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『アノニマス・コード』の楽しみ方を開発陣が語り尽くす!シリーズファンでなくても楽しめる新機軸のシステム「ハッキングトリガー」で今までにないゲーム体験を味わおう

プレイヤーが主人公ポロンとコミュニケーションを取りながら「セーブ&ロード」のアプリを使って時間を戻しつつテロ事件に立ち向かう科学アドベンチャーシリーズの最新作。その楽しみ方や開発秘話を開発スタッフたちが語ります。

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7月28日に発売された、科学アドベンチャーシリーズ最新作『ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)』。マンガのコマを使った躍動的な演出や、立ち絵が動くE-mote(エモート)演出で、モーションコミックさながらのストーリーが楽しめるアドベンチャーゲームです。

プレイヤーは、主人公「高岡ポロン」とコミュニケーションを取りながら「セーブ&ロード」のアプリを使って 時間を 戻しつつ、テロ事件に立ち向かいます。

他のシリーズ作品とストーリー的なつながりはないため、科学アドベンチャーシリーズのファンだけではなく、シリーズに初めて触れるという人も安心して本作を楽しむことができます。

今回編集部では、そんな本作の魅力を読者へ伝えるべく、開発元のMAGES.(メージス)より、プロデューサーでリードディレクターの松原達也氏、シナリオ担当の林直孝氏、同じくシナリオ担当の末廣彩乃氏の3名にお越しいただき、本作の楽しみ方や開発秘話について聞きました。

『ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)』公式サイト
『ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)』主題歌つきPV

◆中野を舞台にしたハッカーたちのサスペンスアクション

本作のあらすじ

2037年、東京・中野……。デジタル犯罪の増加により、ハッカーたちが活躍する近未来。仲間とともにホワイトハッカー稼業をしていた16歳の少年「高岡ポロン」は、謎の少女「愛咲モモ」と出逢ったことで世界の命運を左右する巨大な陰謀に巻き込まれてしまう。その中で「セーブ&ロード」のアプリを手に入れたポロンは、アプリを使って時間を巻き戻し、次々と困難をくぐり抜けていくのだが……!?

ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)』は『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』を生み出した志倉千代丸氏が原作の「科学アドベンチャーシリーズ」最新作。従来のシリーズ作品と同様、都市伝説や身近な最新科学を織り込みつつ、思いがけない大きな陰謀に挑むことになります。

▲ヒロイン・モモをめぐり、日本政府、軍、バチカンが不穏な動きを……。

99%の現実と1%のファンタジー」というコンセプトでシリーズ化されているものの、ストーリー・時代背景・登場人物は各作品で固有となっているので『アノニマス・コード』からはじめても問題ありません。むしろ今作はシリーズを知らない人でも楽しめる作品になっています。

シリーズ第1作『CHAOS;HEAD NOAH(カオスヘッド ノア)』では「妄想」を科学的に解釈したストーリーを展開、『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』ではタイムリープやタイムマシン理論をテーマに、『ROBOTICS;NOTES(ロボティクス・ノーツ)』ではAR技術とロボット工学、『OCCULTIC;NINE(オカルティック・ナイン)』ではオカルトを科学に置き換えてきました。それぞれの科学がテーマとなっていますが、本作の軸となるのは「地球シミュレータ」です。

▲垓機関で開発されたスーパーコンピュータGAIAによって完成した究極の「地球シミュレータ」。球体モニタにシミュレートした地球を映している。

――本日はよろしくお願いします。早速ですが、これまでの科学アドベンチャーシリーズにはそれぞれテーマとなる“科学”がありました。『アノニマス・コード』で軸となるものはなんでしょうか。

松原達也氏(以下、松原):よろしくお願いいたします。本作でメインとなる科学要素的な部分は「地球シミュレータ」、そのほか「セーブ&ロード」「世界層」「Cicada(シケイダ)3301」です。「地球シミュレータ」は、ごく簡単に言うとコンピュータの中に地球を丸ごと再現し、そこから未来予測をするというものです。

――「セーブ&ロード」については後で触れるとして、「世界層」は重要なキーワード、「Cicada(シケイダ)3301」は実在していたという謎のネットユーザーをモチーフにしたキャラクターで、今作では「クエスト」と呼ばれる連続テロ事件の首謀者として描かれています。どのような時代設定になっているのでしょうか。

松原:2037年と設定しています。地球シミュレータを実現するには、まず量子コンピュータが実用化されていなければなりません。それがさらに一般でも使えるようになっている想定です。その中で2036年問題が起き世界の都市に壊滅的なダメージがあり、その復興もままならない中Cicadaのクエストが発生する…。そんな危機的な状況です。

▲2037年の街並み。背景後方の新宿付近は、軍事衛星の誤作動による攻撃でクレーター状に破壊されている。その災害のことは「サッドモーニング」と呼ばれている。

――地球シミュレータ絡みの陰謀に、ハッカーである主人公たちが巻き込まれていくというストーリーラインですが、シナリオではどのような点に気をつけて執筆されたのですか。

林直孝氏(以下、林):今作は過去の科学アドベンチャーシリーズと比べて科学まわりの設定が難解です。ですから、その分ストーリーはわかりやすくしました。イメージとしては少年マンガのような熱い王道パターンです。もちろん従来の科学アドベンチャーシリーズと同じ「99%の現実と1%のファンタジー」のコンセプトはそのままですし、志倉の特徴である尖った設定を活かす形でまとめています。

林直孝氏

――主人公ポロンと彼の仲間が、「クエスト」と呼ばれる連続テロ事件に挑む中で、ほかのネットユーザーと競い、情報を共有しながらどんどんと謎を解いて核心に迫る様子は、テンポ感があって非常にスリリングでした。このような点は、従来の科学アドベンチャーシリーズにはない新しい要素に感じたのですが、意識された部分なのでしょうか。

林:テンポ感はかなり意識しましたね。科学アドベンチャーシリーズは話が動くまでが長いという意見をプレイヤーの皆さんからいただいていたので、今作では最初からフルスロットルです。会話を中心にせず、行動でどんどん展開していくイメージですね。説明が必要な場所は「マンガトリガー(モーションコミックのような演出)」を使い、直感的にプレイヤーに情報が入るようにしました。

▲ボイスつきのコマが次々とカットインする「マンガトリガー」。

――アドベンチャーゲームは「紙芝居」と揶揄されることが多いジャンルですが、今作はマンガトリガーや立ち絵が動く「E-moteシステム」によって、かなり動きのある画作りになっていて、臨場感を感じました。

末廣彩乃氏(以下、末廣):通常のアドベンチャーゲームであれば、予算の関係でイベントスチル(一枚絵のシーン)に制限があるのですが、今回はそれを考えずに臨場感のあるシーンを考えて欲しいと言われていたので、最初からそのつもりでシナリオを書きました。

末廣彩乃

林:シナリオを一度すべて書き上げてから、マンガトリガーが入る場所のテキストを調整しました。今作はグラフィックの情報量が多いので、テキストで説明しすぎるともったいないんです。文字数を減らした結果、テンポ感が生まれましたね。

◆ピンチになったらデータをロード! 新機軸の巻き戻しシステム

本作独自のシステム「セーブ&ロード」は、RPGなどのゲームで「ゲームオーバーになったら、セーブポイントまで戻ってやり直す」のと同じように、主人公ポロンがこの「セーブ&ロード」を使って、物語を進めていきます。

主人公の装着型デバイス「BMI(ブレイン・マシン・インターフェース)」にハッキングをしかけたプレイヤー(ゲームをプレイする本人)が、主人公「ポロン」の視界を共有しつつ「セーブ&ロード」画面も共有するという作りになっています。

プレイヤーが「ハッキングトリガー」を通じて物語に介入し、「ロードで時間を巻き戻せ」とポロンに指示をしますが、素直に従ってくれることもあれば「黙ってろ」と断られることも。プレイヤーとポロンが協力しなければ困難は乗り越えられません。

▲ゲーム画面は装着型デバイス「BMI(ブレイン・マシン・インターフェース)」を通したポロンの視界という設定。そのためチャットに参加するキャラクターの顔や名前、時にはニュースが表示されることも。

ただし、本作ではガイドさえないため、どこでハッキングトリガーを使うかは完全にプレイヤー次第になります。このようにアドベンチャーゲームでありながらも、非常に高いゲーム性が本作の魅力のひとつともいえます。

▲ポロンはプレイヤーにハッキングを仕掛けられて「セーブ&ロード」アプリを勝手にインストールされたと思っている。「セーブ&ロード」がどんなアプリかも知らないポロンは当初VR空間であることを疑った。

――ハッキングトリガーで物語が分岐するというのはかなりシンプルな構造ですが、その分、ゲーム開発では多くの試行錯誤があったのではないのでしょうか。

松原:「セーブ&ロード」の構想は志倉の発案ですが、オーダーが示された当時は、どんなシステムにするかまでは決まっていませんでした。完成版ではロードする場面を指示するシンプルな形にまとめましたが、当初はセーブするポイントも指示する予定でした。ただそれでは複雑になりすぎてしまいますし、ゲームが進行不能になる恐れもありましたから、基本的にロードだけという今の形にしたんです。

松原達也氏

松原:プレイヤーとポロンの「セーブ&ロード」画面の共有も、最終的に同じ画面を共有する仕様になりましたが、当初は別々の画面を考えていました。ただそれではプレイヤーが物語世界に介入する感覚が得られませんから、そのあたりも試行錯誤を重ねています。

――プレイヤーがポロンのBMIをハッキングして視界を共有する設定は面白いですよね。分岐に関係しないところでハッキングトリガーを使うと「今はその時じゃない」などと言われてロードを断られるのですが、それが逆にポロンと会話しているようで楽しかったです。

松原:それも試行錯誤がありました。例えばポロンがセーブするシーンは空いているセーブ領域を探すアニメーションが入るのですが、プレイヤーごとに異なるセーブ状況をそのまま反映した画面にしなければなりませんし、アニメーションさせるためのプログラムも別途組まなければなりません。

▲プレイヤーとポロンをつなぐ架け橋になっているハッキングトリガー。使用時にポロンが同意すれば、あとはポロンが勝手にセーブデータを探してロードしてくれる。

――その辺りもどうやって表現しているんだろうと驚きながらプレイしていました。

松原:ほかにもマンガトリガーの中のセリフを選択する分岐システムも考えましたが、「セーブ&ロード」に集中させたほうがいいという判断から現在のようなシステムになりました。

また「今ロードできますよ」とヒントを出したり、章タイトルなどを表示させることも考えましたが、画面は基本的にポロンのBMIの視界なので、ガイドや章タイトルを入れると「誰が表示させてるんだ?」とプレイヤーに思わせてしまいます。なので、不便ではあるもののガイドもカットしました。

――自分はゲームオーバーになってからオートセーブのデータで再開し、ゲームオーバー近くでハッキングトリガーを使うような形でプレイしていたのですが、日常パートでも分岐はあったのでしょうか?

松原:あります。例えば中華屋さんでマズいラーメンを頼んでしまった時にやりなおせます。他にもルートが分岐しないまでも日常部分には色々なところに仕込んでいます。そういった部分に絡むイベントスチルがあったり、PS4版ではトロフィーも用意されていたりしますから色々と探してみてください。

林:あとは今回、志倉からはバッドエンドを多く入れて欲しいというオーダーがありました。そのため従来の科学アドベンチャーシリーズよりもバッドエンドが多く設定されています。

――その分トライ&エラーを繰り返して、ハッキングトリガーを使えば良いということですね。

林:そうですね。タイミングよく「セーブ&ロード」を使ったつもりでも、実はその時点ですでにバッドエンドのルートに入っていたりするので、どこで使うか悩むと思います。

◆個性が際立つキャラクターたち

アノニマス・コード』に登場するキャラクターは主人公の高岡ポロンを含め魅力的なキャラクターばかりです。

ポロン率いる正義のハッカーチーム「中野シンフォニーズ」をはじめ、私立探偵のオズとノンノ、警視庁サイバー対策室の面々、地球シミュレータを実用化した「垓機関」、バチカンの裏の顔「513聖務室」など様々な勢力、組織が登場します。

――スタッフの中で注目されているキャラクターはいますか?

林:東京ゲームショウ2016でお披露目してからずっと言われているのは「ノンノ」です。話し方がかわいい、と。

松原:あの喋りはクセになりますよね。

末廣:私も東京ゲームショウの体験版を見てノンノかわいいと言ってました(笑)。あとはアートディレクターの北原史尋さんは「513聖務室」エージェントの「ダビデ」がお気に入りみたいです。私も好きですね。

――「ハレルヤ!」と叫びながら容赦なく殺しにかかるところが怖かったです。自分もハラハラしながら何度かロードしました。

林:いいキャラしてますよね。

末廣:声優の佐藤せつじさんの演技が入ることで個性がさらに際立ったので、個人的にはもっと出番を増やしたかったです。

松原:ポロンの協力者で高校生の「ウインド」と、彼の恋人のAIキャラクター「ヨミ」ももっと掘り下げたらおもしろそうですよね。世界の危機が迫っている状況から物語がスタートしますので、あまり日常的な場面を描く余裕がなく、そこは残念でした。

▲ウインドとヨミのコンビ。BMI越しじゃなければAIのヨミを見ることはできない。

林:僕は警視庁サイバー対策室の警察官でアイドルという「サイバーフォースドール」の3人をもっと描きたかったですね。ただこの物語はポロンとモモのお話ですし、本筋をテンポよく進めるという観点から削ぎ落とすしかありませんでした。

――サイバーフォースドールのイロハはバイクの扱いに長けているという描写があり、もっと色々と背景があったのかなと思いながらプレイしていました。

▲サイバーフォースドールは警察官であり広報担当アイドルだ。イロハは向かって右の紫の女性。

林:設定としては色々とありましたね。

末廣:今までの科学アドベンチャーシリーズではヒロインの個別ルートがあってそこで掘り下げることができますけど、今作は序盤から危機的状況にあるという設定に最終的に決まったこともあり、カットした部分が多くありました。クロスはカエルが苦手というエピソードもカットになりましたね。

林:そんな設定ありましたっけ(笑)

末廣:志倉さんが「彼はカエルが苦手で」と。

林:今作はシナリオ自体、できたものを何度かボツにしてるんですよ。

末廣:色々なバージョンを書きましたね。本編に残っているエピソードにしても、活躍するキャラクターが違っていたり、解決方法が違っていたり。

松原:クエストもアイデアはいっぱいありました。ただ開発している最中に現実に追いつかれてしまった事象もあり、ネタを見直しながらシナリオを修正した事もありました。クラッシュ&ビルドを繰り返した結果、時間はかかってしまったものの、最適な形になったと思います。

◆細部までこだわった「世界観」

――これまでうかがったお話から、新しいものを作ってやろうという「こだわり」が強く感じられました。そのほかの部分ではいかがですか?

松原:バックログは読めるパートと読めないパートがあるのですが、それにも理由があります。今作のゲーム画面は基本的にキャラクターの誰かが装着したBMIの視点という設定なので、バックログもそのBMIのアプリのひとつという解釈なんです。つまり、会話を自動的にテキスト化するアプリが入っており、バックログはそのデータという設定なんです。ですからBMIを通して見ていないストーリー部分ではバックログが使えなくなっています。

――AR映像もBMIに映し出されたものなので、例えばBMIを切るとAI看板が消えたり、クリスマスの時期はARイルミネーションが消えたりするんですよね。あとはミニゲームのライフゲームもユニークでおもしろかったです。

▲モモの頬にあるARタトゥーはARで投影されたものであるため、BMIを切ると同時に消えてしまう。

松原:ライフゲームは生命の誕生と死をシミュレーションする1970年に誕生したゲームです。ドットが動くだけなので地味ではありますが極めると面白いですよ。例えばある形状を作るとそこから無限に弾が打ち出されたり、着弾地点から新たなものが誕生したり……。

末廣:志倉さんから実際にプレイできるライフゲームを入れて欲しいというオーダーがあったんですけど、あまりに急で本当に入ると思っていなかったんです。ですから製品版をプレイしてみて「入ったんだ!」と驚きました(笑)

松原:入れましたよ(笑)。劇中でノンノがライフゲームの説明書を描いているんですが、サンプルの図形を実際に入力してみると、けっこう面白い動きが見れたりします。そこを試すだけでも「おっ」と思ってもらえるかと。

――説明書はライフゲーム内のヘルプでいつでも確認できますよね。そして今回は中野が舞台です。どうして中野だったのですか。

林:志倉からオーダーがありました。個人的には「ハッカーがいそうな街」くらいにしか受け止めていませんでしたけど(笑)

末廣:ええ……(笑)

松原:あとは「サッドモーニング」という災害の爪痕として新宿一帯がクレーターになっており、その設定にアクセスしやすい地域ということで中野にしました。

▲物語冒頭には中野サンプラザが。

――個人的には、よく行く中野ブロードウェイの「いつもの通路」が登場した時にテンションが上がりました(笑)

松原:あそこはショーケースの中身が細かくて、背景を描いたグラフィッカーさんが大変だと嘆いていましたね。細かい仕掛けですが、『CHAOS;HEAD NOAH(カオスヘッド ノア)』のマスコットである「ゲロカエルん」とか、『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』のマスコットの「うーぱ」がショーケースの中にいます。

――気づきませんでした! 探します(笑)。それでは最後になりますが、読者へメッセージをお願いします。

末廣:今まではいちユーザーとして科学アドベンチャーシリーズを遊んでいましたが、今回はじめてシナリオ担当で参加させていただきました。今作は従来のシリーズから大きく作り方を変えた意欲作なので、はじめて科学アドベンチャーシリーズやノベルゲームをプレイするという人にこそ遊んでもらいたいですね。

林:今作の注目ポイントは、ハッキングトリガーを使うとポロンがプレイヤーに話しかけてくれるという部分かと思います。最初はプレイヤーに対して冷たいリアクションしか取ってくれませんが、物語が進んで関係性が深まるとリアクションが変わってきます。そこは末廣ががんばってパターンを作ってくれました。

末廣:パターンは300以上あります。関係性のほかにも特定のタイミングでしか言わないセリフもあるので、そういったものを探してもらえると嬉しいです。

林:その部分が本作の「メタ科学アドベンチャー」のジャンル名のゆえんであり、プレイヤーとポロンの共闘が強く感じられる楽しい部分だと思います。

松原:本作は普通のノベルゲームとプレイ感覚が違う、手触りを進化させようとしてがんばった作品です。物語の流れやテンポ感を重視したドラマチックな内容になっているので、アニメ好きのかたにもオススメできるかと思います。科学アドベンチャーシリーズをスタートして15年ほどになりますが、ほぼ同じメンバーが中心になって作り上げ、ここまで磨き上げました。そしてこの先の構想もまだまだあります。シリーズの今後にも、どうかご期待ください。

『ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)』公式サイト

■タイトル
ANONYMOUS;CODE(アノニマス・コード)
■ジャンル
メタ科学アドベンチャー
■機種
Nintendo Switch、PlayStation4
■発売日
2022年7月28日(木)
■価格
通常版:8,580円(税込)
限定版:11,880円(税込)
ダウンロード版:7,700円(税込)

▼リンク
『ANONYMOUS;CODE』公式サイト
http://anonymouscode.jp/

科学ADV公式ツイッター
https://twitter.com/kagakuadv

科学ADVシリーズ ポータルサイト
http://www.kagaku-adv.com/

▼コピーライト
©MAGES./Chiyo St. Inc.

《気賀沢昌志》
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