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様々な伏線が“想像と不安”を刺激する『CRYSTAR -クライスタ-』─アクションを通じて、主人公の罪をプレイヤーが共有【プレイレポ】

シリーズ作を手がけている一方で、完全新作タイトルも意欲的にリリースしているフリュー。今回は10月18日に発売されたPS4『CRYSTAR -クライスタ-』のプレイレポをお届けします。

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様々な伏線が“想像と不安”を刺激する『CRYSTAR -クライスタ-』─アクションを通じて、主人公の罪をプレイヤーが共有【プレイレポ】
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◆基本的な要素は揃っているものの、バトル面には物足りなさも



ストーリーも気になりますが、まずはゲームシステム面について。本作は、異形の敵である「幽者」(ゆうじゃ)や「幽鬼」(ゆうき)と戦うアクションパートと、戦力を整える拠点(部屋)の往復でゲームが進行します。


アクションパートでのキャラクター操作は、標準的なアクションRPGの要素が一通り揃っており、左スティックで移動、右スティックでカメラ操作。□ボタンで弱攻撃、△ボタンで強攻撃となり、攻撃している最中に弱から強に繋ぐことも可能です。また、×ボタンでジャンプし、ジャンプ中も攻撃できます。

2秒以上移動していると、移動速度が上昇。R2を押すと一定距離をダッシュで駆け抜け、その間は敵の攻撃を完全に回避します。ですが、ダッシュ後に多少の硬直があるので、通常の移動とダッシュは状況によって使い分けるのが最適です。


またR1ボタンと□、△、○、×の各ボタンとの組み合わせで、様々な効果を持つスキルの発動が可能。全方位攻撃や、溜めた後に強力な一撃を放つもの、打ち上げ効果があるもの、遠距離での攻撃など、それぞれ特徴が異なっており、使い分けることで戦闘を有利に展開できます。ちなみに、使用するにはSPが必要ですが、このSPは戦闘を通じて自然に溜まるので、ガンガン使ってテンポよく進むのが良さそうです。


このほかにも、L1ボタンで「守護者」の力を発現し、追加攻撃を行ったり、強力な必殺技を出すことも。こちらの発動には、「涙ゲージ」を満杯まで溜める必要があります。このゲージも戦闘中に溜まっていきますが、SPを消費して溜めることも可能。


ちなみに、SPを消費して涙ゲージを上げる時には、各キャラごとに胸の内を明かしつつ涙を流すという演出も。SPという形で表現される精神が、涙を通して意志に変わり、力となるのかもしれない・・・みたいに考える人は、本作との相性がかなり良好だと思います。


序盤は、主人公の「幡田 零」だけしか操作できませんが、物語が進むと仲間が増え、戦闘中に切り替えられます。攻撃範囲やスキルなど、それぞれ特徴が異なるので、状況に分けて使いこなすもよし、お気に入りのキャラをメインにするもよし。HPは個別なので、ダメージを受けたら切り替えていくというのもひとつの戦法です。


各キャラクターは、バトルを通じてLVアップするだけでなく、武具に当たる「思装」を獲得・装備することで戦力が強化されます。この「思装」は、幽鬼を倒した時に文字通りまとわりつく「断末魔の思念」を、零の涙で浄化した時に生み出されます。


この「断末魔の思念」は、「アイして」「もうしないから」「ひとりは嫌だ」など、その声を発したシチュエーションを想像するだけで胸に刺さりそうなものばかり。中には、「くうふくだ」「母さんのごはんを」など、想像したくないような思念も。そんな苦しい想いに押しつぶされそうな零は、常に涙を流してその想いを受け止めます。


ちなみに、思念を浄化しないと、拠点である部屋にいる間もずっと断末魔が漂うことに。直接的なデメリットはありませんが、こんな部屋で心が休まる気がしません。ため込める思念には上限があるので、早めの浄化がお勧めです。が・・・ゲームを遊ぶこちらはドライに割り切れますが、作中の零にとっては簡単な問題ではないのかもしれません。


ゲームシステム面の主だった部分は以上となりますが、実際にプレイしてみた個人的な感想としては、バトルは非常にシンプルな作りと感じました。立ち回りやタイミングの見極めなどはあるものの、シビアな操作が要求されることもありませんし、敵の攻撃も対処しやすく、アクションゲームに慣れたユーザーならば回復アイテムなど使わずに進めることができそうです。


実にオーソドックスなアクション性なので、操作しやすいとも言えますが、本作ならではの手応えが薄いのもまた事実。緻密ではないものの、キャライメージや雰囲気を上手く再現している3Dモデルや、独特の雰囲気を醸し出すステージの作りや演出、各シチュエーションを盛り上げる音楽などに意気込みを感じるものの、肝心のバトル自体はやや平凡な印象を受けました。


大きな難点などはありませんが、これといった長所も見つけにくいのが正直なところ。しかし、これはアクションだけを切り出して注目した場合の感触です。ここに物語が加わることでどのような変化が生まれるのか、その点についても迫ります。



本作の物語とアクションRPGの関係について推測
《臥待 弦》
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