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【CEDEC 2010】mixiが語る「ソーシャルアプリに関する大きな誤解」

ゲームビジネス 開発

【CEDEC 2010】mixi、ソーシャルアプリはコミュニケーションツール
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株式会社ミクシィ 安部聡氏による講演「ソーシャルアプリに関する大きな誤解」です。ソーシャルゲームはだれもが簡単に遊べるゲーム。GREEやモバゲー、Facebookなど、現在ソーシャルゲームは数千万人規模のユーザーを抱えるコンテンツですが、mixiでのソーシャルゲームとは、ゲームと名付けられる通り、ゲーム性を持ち、誰もが簡単に遊べるものといったものが定義されているそうです。

ソーシャルゲームは友人とのコミュニケーションを通じて、ゲームをプレイして楽しめるもの。ゲームを提供するというよりも、友人とコミュニケーションツールを提供するもの。これは、mixiの運営方針が基本的にコミュニケーションをメインにしているところがあるためで、結果として友人関係を起点にしたアクティビティを大事にしていることからそうなるとのことです。

友達と使うためのmixi


現在、mixiの月間ページビューは、携帯電話からが245億PV、PCからが52億PVとのことで、これはプラットフォームによる表示構造の問題から携帯の数値が多くなっていますが、ユニークユーザーで考えるとモバイルは多いが、差はそれほどではないそうです。

またmixiにおける良いソーシャルゲームとは、アプリの外でコミュニケーションがとれるものが良いものだそうです。mixiは友人にあたるマイミクシィでの交流が主になりますが、アプリの外である現実で、「ゲーム内の~をしておいた」となれば、コミュニケーションが活性化し、リテンションが聞くためと語られています。

カジュアルゲーム/ソーシャルゲームの定義

良いソーシャルゲームの要素カジュアルゲームは既存のゲームと競合


ソーシャルとカジュアルの楽しみ方の違いとして、ソーシャルは友人とのコミュニケーションを楽しんでいたり、コミュニケーションを支えるネタとして機能しているそうです。一方のカジュアルゲームはゲーム性とバランス、また絶えず新作を出すラインなどが必要で、既存のゲームとマーケットで激突しやすいといったことが語られていました。

ここで任天堂が良い例として挙げられ、Wiiのマーケットの取り方というのは、既存のマーケットを取らない、レッドオーシャンよりもブルーオーシャンで戦い、ユーザー層を獲得していくことが大事だと語られています。また米国のNPDでは、5人に1人がソーシャルアプリの遊んでおり、うち2000万人がゲームに触ったことがない新規で開拓されたセグメントに入るそうです。マネタイズ部分では1200万人が課金した、または課金意向があるといったデータが出されていました。

mixiでのベストプラクティス


mixi内でのソーシャルゲームへの取り組み方の例として挙げられたのが、アイテムなどをもらったという感謝を示したいという時はボイスを使い、ゲーム内で友人の店の常連になったんだというところではコミュニケーションフィードを使うといった工夫などが挙げられています。こうすることで、アプリケーションの外側でコミュニケーションが生まれたり、リクエストを出したといったことがネタになって、人と話ができるネタが提供されていくそうです。また友人の行動履歴などをフィードに残すことで、リテンションが生まれていくことなどが語られています。

そのほかにもゲームにストーリーがあって、コンプリートの要素があるも大事ではありますが、定期的なイベント、季節に応じて各種イベントを開催。イベント限定アイテムの配布やDAU(Daily Active User)をMAU(monthly active user)で割ってあげると、季節のイベントを入れることで、この割合が上がる。mixiだけではなくfacebookも同様だそうです。

またmixiのAPIにはインバイトがあり、フォトAPIで自分が撮った写真をアプリ内でアップして、それに対してのアプリからのコミュニケーションフィードよりも高い位置にあるので、目立たせることができる。ボイスもうまく使われると効果的。半面、ギフトを使う時にメッセージのAPI使い、アプリからのギフトだったりということでがっかりしたということもあるといったユーザーの意見も出たそうです。今後はこのあたりの細かい部分をAPIで区切っていきたいと語られていました。

良くある事例で、Facebookとmixiは似通ったサービスであるため、Facebookでサービス中のゲームを持ってくればいいじゃないかといわれることは多いそうです。しかし、直接的なコミュニケーションを取ることが多い、Facebookよりは、間接的なコミュニケーションが多い文化の異なるmixiでは効果的な部分ではないそうです。

そのほかに絶対にやってはいけない5カ条として、

・ソーシャルゲームをプロダクトとしてとらえてしまうこと
・運用(CSやインフラ運用を含む)をおざなりにすること
・中途半端な状態でローンチすること
・プラットフォームチューニングをしないこと
・●●クローンを作ること

絶対にやってはならないこと


が挙げられています。プロダクトとして捉えてしまうと、結果的に無理なコストがかかったり、インフラが脆弱なところ初動に耐えられずサーバーが落ちてしまうケースがあります。またバイラルチャネルをうまく使っていないケースが多く、機会損失などが多い傾向にあるようです。クローン部分は、1位と2位のアプリを比べると寡占的になりやすいマーケットであるため、同ジャンルの1番と2番のアプリの売上などは歴然とした結果になっているそうです。

マーケットの攻め方マネタイズ手法広告の場合


マネタイズの部分での話では、mixiアプリが開始されて1年、依然としてサンシャイン牧場が総合の売上で1位になっているそうです。マネタイズの観点では、ソーシャルは数カ月の上昇期と維持期があり、維持期からマネタイズが働き、中毒性を持ってゲームをするので、上昇期にマネタイズをすることは否定はしないが、維持期にマネタイズ部分を設計しておくことで、比較的高い収益をあげられるようです。

例として、世界的に人気の『Farm Ville』はレベルに応じた課金商材を用意しており、プレイしはじめは開拓、成長などがメインとなっていますが、レベルが上がるにつれて自己表現のデコレーションアイテムなどが高額で売れるケースが多いといった傾向があったそうです。

またmixiでは診断系など、ユーティリティツールはマネタイズがしづらため、PVやUUなどに応じたお金を支払っています。こちらはマネタイズの難しい部分もありますが、支払い率では、PVよりもUUに重きを置いており、UUに関してはどんどん還元をしていきたいといったことが語られていました。なお、診断系のアプリは、サービス開始後などに爆発的なUUをお金に換えていける手段の1つでもあるそうです。

最後に、プロダクトプレイスとしてのmixiは、競争環境が楽なプロダクトプレイスはないと思っている、ファーストパーティというものはmixiは思考していないので、透明性の高い形で健全な競争をやっていただければよい。競争は激しくなってきましたが、未だに発展途上なソーシャルアプリの世界、「世界を見据えたゲーム作り」、「新たな楽しみ方を創造するクリエイティビティ」、「人々を楽しませるDNA」など今まで培われたノウハウをソーシャルアプリの世界でも発揮してください。ご一緒に日本初のソーシャルアプリを作っていきたいと考えております。ゲーム会社の皆さまだからこそ、できることが数多くありますとアピールしていました。
《鬼頭世浪》

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