人生にゲームをプラスするメディア

ネトゲで一旗上げたい人必読! ベンチャー系オンラインゲーム開発企業トップ座談会 第3回

2007年12月、インサイド編集部にエンタドライブ 久永智之氏、ゲームポット 植田修平氏、シグナルトーク 栢孝文氏、ハイファイブ・エンターテインメント 澤紫臣氏をお迎えし、ベンチャー系のオンラインゲーム開発企業4社の社長による座談会をおこないました。第3回はオンラインゲーム開発の裾野を広げる意義と、会社が大きくなる中でキーとなる「採用」について。聞き手はインサイド編集人 伊藤雅俊です。

PCゲーム オンラインゲーム
ネトゲで一旗上げたい人必読! ベンチャー系オンラインゲーム開発企業トップ座談会 第3回
  • ネトゲで一旗上げたい人必読! ベンチャー系オンラインゲーム開発企業トップ座談会 第3回
  • ネトゲで一旗上げたい人必読! ベンチャー系オンラインゲーム開発企業トップ座談会 第3回
  • ネトゲで一旗上げたい人必読! ベンチャー系オンラインゲーム開発企業トップ座談会 第3回
  • ネトゲで一旗上げたい人必読! ベンチャー系オンラインゲーム開発企業トップ座談会 第3回


久永:私は、エンタドライブ株の持ち分があるんですね。本当にビジネスが成功してたとえば上場できたら、ある程度のお金を個人的に持てる可能性がある形にしてるんですよ。なぜかというと、次の世代に金出してやりたいんですね。いつの日か。個人保証つけて個人破産する覚悟でいまの会社でも借金してますけど、あとの世代ではそんなことしなくても何かできるようにしたい。

澤:今は会社という器にお金を入れるっていう形でしかない。最近、映画やアニメのコンテンツファンドの延長で、ゲームのコンテンツファンドって話がよく来るんですね。そういう仕組みができたことはいいと思うんだけど、その条件面を見ると、会社がなきゃいけない、黒字でなきゃいけない。もともと別の事業をして、ある程度売上もあって、利益もあります、ここからコンテンツ作りますっていうところは、そういうファンドからのお金を引き入れやすいと思うんですけれども、さあ、これからやるぞという人には、まだまだなかなかお金が行き渡らない状態でないかなと。

久永:うちも最初は1,000万を使い切るまでが命って感じですから、他の手段もいっぱい考えていたんですね。志は高く持ってたんですけど、そうはいっても倒れちゃ駄目なんで、栢さん的なやり方も含めてコンテンツファンドも回りました。でも、コンテンツファンドを出してもらう主たる運営者になるには、設立何年経ってないと駄目とか、決算何回出てないと駄目とか条件がいろいろあった。うちは設立から2か月とかだったわけですから、もう論外なわけですね。できるかできないかじゃなくて、論外なんですよ。下請的に仕事を受けるところからスタートして、時間かけて一旦キャッシュフローを回し始めてから次の手を打つというのも考えたんですけど、時間を取りたくなかった。キャッシュを生み出すまで1年、2年待って、それから1本目を作るとなると、その頃にマーケットがどうなっているか読めない。
コンテンツファンドという言い方をしながら、コンテンツ評価が全くないんです。ハリウッド的なやり方で、シナリオを読んで「これ面白そうだね」「これじゃ売れないよ」っていう判断は全くなくて、「紙」の条件満たしてますかっていう議論で話が始まると、「おたくが何10%出して、どこそこの会社が何10%出して、利益の配分は何%になっています。主たる人は会社じゃないと駄目ですよ」って条件が決まってる。その時点でうちは門前払いに近い状態だったんですよ。うちは幸い(出資者が)見つかったから良かった。運がなければ私もここにいなかった。全然違うビジネスやってたか、普通に会社員やってたでしょうね。

栢:コンテンツファンドさんの審査とか銀行とかの審査、まさに全く同じの状況でした。「いいと思うんだけど、御社の条件だと厳しいです」と。そういう金融機関的な考え方では育たない。シード段階のやつをいかに引っ張ってあげるか。
僕も、800人会ってVCさんも20社ぐらい行ったと思うんですけど、ここで死んだら駄目だみたいな感覚があったんですよね。とにかく全部の手段を試して、あらゆる人に会ってみよう。実際、創業メンバーと「もうやめよう」っていう話はもう何回もした。でも、ここで死んだら、クリエーターが独立するのは無理だということになってしまう、と。
実際、今のところ、クリエーターが独立するには、元いた会社から資本を出してもらう子会社的な独立か、もしくはむちゃくちゃヒットを当てた人が自分の個人的なお金で立ち上げるしかない。
でも、アイディアはありますと、しっかりパワーもあります、でもお金がないという若僧が出て来た時に、この人がやれる人だったら、お金が入ってちゃんと立ち上がるっていう仕組みを作らなくちゃ絶対駄目だと思った。そこの使命感だけですよね。

ハイファイブ・エンターテインメント 澤紫臣氏


■「スポーツと同じように裾野が広くないと上も高くなれない」


《伊藤雅俊》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

PCゲーム アクセスランキング

  1. 話題の“刀”美男子化SLG『刀剣乱舞 -ONLINE-』登場キャラ20名を一挙紹介

    話題の“刀”美男子化SLG『刀剣乱舞 -ONLINE-』登場キャラ20名を一挙紹介

  2. 『Apex』アッシュとパスファインダーのかけ合いに胸キュン…“元カノ”にぞっこんな特殊セリフも

    『Apex』アッシュとパスファインダーのかけ合いに胸キュン…“元カノ”にぞっこんな特殊セリフも

  3. 『Apex』キーマウ勢必見!海外プロも愛用するリコイル制御術「ジッターエイム」とは

    『Apex』キーマウ勢必見!海外プロも愛用するリコイル制御術「ジッターエイム」とは

  4. 『Apex』で初動ファイトを勝ち抜くために…“視界良好”なアイアンサイトの武器スキン5選

  5. 「ゲームの公平性を損なうプレイについて」―『VALORANT』公式声明を受け、「ぶいすぽっ!」「Crazy Raccoon」メンバーが厳正処分

  6. 『Apex』プロシーンに激震…“アジア最強チーム”に『CR』Sellyが電撃参戦!

  7. 第5回「CRカップ」出場メンバー&チーム名をひとまとめ!『Apex Legends』人気インフルエンサー達が一堂に会する

  8. 『FF14』ヒーラーは重荷すぎる←そう思っている人集合! コレだけ抑えておけば“なんとかなる”7つのポイント

  9. 未亡人の管理人さんとの大人なストーリーがエモい新感覚リズムゲーム『ビートリフレ』ーマッサージ+音ゲー!?で悩める乙女の身も心もほぐそう!

  10. “ガンダムEXVS”のシステムを継承した『ライズ・オブ・インカーネイト』配信開始…バンナムのPC向け格闘ACT

アクセスランキングをもっと見る