人生にゲームをプラスするメディア

羽生結弦選手が“原点”と語った『平成 新・鬼ヶ島』と『エストポリス伝記II』は、なぜゲームファンにも衝撃的だったのか

羽生結弦選手がインタビュー内で、『平成 新・鬼ヶ島』と『エストポリス伝記II』を「ぼくの原点」と語り、多くのゲームファンを驚かせました。その理由や背景について、今回お伝えします。

その他 特集
羽生結弦選手が“原点”と語った『平成 新・鬼ヶ島』と『エストポリス伝記II』は、なぜゲームファンにも衝撃的だったのか
  • 羽生結弦選手が“原点”と語った『平成 新・鬼ヶ島』と『エストポリス伝記II』は、なぜゲームファンにも衝撃的だったのか
  • 羽生結弦選手が“原点”と語った『平成 新・鬼ヶ島』と『エストポリス伝記II』は、なぜゲームファンにも衝撃的だったのか
  • 羽生結弦選手が“原点”と語った『平成 新・鬼ヶ島』と『エストポリス伝記II』は、なぜゲームファンにも衝撃的だったのか
  • 羽生結弦選手が“原点”と語った『平成 新・鬼ヶ島』と『エストポリス伝記II』は、なぜゲームファンにも衝撃的だったのか
  • Photo by Annice Lyn /Getty Images News/Getty Images 

■誰もが知る有名作ではなく、しかし名作と名高い『平成 新・鬼ヶ島』と『エストポリス伝記II』

その古さだけが驚きのポイントかと思われるかもしれませんが、それはあくまで理由のひとつに過ぎません。『平成 新・鬼ヶ島』と『エストポリス伝記II』は、当時の知名度という点から見ても、なかなか渋いチョイスと言えます。

まず『平成 新・鬼ヶ島』は、タイトル名からも分かる通り、童話「鬼ヶ島」がモチーフです。そこに大胆なアレンジとコミカルな演出を加え、プレイヤーに心地よいひとときを提供したアドベンチャーゲームとして好評を博しました。

ですが当時のゲームは、RPGやアクション、またゲーム機の描画性能が上がったことからレースやスポーツ、『バイオハザード』シリーズを始めとするホラーゲームなどが人気を集めます。一方で、選択肢を選んで物語を進めるアドベンチャーゲームは、人によって遊ぶ・遊ばないがはっきりと分かれるジャンルでした。

そうした事情のため、この『平成 新・鬼ヶ島』は、友達付き合いの中で必ず名前が挙がるという作品ではなく、羽生選手と同世代でも『平成 新・鬼ヶ島』の名前を知らないゲームファンの方が多いでしょう。むしろ世代的には、初代プレイステーションやPS2の方が近いのもその一因です。

一方、『エストポリス伝記II』はRPGなので、人気ジャンルにその名前を連ねていました。とはいえ、RPGと言えば『ドラクエ』や『FF』、そして『ポケモン』など有名すぎるシリーズが根強く、ジャンル自体の人気は高くとも、RPGファンの大半が『エストポリス伝記II』を遊んだ──とまではいきません。

両作品とも、当時のゲーム市場において一大ブームを築き上げるには至りませんでした。が、「有名なゲームと比べると、面白くなかったの?」と訊かれれば、その答えは明らかにNOです。切り口や方向性は全く違いますが、『平成 新・鬼ヶ島』と『エストポリス伝記II』はいずれも、実際に遊んだプレイヤーの満足度が高く、今も名作として語り継がれています。

最盛期を過ぎ、当時盛り上がっていたゲームハードを見守る立場に近かったスーパーファミコンソフトの中で、誰もが知っているような作品ではなく、しかしプレイ済のゲームファンからは「まさかこれを遊んでいたとは!」とそのセンスに一目置く……羽生選手による『平成 新・鬼ヶ島』と『エストポリス伝記II』のチョイスは、そんな驚きに満ちていたのです。

『あつまれ どうぶつの森』のような広く愛される作品を楽しむ一方で、決して有名ではなかったものの輝く魅力を見落とすことなく、「原点」と語るほど大事な作品として心に留め続けている羽生選手。今回のインタビューは、彼の意外な一面を知ることができる貴重な機会にもなりました。


《臥待 弦》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

その他 アクセスランキング

  1. PS4純正コントローラーが「魔改造」で化けるキット、試す価値ありです

    PS4純正コントローラーが「魔改造」で化けるキット、試す価値ありです

  2. マクドナルドが『ドラクエ』とコラボか?なじみ深い「はい」「いいえ」のメッセージウィンドウで匂わせ

    マクドナルドが『ドラクエ』とコラボか?なじみ深い「はい」「いいえ」のメッセージウィンドウで匂わせ

  3. お前はガンダムではない…ガンプラコンテストに「中国製プラモ」がミキシングと偽って応募され騒動に

    お前はガンダムではない…ガンプラコンテストに「中国製プラモ」がミキシングと偽って応募され騒動に

  4. ニンテンドーミュージアムがライトアップ!アートギャラリーや『マリオ』40周年記念イベントなど期間限定施策を見てきました【レポート】

  5. 矢吹健太朗先生が「To LOVEる」古手川唯のクリスマスイラストを投稿!仏頂面のサンタコスチュームが最高に可愛い

  6. 漫画「機動戦士ガンダム サンダーボルト」最終巻直前までの全話無料キャンペーン開催!12月17日0時より48時間限定

  7. ロジクールの「ラピトリ」キーボード、マウスパッドとセットで2万円台はアツい。0.1mmの精度を手に入れるチャンス

  8. 深夜のゲーム音が気になる人に。静音ボタン搭載の多機能コントローラー、今なら3,000円でお釣りがきます

  9. 「ガンダム ジークアクス」シイコ・スガイ、ネット流行語100で第4位にランクイン―たった1話の登場ながら、並み居るキャラを抑えての大躍進

  10. 「ウマ娘 シンデレラグレイ」連載完結にアプリ、他漫画からお祝いイラスト続々!作者・久住先生「競馬と同じく、ウマ娘の物語はまだまだ続いていくのです」

アクセスランキングをもっと見る