2008年8月2日(土)タイでは『GTA』(Grand Theft Auto)を模倣した強盗殺人事件が発生しました。17歳の少年が54歳のタクシー運転手をナイフで刺したというもので、少年は取り調べに対し、GTAを見て犯行を思いついたと自供しているとのことです。
『GTA』は現代社会を舞台としたクライムアクションで、シリーズ全編を通して都市と犯罪と車というテーマが描かれています。自由度の高さが特徴で、プレイヤーは車を奪ったり通行人に襲いかかったりといった犯罪行為もできます。
「ゲームが犯罪を誘発するのか、元から犯罪性向のある者がたまたまゲームを理由にするのか」は長い間議論されてきたテーマですが、未だに結論は出ていません。ただ、『GTA』シリーズでは悪事をはたらくと無限の戦力を持つ警察や軍が出動してくるため、最終的には犯罪者は絶対に法に勝てない仕組みとなっています。若年層の犯罪が起こるたびに引き合いに出される『GTA』ですが、今回ばかりは『GTA』を見てゲーム代欲しさに強盗を思いついたとの自供があるため、年齢制限とその徹底に関する論議は必要なものとなりそうです。
警官に取り押さえられるという末路までゲームと同じになった訳ですが、タイでは薬物注射による死刑もあり得るとのこと。『GTA』に限らず多くのゲームでは犯罪は「やり得」ではなく、その後の報いまでが描かれているいます。今回の件ではゲームが現実に及ぼす影響と同時に、ゲームに込められたメッセージを受け取る道徳的な素地を作ることも論議されるべきではないでしょうか。
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