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【CEDEC 2010】独立系デベロッパーが語る元気がある会社の秘密

ゲームビジネス 開発

【CEDEC 2010】独立系デベロッパーが語る元気がある会社の秘密
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元気な話を聞けば元気を分けてもらえるはず。そんなセッションでした。

CEDEC初日の13:30より「元気な会社の秘密!? ~トップによる会社維持と発展について~」と題したパネルディスカッションが実施されました。独立系デベロッパーの代表を務める、イニスの原田雅子氏、ランド・ホー!の塚本昌信氏、ヘキサドライブの松下正和氏、スマイルブームの小林貴樹氏が登壇し、こんな不況の中でも元気な秘訣について話しました。

司会はスマイルブーム小林氏


■起業のきっかけは三者三様

一言に独立系デベロッパーと言っても起業のきっかけは全く異なるようです。

イニスはマルチメディア業界でフリーランスで活動していた原田夫妻が大型案件を受注し、その受け皿として設立。ランド・ホー!は某大手パブリッシャーに営業で勤務していた塚本氏が仲良くなった開発の同僚と独立起業。ヘキサドライブも某大手パブリッシャーで開発職だった松下氏が大手で出来ない事をしたいと独立したものです。

それぞれ理由は異なりますが「若気の至り」という点では共通のようです。「(起業には)若気の至りが絶対必要です。スタートアップの時の高揚感や気持ちの大きさは絶対必要で、それがパワーになります」(原田氏)。「それが無ければ会社は作れなかったでしょうね。何も分からず登記もお金の管理も全部自分でやりました。それが身になったと思います」(塚本氏)

資本金に関してはランド・ホー!とヘキサドライブは1000万円。イニスは有限会社だったので300万円。スマイルブームは「業界的に区切りがいいのかと思って512万円にしました。すると法務局の人などに半端な12万円って? と何度も聞かれて・・・」(小林氏)とのこと。デベロッパーである以上、数ヶ月間の開発費を考えると、1円で株式会社が設立できる時代になったとは言え、1000万円程度は必要なのでは、という見解でした。

スマイルブーム小林氏イニス原田氏
ランド・ホー! 塚本氏ヘキサドライブ松下氏


■受注するための戦略

設立した後はデベロッパーとしてはパブリッシャーから仕事を受注しなくてはなりません。ランド・ホー!は設立した14年前は市場環境が良く「挨拶周りをしていたら何件か引き合いが来た」(塚本)ということですが、現状ではそうはいきません。またイニスは元々原田氏がゲーム業界ではないということもあって苦労したそうです。「当時はプレイステーションが全盛で、でもどうやったらゲームを作れるのか分からず、番号案内でSCEの番号を聞いて代表電話にかけて教えて貰った。ゲーム業界は当時はまだまだクローズドな印象だった」(原田氏)という苦労もあったそうです。

話題は受注のための戦略へと移っていきます。今回のCEDECでも幾つか予定されていますが、パーティは重要なようです。「CESAに入会してパーティや懇親会で大手パブリッシャーさんなどと名刺交換して、それで仕事に繋がった事もあります」(松下氏)という例や「パーティにはなるべく顔を出すようにしています。そこで出会った海外パブリッシャーさんから仕事を貰ったこともあります」(原田氏)という例が。また「確かにパーティも重要だけど、現場レベルの付き合いも大切」(塚本氏)という声もありました。

時期的なチャンスもあります。「ハードウェア移行期は新しい企画のチャンスです。仕事というのは今までの流れの経緯で繋がっていくものだと思っているので、今までの経験や強みを新しいハードに載せていくことができればチャンスになる」(塚本氏)。原田氏も同意見のようで「特にファーストパーティと一緒に仕事をする場合はどれだけハードの特色を出して台数を牽引するかが求められます。それはデベロッパーにとってのチャンス」(原田氏)。

受注に至るまで、企画書だけでGOが出る事はまずないそうです。「とにかくプロトタイプを作る。作ってみないと伝わらない。契約をしないと開発機材がないのでPCベースになりますが、プロトタイプを作って技術力やノウハウを貯めるのも力になる」(原田氏)。「プロトタイプを作らないと話はまず進みません。国内海外どちらもです。まずはPCで作ってみて、それを持ってパブリッシャーを回るのが基本です」(塚本氏)。

■海外はチャンス

ランド・ホー!では海外の仕事の方が割合的には多くなっているそうです。「英語が出来ないということで躓く会社が多いですが、そこは英語が出来る人を入れるしかない」(塚本氏)。

海外パブリッシャーの特徴としては「プロセスを重んじるということでしょうか? マイルストーンを達成して、検収が下りて、それで支払いをするというのがきちんとしています。元々の契約に、期日と達成すべきスペックが明確に書かれていて、50ページは優にあるものになっています。厳しい面もありますし、明確で、合意の上で物事を決めていくのでフェアに感じる面もあります」(原田氏)。

「GDDをしっかり起こして開発を始めるというスタイルですね」(塚本氏)。

■元気な会社でいるために

仕事が沢山取れることも重要ですが、物理的に、精神的に元気であることも必要です。

「現場の雰囲気はとても大事。小規模な会社だからといってトップダウンで何でも決められるわけではありません。連帯感、音楽が得意な会社なので"グルーブ"と呼んでいますが、それがカルチャーになります。それを仕事にどう活かしていくかが大切でしょう」(原田氏)

「実は弊社にはトランポリンがあります(笑)。社長は健康であることも仕事のうちだと思ってます。なので毎日6分間飛んでます」(塚本氏)。ちなみにトランポリンを選択した理由は、仕事で"超健康マニア"のお医者さんに会い、そのお医者さんが毎日実行している200個のタスクの中から"どれか一つを選んだら"という質問で返ってきたのがトランポリンだったそうです。

イニスでは会社で毎日ラジオ体操をしているとか。外国人スタッフも違和感なく毎朝10時からのラジオ体操を楽しんでいるとのこと。

■もっと交流の場を

最後に原田氏は「それぞれ自社で持ってる資産は大したことがないのでは。どうせなら共有して、デベロッパー同士の組織作りをした方が、大手と一緒に戦える体制を作れるんじゃないでしょうか」と提案。小林氏や松下氏も、敵対する関係ではなく、ぶつかり合い高め合う関係、武器を補完し合う関係になれればと応じます。

そしてイニス、ランド・ホー!、ヘキサドライブ、スマイルブームの4社は業務提携の合意書にサイン。今後、協力関係を構築していくとパネルディスカッションを締めくくりました。元気なデベロッパーによる提携も楽しみですし、これから独立を考えているような方にも興味深い内容になったのではないでしょうか。
《土本学》

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