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健気!難攻不落!めんどくさい!1990年代を彩った"No.1"ゲームヒロイン3選

物語のヒロインの姿を読者(やプレイヤー)の脳裏に焼き付けるには、際立った物語性や特徴が不可欠です。たとえそれが悲劇であっても…。

ゲーム コラム
健気!難攻不落!めんどくさい!1990年代を彩った
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◆めんどくささNo.1!『タクティクスオウガ』カチュア

タクティクスオウガ』のカチュアは主人公デニムの姉で、SFC版ではデニムが16歳、カチュアは18歳という設定でした。

物語の舞台であるヴァレリア島は貴族階級のバクラム人、人口の大半を占めるガルガスタン人、少数民族のウォルスタ人による民族紛争が長く続いている内乱の地。一番立場が弱いウォルスタ人であるデニムとカチュアは、父のプランシーを拉致されるなど何度も不当な目に逢いました。その結果、ゲーム開始時点で2人は「ウォルスタ解放軍」の一員としてゲリラ活動に身を投じています。

SFC『タクティクスオウガ』より。父を助けるため暗黒騎士団に歯向かおうとするデニムをしがみついて止めるカチュア

とはいえカチュアデニムを放っておけないからつき合っているだけで、「たった一人の肉親である弟にまでいなくなってほしくない」というのが本心。神父である父から手ほどきを受けたプリーストの身でありながら、デニムの安全のために他者を利用しようとする姿すら見せます。

SFC『タクティクスオウガ』より。僧としての姿勢よりデニムの安全を優先するカチュア

プレイヤーの選択次第ではありますが、デニムは「理想に燃える若者」というイメージがある少年ですので、姉弟の心は少しずつすれ違いっていきます。そしてその溝が埋まらぬまま、カチュアはバクラムに与する暗黒騎士団ロスローリアンに拉致されてしまうのでした。

戦乱に身を置いて自らの信じる道を進み続けたデニムはゲーム終盤でついにカチュアを救出しますが、囚われている間に自身の出生の秘密を知ったカチュアは、大きなショックを受けて心を閉ざしてしまいます。

そんな彼女のいてついた心を溶かし、迎え入れるには二択の選択肢で正しいものを二度続けて選ぶ必要があり、間違ったものを選ぶと一発でアウト! 姉弟に悲しい別れが待っています。

ここは本作屈指の難関ポイントで、ほどなくしてカチュアは「めんどくさいヒロインNo.1」として不動の地位を築いてしまうのでした。嫌いにはなれないけど、かといって全肯定はしづらい…カチュアにそんなイメージを持っている人は多いのではないでしょうか。


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《蚩尤》

汎用性あるザク系ライター(が目標) 蚩尤

1979年生まれのファミコン直撃世代。スマホゲームもインディーズも大型タイトルも遊びますが、自分と組ませてしまって申し訳ないという気持ちやエイミングのドヘタさなどからチーム制のPvPやFPS、バトロワが不得手です。寄る年波…! ゲームの紹介記事に企画記事・ビジネス寄りの記事のほか、アニメなど他業種の記事もやれそうだと判断した案件はなんでも請けています。任天堂『ガールズモード』シリーズの新作待機勢。

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