これまで様々なゲームハードが登場し、その名を歴史に刻んできました。世界的に活躍している現世代機も、かつての名機があってこそ。現在、多くのユーザーが楽しんでいる「PlayStation 4」は、これまで繋いできた3世代からのバトンを受け取っています。
そして、原点となった初代「PlayStation」から直接バトンを受け取った「PlayStation 2」（以下、PS2）が、本日3月4日で20周年を迎えました。初代が得意とした3D描写に更なる磨きをかけ、写実的なグラフィックの実現で注目されたPS2。備わった様々な特徴は、ゲームファン以外からの支持も集めたほどでした。
PS2の20周年を記念し、今回はゲーム史に名を残した本ハードの魅力を振り返りたいと思います。また、読者の方々から寄せられた思い出の数々を、一部ではありますが合わせて紹介させていただきます。この記念日に、多くのユーザーへ新たなゲームライフを提供したPS2に想いを馳せてみてはいかがですか。
◆初代PSの魅力と、ゲームソフトも受け継いだ「PS2」！ DVD-ROMドライブも採用
初代PSで一般により広まった3Dグラフィックは、しかし新たな表現の黎明期でもあったため、まだ模索が続いていました。それはハードの性能面にも大きく関わっており、初代PSで写実的なグラフィックを実現したソフトもありましたが、デフォルメテイストの3Dグラフィックもかなり多く存在しました。
そんな初代PSの時代を変革させたひとつが、2000年3月4日に発売されたPS2です。性能面が向上し、ゲームのグラフィックも大きく進化。これまで顕著だった、ムービーとゲーム内のグラフィックの差が縮まり、写実的な作品が一気に増えていきました。当時を経験しているゲームファンは、そのビジュアルに驚いた方も多いことでしょう。
グラフィックの進化を支えたのは、CPUやメモリだけでなく、対応メディアも大きな要因でした。PS2はDVD-ROMドライブを採用したため、扱えるデータ量も格段に増加。グラフィックに割ける割合も必然的に増すので、ゲーム表現の強化を力強く後押しします。更に、2層ディスクを採用したり、複数のゲームディスク構成にするなど、ゲームタイトルによっては更に多くのデータを扱かったものも。複数のディスク構成を採用したタイトルは初代PS時代にもありましたが、その勢いはPS2時代にも受け継がれました。
また、ゲームソフト以外のDVD-ROMメディアにも対応していており、DVD再生専用機としての需要にもマッチ。当時は、再生専用機であっても高価だったため、「お手頃な価格でDVDが見られる」と、ゲームファン以外からも関心を集めたのも印象的な出来事でした。ちなみにCD再生機としても使用可能なので、ゲームや映像だけでなく、PS2で音楽を楽しんだ方もいました。
性能の向上に、DVD-ROMドライブの採用と、初代PSから大きな進化を遂げたPS2。そして、もうひとつ見逃せない点として、初代PSソフトとの互換性が挙げられます。当時、初代PSが広く普及しており、多くのゲームファンがPSソフトを所有していました。そのソフトが、新たなハード「PS2」でも遊べるというのは、かなり衝撃的な展開でした。
しかも、PS2でPSソフトを遊ぶ場合、PS用のメモリーカードを直接使うことができたので、プレイデータもそのまま継続。PSで鍛えたキャラクターたちを、PS2で引き続き活躍させることができる──この喜びは、ゲームをやり込んだ方ほど共感できるポイントでしょう。
求められていた性能の向上を果たし、グラフィック面の進化を促したPS2。DVD再生機としての需要にも応え、互換性の採用でPSユーザーに新ハードの購入を促すなど、足元をしっかりと固める販売戦略も見事の一言です。魅力的なゲームソフトのリリースも相まって、世界的な大ヒットを遂げるハードへと成長し、PS2はその名前を長く轟かせました。
◆名機「PS2」への思い出は、入手からプレイ体験、友達とのひとときまで・・・
PS2の普及は、そのままユーザーの思い出へと繋がります。1台1台に、所有者だけのプレイ体験や当時の情景が存在するはず。そこでインサイドでは、事前に「PS2の思い出」を募集するアンケートを実施し、読者の声を多数いただきました。ご協力、ありがとうございます！
今回のアンケート回答者の男女比は、男性87.7％：女性10.8％（無回答 1.5％）。男性が大半を占めるも、約1割の女性ユーザーからも思い出が届いています。また年齢別では、30代が最も多く（40％）、40代（26.2％）、20代（24.6％）、50歳以上（6.2％）、10代（1.5％）と続きます（無回答 1.5％）。当時学生だった30代が最も多いのは納得ですが、20代が約1/4を占めており、PS2が長く愛された背景が垣間見えるようです。
寄せられた思い出は数が多かったため、一部ではありますが、こちらで項目別に紹介させていただきます。手に入れるまでにも様々な苦労があり、プレイ体験や友達と遊んだ記憶は忘れられないもの。また、初めて見た時の映像美に衝撃を受けた方も数多くいました。この生の声を通して、あなただけの思い出をぜひ振り返ってみてください。また、「PS2ソフトに関する思い出」に届いた声は、後ほど別記事で紹介させていただきます。そちらもお楽しみに。
■入手・購入にまつわる思い出
・歴代ゲームハードでおそらく一番遊び倒したのがPS2。唯一ハードを3回購入したのもPS2。故障しても修理を待っていられないから買い替え、となるくらいゲーム漬けだった。
・働き出した頃で無理して買って食費に困って1度、売った事がある。 ボーナス出て再度買い直してから生活資金のやり繰りの重要性を知りました。 良い勉強したと、今でも思ってます。
・売り切れ続出で全く手に入らなかったこと。
・母が兄弟を連れて家を出た時に、父が一人で寂しいだろうと買ってくれた。
・兄と割り勘して買った。
・バイトして貯めたお金で買った。
・初期型でLANコネクタがなくて、ネットに接続して遊ぶのに、別売LANカードを買ったこと。 なかなか手に入らなかったけど、買ってからはずーっとオンライン対戦してました。
・個人的にPS2には苦い思い出があるゲーム機である。
発売当時は小学校卒業間近で、当初は正月から温存していたお年玉で購入する予定だったが、学業に支障がでるという懸念があったためか親から「毎日ゲームばかりするから買っては駄目」だと言われ購入できずにがっかりした思い出がある。
PS2発売から1ヶ月後の中学校の入学式の次の日にいきなり体調を崩してしまい、入学早々学校を休む羽目になり、泣き面に蜂の状態が発生した。
「1学期の英語の成績が良かったら買ってやる」と親から約束されたが、結局無かったことにされてしまった。
PS2が手に入らなかった中1当時はゲーム雑誌の記事を読んで妄想で我慢していた。
発売から約1年後にようやく許可が下りて購入できた。ただし当時は品薄状態だったため家電量販店で予約してから1ヶ月ぐらいかかった。
なのでPS2からは「世の中そんなに甘くない」という社会の厳しさをを教えられたハードである。
・PSを持っていなくて友達の家で遊んでいました。いつか欲しいと思っていたけれど、買う機会がなくて…。
PS2が出てからもしばらくは買っていませんでした。そしてメジャータイトル、一番気に入っているソフトが発売した時、どうしても欲しくなり購入へと至りました。
それからpsのソフトもやったりしました。やはり互換性があるっていうのが一番だったと思います。
・「風のクロノア2」をプレイする為に買いました。当時中学生だった私は、お金がなかった為、まずソフトだけ買って、その後何故か攻略本を買って、PS2のお金を貯めるモチベーションを維持してました。今思うと謎の行動をしていたと思います笑
■グラフィックへの驚き
・鉄拳TAGのOPをゲームショップで初めて見た時、あまりの美麗グラフィックに呆然としてた。
・初めて自分で買ったテレビゲームで映像の綺麗さに感動しました。
・映像美に衝撃を受けた。
・グラフィックがとても綺麗でリアルでした。あと初代プレイステーションソフトとの互換性があったことや名作がたくさんあったので、据え置きでは最も遊んだゲーム機です。
・FF10が発売する頃に買い、特にグラフィックの進化に驚きました。ゲーム機の中でも一番長く稼働していて、PSのころはRPGしかプレイしてなかったのですが、RPGだけでなく他のジャンルの色んなゲームをプレイするきっかけにもなったハードです。
■友達や家族との思い出
・友達とアーマードコアシリーズで永遠と対戦してることですかね。今思えば本当に字のごとく"狂った"ようにやってたと思います。朝から集まって、気づけば夜、晩御飯どう？なんて言いながら明日休みだし夜更けまでやったり。
・小学生の頃、兄が友達から借りてきて夜中にプレイしてるのをこっそり布団から見ていたw
・兄弟全員が1人1台PS2を持っていた。メモリカードが多すぎてわからなくなってた。
・すごく楽しみにしていた新作ソフトを兄弟に先にプレイされたこと。
・三国無双を友達の家で一緒にプレイしたのはいい思い出。
・子供と一緒にやったドラクエ、三国無双、太閤立志伝など子育ての思い出。
・ただただ友達と一晩中遊んでました。
・家に帰ったら、かみさんがトロとお別れして泣いていた。
■忘れられないプレイ体験
・小学生のころ「ぼくのなつやすみ2海の冒険篇」にハマり、普段の通学日は7時過ぎ起床だったところを6時前に起きてプレイし、起きてきた父に何食わぬ顔で挨拶することで密かにゲームを進めていました。
・オンラインゲームによって、全国の人と出会い、チャットをして仲良くなり一緒に遊べたことです。
・小学生～中学生にかけて遊びました。日中は家族がテレビを観るので、夜中にバレないようにドキドキしながら遊んでいたなぁ。
・ゲームのやり過ぎで、親指が腱鞘炎になりかけた事があります。
・ゲームを一番やった時代のハード機です。
・長い事愛用させていただいています。今でも使っています。
・仕事を終え、次の日が休みだったので、コンビニで夜食やお菓子を買い、朝までやってたのが懐かしい！
・サイレンを徹夜でプレイし、そのまま会社に行った電車の中で、車内アナウンスのチリチリというノイズを聞いた時に思わず身構えてしまった。
・兄のPS2を借りてゲームしていたが、別室でゲームをしようと思い、一度線を抜いて持っていこうとしたら誤って落としてしまい本当にあせった事。（当時小4）
・13年もの間、共に遊んできた相棒。何も無い時はいつも遊んでた。
・当時夜勤アルバイトをしていた。 寝て仕事の繰り返し生活。こんなんでいいのかなと思っていた毎日。 夜勤バイトに慣れてくると仕事終わりで朝帰っても寝付けず。
仕方がないからゲームでもやるかと、弟から借りたPS2が面白すぎて生活にハリが出た。
逆なのでは？と思うが、ゲームをやるお陰で毎日が楽しく、ゲームをやりたいがために生活を正し始めた。懐かしい。
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