■クラウドを外してもいい! 完結編だからこそ目指した“自由な編成”
──『FF7 リベレーション』のバトルにおける新要素「WEARシステム」も、DEMO版で触れさせていただきました。
印象として『FF』シリーズのジョブチェンジを連想しましたが、従来の「ジョブとアビリティ」といった組み合わせではなく、それぞれのキャラクターにジョブを加える「個性とジョブ」の組み合わせを楽しむようなシステムだと感じました。この点について、実際のところはいかがでしょうか。
浜口氏:すごく的確な表現だと思います。原作の『FF7』もそうですし、『リメイク』や『リバース』も含めて、キャラクターのロール(役割)というのがある程度決まっていて、ユーザーの印象もロールに影響されている面がありますよね。
キャラクターのロールが固定されすぎてしまうと、本当の意味で好きな3人を選べないという問題がありまして。そこを『リバース』で強く感じたため、『FF7 リベレーション』では改善したいと考え、実現させたのが「WEARシステム」になります。

「好きなキャラを選んでいいよ」とこちら側が言いながらも、「結局こういうロールの組み合わせでしかないじゃん」となりがちじゃないですか。だから今回は、本当の意味で「好きなキャラクターを選べる」というシステムにしたかったんです。
ただ、従来のシリーズ作のように、キャラのロール性をゼロにしてしまい、ジョブとアビリティみたいな概念でまとめてしまうと、ユーザーが抱いているキャラクターのイメージを崩しかねないと危惧しました。
そこで、キャラクターのロールは残しつつ、ウェアという別の要素を組み合わせることで、完全にキャラクターの個性を消すのではなく「アレンジする」という形で、組み合わせ感を広げようという発想で作り上げました。
そのため、完全に上書きされるわけではなくて、キャラの個性を残しながら新たに「ウェア」というジョブの要素を取り入れているという表現は、まさに適切です。
──なるほど。キャラクター個人としてもできることが増える上に、パーティ編成の相性の良し悪しを緩和できる仕組みでもあるんですね。また、弱点を補うか、長所をより伸ばすか、そうした自由もあると。

浜口氏:ウェアを活用すれば、キャラクターが活躍できる幅も広がりますし、パーティ編成の自由度も上がります。
ちなみに、最初は限られたウェアしかもっておらず、徐々に集まります──といったシステムだと、結局ロールが限定的になってしまいますよね。そうした問題が発生しないよう、ウェアの機能解放と同時に“全ウェアが使える”設計にしてあります。
──ウェアの機能解放と同時にすべて使えるんですか!? できることが一気に増えますね!
浜口氏:このように設計したのは、明確な狙いがありまして。少しずつ解放する設計だと、「この中から選ぶなら、戦士はやっぱりクラウドかな」みたいになりがちで、結局組み合わせの自由を奪ってしまいかねないんです。
今回は、「本当に好きなキャラクター同士を、制限なく自由に組み合わせてほしい」というコンセプトがあるので、もう最初から好きなように使ってもらえるよう、すべて解放にしました。

──キャラとウェア、そしてパーティ編成まで含めた組み合わせは、かなり膨大で、ボリュームもすごいことになりそうですね。
浜口氏:これを作るのは、本当に大変です。ただ、物語上の主人公は当然クラウドですが、クラウドが好きな人もいれば、ヴィンセントが好きな人、ティファが好きな人も当然います。
『FF7 リベレーション』は最終作だと考えた時、それぞれのキャラクターがちゃんと立つようなゲームデザインや体験にしたかったんです。
──それぞれのファンに向けて。
浜口氏:はい。そのため、クエストも「誰で攻略するか」みたいな選択をプレイヤーが決められるようにもなっていますし。
また、そうした観点から、クラウドをバトルメンバーから外せるようにもしました。ユーザーの選択を阻むようなものは、一切外したかったんですよ。そのため、ウェアも最初から全て渡して、どのキャラと組み合わせてもいいですよと。
──大盤振る舞いですね。
浜口氏:もう本当に最後の作品なので、集大成として、本当に好きな組み合わせで、好きな攻略を楽しんでもらいたいなと。そういう想いで作っています。
──適切な表現かは分かりませんが、“お祭り感”を感じます。

浜口氏:お祭り感は確かにありますね。私自身、このプロジェクトには12年ほど関わっております。また、ファンからすると、リメイクが発表されてから数えても11年が経っていますし、その前からリメイク版を期待している人も大勢いました。
本プロジェクトは、長く付き合ってくれているファンの方々に支えられてここまできたので、最終作は「みんなで、お祭りのように『FF7』を盛り上げたい」という気持ちが大きいですね。
──ユーザーも開発陣も一体となって盛り上がりたいですね。
浜口氏:あと、これまでさまざまなメディアやファンコミュニティとの接点があったのですが、「リメイク版『FF7』は、3部作が全部揃ってからやりたいです」という人もかなり多いんですよ。国内だけでなく、グローバルでも。
そうした方々にも、しっかりと声を届けたいですね。「もう本当に完結するんで、遊べますよ!」と(笑)。
──まさに、これからがお祭りの最高潮ですね。
浜口氏:実際、サマーゲームフェストで『FF7 リベレーション』を正式に発表してから、『リメイク』と『リバース』の販売本数が本当に伸びているんですよ。
「3部作目が来てからやるんだ」と、しっかり待ってくれていたファンの方々が、やっぱりすごく多かったんだなと改めて実感しました。それだけに、『FF7 リベレーション』に向けられた期待の大きさも、より意識していますね。

──期待に応える完成度となるよう、楽しみにしています。それでは最後に、本作を待ち望んでいる方々に向けてメッセージをどうぞ。
浜口氏:まずは、ようやく発売日発表できたこと、本当に嬉しく思います。逆に緊張感も出てきますが、この三部作の集大成にふさわしいクオリティに仕上げられるという手応えを強く感じています。
あとは発売までにしっかりと作り切り、皆さんに届けることを最大の目標にして取り組んでいますので、これまでついてきてくださった方も、これから入ろうという方も一緒に、『FF7』というフランチャイズをみんなで楽しみましょう!
──一丸となって楽しめる作品の登場を、お待ちしております。本日はありがとうございました!

『FF7 リベレーション』では、『FF7 リバース』の規模を単純に拡大するだけではなく、「高さ」や「世界とのつながり」を意識したフィールド探索、好きなキャラクターを自由に組み合わせられる「WEARシステム」など、完結編だからこそ実現したい新たなゲーム体験が盛り込まれます。
浜口氏の言葉から特に伝わってきたのは、長い時間をかけてシリーズを追い続けてきたファンに向けて、最後だからこそ「制限なく好きなキャラクターで、好きなように遊んでほしい」という強い思いでした。
『FF7 リメイク』から始まり、『FF7 リバース』を経て、ついに迎えるシリーズのフィナーレ。その集大成がどのような形で描かれるのか。お祭りに加わるような気持ちで、その締めくくりを見届けたいものです。

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CHARACTER DESIGN: TETSUYA NOMURA / ROBERTO FERRARI
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