病院やケアセンターで実施されるリハビリは患者にとって辛く苦しい、乗り越えなければならないハードルです。例えば立ち座りの繰り返し(起立運動)をひたすら60回繰り返すというようなメニューもあります。体力的に苦しいだけでなく単調で辛いメニューです。『樹立の森 リハビリウム』はこれにゲーム要素を加えた実験です。
『樹立の森 リハビリウム』はバランスWiiボードを使用したPCソフトで、イスの前にバランスWiiボードを置いて、立ち座りを繰り返すことで、画面上で樹が育ちます。これにより視覚的に楽しませるほか、タイミングに合わせて掛け声や心地良い音楽をかけてくれます。また10回毎などのマイルストーンでは宝箱が登場してメダルやカードなどがリワードとして手に入るなどの工夫があり、続ける楽しさや動機を与えてくれます。
有効性を実証するために、(1)一人で行った場合 (2)ゲームを使った場合 (3)セラピストと一緒に行った場合で、最大起立回数の違いを調べたところ、(1)では74回だったのが、(3)では82回、そして(2)では90回と最も多いという結果となりました。また、主観的な疲労強度でも(2)が最も低いと感じられる事が分かっています。
一方課題としてはバランスWiiボードという機器を使う事による煩雑さやメダルなどのリワードの意味の理解の難しさが挙げられたとのこと。
プロジェクトでは病院やケアセンターの実情を反映して、集団で同時に出来るように改良したものを『リハビリウム2』としても実験しているそうです。
編集部おすすめの記事
ゲームビジネス アクセスランキング
-
閉店になった洋ゲー専門店「ゲームハリウッド」、海外ゲームソフトは「未来百貨」で販売継続
-
ゲーム開発は大変だけど楽しい!アークシステムワークス『GUILTY GEAR』開発チームが学生に語る
-
任天堂が65歳定年制を導入
-
戦慄ホラー『Outlast 2』開発元が「専用おむつ」を発表!ファンからの「漏らした」報告を受け
-
ポケモンはここで作られる!ゲームフリーク訪問記(前編)
-
7月14日オープンの「VR ZONE SHINJUKU」詳細発表! 『マリオカート』や「攻殻」のアクティビティも─気になる料金は?
-
「DXライブラリ」がPS Vita/PS4に対応!既存ゲームの移植や新規開発をスムーズに
-
海外ゲーマーが選ぶゲームの悪役ベスト25−栄光のトップは一体だれ?
-
【レポート】VRロボゲー『アーガイルシフト』のロマンと没入感が凄い!男の子の夢、これで叶います
-
【GDC2011】天才ゲームプロデューサー、マーク・サニーが語る彼のゲームデザイン手法の基礎