人生にゲームをプラスするメディア

『FGOアーケード』物理カード発行1千万突破!塩川P「企画成功のヒントは既知×未知」【CEDEC 2018】

ゲーム開発者向け技術交流会「CEDEC2018」において、「Fate/Grand Order Arcadeを支える、“非常識”な企画術。」のセッションが開催されました。

モバイル・スマートフォン iPhone
『FGOアーケード』物理カード発行1千万突破!塩川P「企画成功のヒントは既知×未知」【CEDEC 2018】
  • 『FGOアーケード』物理カード発行1千万突破!塩川P「企画成功のヒントは既知×未知」【CEDEC 2018】
  • 『FGOアーケード』物理カード発行1千万突破!塩川P「企画成功のヒントは既知×未知」【CEDEC 2018】
  • 『FGOアーケード』物理カード発行1千万突破!塩川P「企画成功のヒントは既知×未知」【CEDEC 2018】
  • 『FGOアーケード』物理カード発行1千万突破!塩川P「企画成功のヒントは既知×未知」【CEDEC 2018】
  • 『FGOアーケード』物理カード発行1千万突破!塩川P「企画成功のヒントは既知×未知」【CEDEC 2018】
  • 『FGOアーケード』物理カード発行1千万突破!塩川P「企画成功のヒントは既知×未知」【CEDEC 2018】
  • 『FGOアーケード』物理カード発行1千万突破!塩川P「企画成功のヒントは既知×未知」【CEDEC 2018】
  • 『FGOアーケード』物理カード発行1千万突破!塩川P「企画成功のヒントは既知×未知」【CEDEC 2018】
大人気スマートフォン向けRPG『Fate/Grand Order(以下、FGO)』を開発・運営するディライトワークス。同社は8月23日、ゲーム開発者向け技術交流会「CEDEC2018」において、「Fate/Grand Order Arcadeを支える、“非常識”な企画術。」のセッションを開催しました。

ディライトワークス執行役員クリエイティブオフィサー兼「FGO PROJECT」クリエイティブプロデューサーの塩川洋介氏

同社の執行役員クリエイティブオフィサー兼「FGO PROJECT」クリエイティブプロデューサーの塩川洋介氏が登壇。同社とセガ・インタラクティブの共同開発で7月26日から全国のゲームセンターで稼動開始した『Fate/Grand Order Arcade(以下、FGOアーケード)』について語りました。

本作は『FGO』の世界観をベースに、3D化したサーヴァントをプレイヤー自身で操作し、仲間と一緒に戦うチームバトルゲーム。『FGO』が配信開始したのは2015年7月ですが、2016年の2月には原作担当のTYPE-MOONに、『FGOアーケード』のプレゼンテーションをしていたそうです。

塩川洋介氏の役割

塩川氏は「FGO PROJECT」のゲーム企画に共通する「企画・立案する際の3つの“非常識”なコンセプト」を紹介しました。

サービス終了に、立ち向かう



2017年を振り返って見ても300を超えるソーシャルゲームが終了しています。ゲームが終了すれば何も残らないのが宿命で、2016年当時の塩川氏は「たとえ『FGO』のサービスが終了しても何かをユーザーに残すことはできないだろうか?」と考えたと語りました。

「『FGO』は“サーヴァント”こそが要。そう考えた時、アーケードならゲーム中のセイントグラフを物理カードにすることで、ユーザーの手元に残すことができると思いました」(塩川氏)

性能の限界に、立ち向かう



同時に、塩川氏は『FGO』の世界観はバトルシーンこそが“らしさ”を表している中で、「どうしてもスマートフォンのスペックによる制約で描けないサーヴァントの姿がまだまだある。このままで終わらせたくはない!」と考えたそうです。


『FGO』にはイラストレーターごとの個性が反映した多様なサーヴァントがおり、
アーケードであればそのイラストのまま動かせると考え、イラストをそのまま3Dで再現することを重視したそうです。

端末の限界に、立ち向かう



そして、『FGO』がスマートフォン操作に最適化された”コマンドオーダーバトル”を採用している結果、「スマホでは操作不可能なバトルシーンがどうしてもある。ならばそれを実現したい!」と、より作中の世界観を再現したい思いがあったとのこと。


企画書の初期段階で「3D空間でサーヴァントが向かい合う」イメージイラストを描いてもらい、『FGO』らしく見えるシステムをイラストにして試行錯誤しながら組み合わせました。
そこで大事にしたのが、ゲームが難しくならないように意図した「タッチパネル+1ボタンアクション」という操作方法。今まで『FGO』しか遊んだことがない人でも簡単に操作できるようにして、新規ユーザーも入りやすくしました。




「つまり、ソシャゲの宿命に立ち向かうゲームにしたかった」とまとめた塩川氏。その結果、『FGOアーケード』の新規プレイユーザーは累計30万人突破し、1台あたりのインカム数(100円投入)はセガ・インタラクティブのほかの主要筐体ゲームの2.5倍。物理カードは1枚100円で発行されるのですが1千万枚突破したと報告しました。


最後に『FGO』(既知)×アーケード(未知)と分類し、『FGO PROJECT』全てに共通していると語った塩川氏は、「ディライトワークスの企業理念として、『ただ純粋に、面白いゲームを創ろう。』を掲げて常に新しいチャレンジを続けてきました。その結果、『FGOアーケード』に限らず、『FGO』を題材にしたVRやリアル脱出ゲーム、ARなどにおいても、大きな成果を出してきました」と締めくくりました。既知×未知の挑戦は今後も続きます。

会場の外にはディライトワークスのPRポスターが展示。セッションではムービーも流れた

会場ではディライトワークスのロゴが入ったペットボトル水が無料配布された
《乃木章》

現場に足を運びたい 乃木章

フリーランスのライター・カメラマン。アニメ・ゲームを中心に、親和性のあるコスプレやロリータ・ファッションまで取材。主に中国市場を中心に取り上げています。

+ 続きを読む
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

モバイル・スマートフォン アクセスランキング

  1. 『バンドリ!』「あなたの一番好きなイベント形式はどれですか?」結果発表―協力派と対人派の大接戦!【読者アンケート】

    『バンドリ!』「あなたの一番好きなイベント形式はどれですか?」結果発表―協力派と対人派の大接戦!【読者アンケート】

  2. 『FGO』第2部の前にストーリーを振り返ろう~第六特異点キャメロットの巻~【特集】

    『FGO』第2部の前にストーリーを振り返ろう~第六特異点キャメロットの巻~【特集】

  3. 『FGO』現在出ている情報からカルデアの年表を考察【特集】

    『FGO』現在出ている情報からカルデアの年表を考察【特集】

  4. 「フィギュア」はどうやって作られる? トップメーカーに密着したら、進化し続ける“職人技”がスゴかった!【フィギュア作り】

  5. 【FGO7周年記念】武内崇氏が語るTYPE-MOON4大ヒロイン「アーキタイプ:アース」実装の裏話とこだわりのデザイン―ハイスペックな能力も紹介

  6. 『ウマ娘』スイープトウショウのパパに「池添ジョッキー説」が浮上!ご本人からも「パパになってるみたいで…」

  7. 【特集】『FGO』主人公って「マスター」以外になんて呼ばれてる?子ジカにオタクに黒騎士まで!

  8. 今度のギャングスターの舞台は日本!『サムライ・ギャングスター』3キャリア対応で順次配信開始

  9. 『ウマ娘』サトノダイヤモンドは「セガ」の関係者!?こっそり仕込まれた「セガネタ」の数々

  10. 『FGO』闇のコヤンスカヤ→太公望へのボイスは、なぜブチギレなのか?奈須きのこ氏が「竹箒日記」で解説

アクセスランキングをもっと見る