きの作品『グーの惑星』(1,500Wiiポイント)をご紹介したいと思います。




パズルとしての新鮮さを感じながら、
不思議な世界観に没頭していき、
クリアした快感を超えて、
また新しい発見が押し寄せる
……何なんだ、これ

とゴクリとのどをならすようなゲームに、あなたは出会ったことがありますか?

■製作はカフェか自宅で

黒くて丸くてネバネバした、グーと呼ばれる不思議なキャラクター。グー同士を繋げてパイプまで導くのがこのパズルゲームの目的となります。おもちゃ箱をひっくり返したようにファニーな世界観に、ズンチャッチャ、ズンチャッチャというこれまたピエロが出てきそうなコミカルな音楽。この一風変わったゲームはサンフランシスコにある2D BOY社で作られました。ナントその主要メンバーは、カイル・ガブラーさんとロン・カーメルさんの2人だけというから驚きです。

それに加え『グーの惑星』は、いわゆるオフィスで開発されたわけではなく、カフェや自宅で作られました。グラフィック、音楽、ストーリ、ソフトのプロデュースやビジネスまでほとんどを2人で製作、運営しているそうです。では、肝心の中身とは。

■新感覚パズルは生き物を伸ばして、繋いで、傾いて。

冒頭でお伝えしたように、グーは水溜りから滴り落ちたような不思議な生物。グーが集団で集まっているところをWiiリモコンでつまみあげたり、うまく繋いだりすることで構造物をつくることができます。その、東京タワーのような構造物で、上空や、崖の向こう側に存在するパイプへグーを導いていくことができるのです。



『グーの惑星』はパズルゲームというだけあって、ただ繋ぐだけではクリアになりません。パイプにグーを導くと、連結部分をウロウロしている余ったグーがパイプへと吸い込まれていきます。その、吸い込ませたグーの数がクリアに関係しています。

例えばステージに20匹のグーが存在し、クリア目標数が4の場合は最大でも16匹のグーでパイプを目指し、4匹はパイプ内へと送り込まなければなりません。クリア目標数を上回ったグーはプラネット・オブ・グー社に送られ、ミニゲームで使用できます。いかに少ないグーの数でパイプを目指し、たくさんのグーをパイプに送り込むか。そこがパズルとしての醍醐味です!

■待っているさまざまなギミック。いったい何故グーを導くのか。

グーの世界には物理演算が適用され、実物の世界のように重力も発生しています。ただ闇雲にグーを高く積んでいては、繋げば繋ぐほどグー自体の重みでバランスを崩し、倒れてしまいます。

グーの種類も、鼻水のようにタラーンとぶらさがるものから、風船の役割をするもの、マッチのように火まで繋いでいくと燃えちゃうようなものまでさまざまなものが存在します。

ステージ1では、多種多様なグーたちをステージごとに使い、性能を覚えていく形になります。ステージ2では、風船をグーのタワーに繋いで運んだり、マッチで火を導いて他のグーを壁から落としたり、ギミックと役割がどんどん複雑になってきます。

これが、難しい。

形、性質、数、物理演算。パズルとしてのやりごたえはばっちり。頭を使って使って、クリアできたときは快感です!

ミステリアスな世界でパズルを解きつつ、ストーリーも存在感バツグン。グーとはなんなのか、何を目指すのか、やればやるほど世界観にのめりこんでいってしまうのもこのゲームの特徴といえます。ヒントして存在するカンバンは、まるで誰か先人が物語っているような不思議さがあり、ゾクッとしながらも味があり楽しみポイントの1つです。

風がしずむとき、あるグーはつぶやいた。
「…人生は巨大な物理シミュレーションだ!」
…しかし、下の穴に落ちてそれどころではなくなったようだ。

−カンバン書きより、愛をこめて

と、こんな具合です。

■集めたグーをひたすら空高く、そこに見えるものはいったいなんなのか。

ステージをクリアしてプラネット・オブ・グー社に送られたグーを、ひたすら積み上げるというミニゲームがあります。このミニゲームではニンテンドーWi-Fiコネクションを使って、世界中の人たちとタワーの高さを競うことができます。これもまた、結構バランスを取りながら積み上げるのが難しいです。

ステージを1度クリアしても、クリアの仕方は人それぞれですから何度でも効率を求めてチャレンジすることもできますし、最大4人同時で遊ぶこともできます。

これ本当に1500円でいいのでしょうか、興味があったらぜひ手にとってみてほしい(ダウンロードですけどね)タイトルです。4ステージでは雰囲気がガラッと変わるのは見どころですよ〜!今後ステージが追加されないかも、今から期待です!!

■著者紹介

石橋 加奈子
1986年12月11日生まれ。A型。何事にも興味を持ち、吸収するのスタンスで2007年からジャンルを問わずフリーライターとして活動。ゲームに関してはハマりやすく飽きっぽいが、周りの英才教育のおかげでアーマードコアや、ギルティギアなどにも手を出して楽しんでいる。他の趣味はジャズ、写真、インターネット。
ブログ/心具港:http://ameblo.jp/think-port/
《きゃんこ》
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