1作目のファミコン『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』をリメイクした第1部と、その続きとなる物語の第2部「紋章の謎」の2部構成。どちらからでも、両方同時にでもプレイすることができます。
■マルスが活躍するストーリー
昨年3DSで発売された『ファイアーエムブレム 覚醒』にも名前が登場する、“英雄王マルス”の物語。マルスの物語はファミコン版やDS版もあるので、何かしら遊んだ人も多いかもしれませんが、30円という価格の今、見逃すわけにはいきません!
第1部は、タリス島から出発します。復活した地竜メディウスが率いるドルーア帝国により、祖国アリティアを追われた主人公マルス王子。16歳になろうというとき、賊討伐をきっかけにいよいよマルス軍が立ち上がり、各地で味方をつけながら打倒メディウスを目指していく・・・。
マルスは民家を訪問したり、城を制圧したり、ユニットに話しかけたりと役目がたくさん。そのカリスマ性から部隊がどんどん大きくなり、神竜から認められ、やがて世界を救う・・・。まさに『FE』王道の主人公です。『スマブラ』でのセリフ「みんな、見ていてくれ!」はキザっぽく聞こえますが、『スマブラ』でしかマルスを知らない人は、ぜひプレイしてみてください。誇張されたキャラクター性の真相がわかりますよ。
また、『覚醒』でも仲間になるチキは、幼い姿で登場します。第2部は、炎の台座こと“ファイアーエムブレム”とその宝玉にかんするお話ですし、こちらも必見!
■てごわいシミュレーション
今のシステムや遊びやすさに慣れてしまうと、やっぱり遊びづらさは否めません。しかし、それすらヤミツキになりそうな、硬派な『ファイアーエムブレム』らしさを味わうことができますよ。カジュアルモードやオートがないのはもちろん、中断セーブは再開したら消えちゃいます。敵へのダメージも自分で計算しないといけないし、敵の移動範囲も1つ1つ調べなきゃだし・・・。でも、そんな苦労がより慎重な戦略につながり、本来はコマでしかないはずの、1人1人のユニットへの愛着もよりいっそう深まるのかもしれませんね。
■愛のちからが武器になる支援のかたち
現在は「支援」システムがあり、キャラクター同士が仲よくなっていく様子がはっきりわかるのですが、当時は支援会話のようなものはありません。けれど、その原型ともいえるシステムが既にありました。マルスの近くにシーダ王女がいると、戦闘時の能力がアップ!
マルスとシーダがラブラブなのは物語中からもわかりますが、意外なキャラクターが支援効果を受けていたりもするのです。
ペガサス三姉妹の三女エストとアリティアの騎士アベルは、両思いなので双方の支援効果が。長女パオラは片思いなので一方通行の支援効果が。次女カチュアはマルス王子への秘めた想いから、一方通行の支援効果が・・・。第2部やエンディングでわかる人間関係もあるのですが、なんのエピソードも会話もなしに、想い想われがわかってしまうシステム。なんともゲームらしい「愛」の表現ですね。
■プレイヤーによって変わる物語の姿
マルチエンディング、とかそういうものではありません。誰を選び、育て、最後の戦いまでつれていくのか。闘技場で経験値稼ぎはできなくないものの、決められた数のマップを進めていくなかで、ユニットの取捨選択は必要不可欠。ときには、死んだまま失ってしまうことも・・・。
最後にできあがる、自分だけのストーリー。それが『ファイアーエムブレム』の大きな魅力のひとつであり、現在も受け継がれている部分ですね。ユニットが死んでしまったとき、あなたはそのまま進める派?リセットしちゃう派?GamePadの画面をタッチしたときに表示されるVCメニューには、しっかり「リセット」ボタンも用意されていますよ。
そんなわけで、終章のデータを見せ合うと楽しかったりします。「マルスと女性ユニットだけでクリア」とか「騎馬兵は使わない」とか、そういう遊び方もできますよ!
・・・それにしても、なぜファミコン30周年記念の第2弾が、SFCで、『FE』だったんでしょう?SFCで初めて登場した『FE』だけあって、「画像の拡大・縮小できるようになった!」というスーパーな機能が使われたりしていて、なんだか当時の匂いを感じたりもしました!
SFCソフトがWii U GamePadで気軽に遊べるのはもちろんうれしい点。SFCでの2作目、『聖戦の系譜』もぜひ配信を待ちたいですね。
Wii Uバーチャルコンソール版『ファイアーエムブレム 紋章の謎』は、3月21日まで特別価格30円。容量は41MBで配信中です。
※画面写真は、Wii U GamePadを接写したものです。
(C)1990,1993 Nintendo / INTELLIGENT SYSTEMS
■Nらの伝説 by N子
Nなハードを(中心に)、絵も交えながらより深く遊ぶ、伝える。さすらいの勇者も求むかも!?な連載。
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