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【特集】CDショップにゲームサントラがない…この状況にタワーレコードが動く

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邦楽メジャーアーティストはもちろん、邦楽インディーズ、洋楽輸入盤、アイドルやアニメ等、様々なジャンルのCDをディープに取り揃えていることでコアな音楽ファンの支持を得続けているタワーレコード。そんなタワーレコードが最近一部店舗でゲームミュージックを激推ししているのをご存知だろうか。

そこでインサイドは、長年CDショップに不遇の扱いを受け続けてきたゲームミュージックというジャンルにこれだけの光をあててくれるタワーレコードに対して、「どうしたタワレコ!?」「何があったタワレコ!?」とばかりにその理由を聞くべく、タワーレコード新宿店へ取材を敢行。新宿店内のアニメ専門店「TOWERanime新宿点」でゲームミュージックも担当する樋口翔氏に話を伺った。

聞き手・文:風のイオナ(@ionadisco
企画・編集:栗本浩大(@koudai5511

◆ゲームミュージックがない、じゃタワレコが置けばいいじゃないか



――現在、タワーレコードさんの新宿店や渋谷店といった一部店舗でゲームミュージックの展開に力を入れられていますが、このような展開はいつ頃からされているのでしょうか。

樋口:新宿店で展開するようになったのはここ1年くらいなんですが、タワーでゲームミュージックに注力するようになったきっかけは、今秋葉原店にいるゲームミュージックに詳しいスタッフです。彼は元々仙台パルコ店にいたんですが、「タワーも含めてゲームミュージックをしっかり置いているお店ってないんですよね」って言ってたんです。例えばアニメ専門店でもゲームミュージックの品揃えは少なかったり、ゲームショップではそもそも音楽CDを扱ってなかったりします。そこで「それならゲームミュージックをリアルショップでちゃんと置くということを、タワーがやればいいんじゃないか」となりまして。

──確かにゲームミュージックって昔からお店での品揃えが少ないんですよね。欲しいと思った新譜CDがお店に入荷すらしないなんてこともしょっちゅうで。

樋口:そうなんですよ。その頃タワー社内でも「ゲームミュージックに力を入れていきましょう」という話が出ていまして、「誰か詳しい人はいるか」となった時に、店舗を統括している人間が前述のスタッフのことを耳にしたんです。そして彼を中心に旗艦店と呼ばれる大きなお店のバイヤーに対して、メルマガ的に「今週のゲームミュージック」みたいな情報を配信し始めたんです。それを元に各店舗のバイヤーたちが自分たちなりの見解をもとに自店で展開を始めたっていうのがスタートで、それが3年くらい前ですね。そうやって少しずつ取り組みを始めてきて今年の4月頃に新宿店でも本格的な取り組みを始めました。


──最初は仙台パルコ店の1人のスタッフが情報を発信していくところから始まったんですね。

樋口:そうですね。仙台パルコ店では、ラックの下にラジカセを置いてゲームミュージックを流したり、「The Greatest Video Game Music」(2011年発売)をクラシックコーナーのリスニングに入れたりするなどしていたら、少しずつですが実績が上がっていったんです。ちゃんと発信してあげれば届くということが証明されたわけですから、それを事例に現在は大きいお店から順番にスタートしている状況です。あと、今年は『ドラクエ』や『ゼルダ』等のメモリアルイヤーということや、近年ゲーム音楽のオーケストラコンサートが盛り上がるなど、世間的にもゲームミュージックの再評価の流れが来ているので、「それもきっかけとしてゲームミュージックを一つのジャンルとして展開していきましょう」という流れが会社としてもあります。

――『ゼルダの伝説』シリーズのベストがリリースされたり、今年は注目作が多数リリースされていますもんね。

樋口:とは言ってもゲームミュージックの取り組みをいきなり全店展開するのは無理なので、まずは旗艦店や大型店で「ゲームミュージックの再評価の流れが来ているんですよ」「今年はメモリアルイヤーなんですよ」「最近はゲームミュージック系のコンサートが増えているので原曲を聴いてみませんか」と、お客様にアピールするところから始めています。その上で各店舗のバイヤー同士でいいお店があったら共有しつつ、お客様が洋楽、邦楽、ゲームミュージックという感じで手に取って聴いて頂くという環境を作っているところですね。

◆ゲームミュージックでもタワーらしさを出す



――ゲームミュージックのCDってファンもお店で買うことをあきらめているようなジャンルだと思うんです。そうしたファンに向けてお店ならではのアピールとして、どんなことをされていますか?

樋口:例えばクラシックコーナーに置いてみたり、洋楽ロックと繋がりのあるサントラを洋楽コーナーで展開するなど、リアルショップならではの幅の広げ方をしています。ちなみに『ソニック』シリーズの主題歌は外国のミュージシャンが関わっていることが多いんですよね。それをゼブラヘッドが演奏したりすると売れるんですが、そこで一緒に『ソニック』のサントラも展開したりとか。僕自身、そういう音楽全般の楽しさをゲームのサントラからもらっていた時期もあったので。

――ゲームミュージックを目的に来店した人以外のお客さんにも届いているんですね。

樋口:そうですね。あとはネットショップで探しいていてもなかなか引っかかってこない海外インディの輸入盤や、『風ノ旅ビト』と『The Last of Us』といった洋ゲーの輸入盤サントラなど、もっともっと突っ込めば色々な品揃えができると思っています。輸入盤になるとゲームやアニメに強いお店でもなかなか買えないですからね。それをタワーが置くことで、お客様に「今後もお店に行けば新しいサントラとの出会いがありそうだ」と思ってもらえるようにしたいです。


――洋ゲーの輸入盤サントラを置くのはタワレコさんらしさを感じますね。僕も気になっていた邦楽インディ盤をタワレコで買えたら、それをきっかけにまたタワレコにいったら面白いCDあるかもって感じでずっと通っていますから。

樋口:僕もいち利用者だった時に専門店とかタワーの品揃えってすごいなと思ったところがあるので、その体験をスタッフとして売り場に生かせればなと思って試行錯誤している状態です。

──他に新宿店ではどういった特色を出していますか?

樋口:新宿店ではまずゲームミュージックを展開していることを認知して頂くところから始める必要があったので、そこは僕のやり方で究極的に人発信しています。あと僕はドリキャス世代なんですけど、お客様から「新宿店にいるドリキャス世代のバイヤーがこんなサントラ売ってるぞ!」っていうのを感じていただければと思っています(笑)。

──それでドリキャス世代のゲームファンが反応したり(笑)。

樋口:そういうリアクションがあると嬉しいですね(笑)。あえて今ドリキャスのサントラを展開っていうともう世間と逆ですが、まずは人発信で楽しい売り場を作ってその熱意をお客様に伝えたかったので。それに通販サイトや他の小売りさんにないような展開を、タワー新宿店のスタッフが取り組んでいるっていうのを知ってもらいたいんですよ。


そういったことをTwitterでツイートしたり、展開レイアウトも人発信寄りに近づけてやっています。例えば『ジェットセットラジオ』のサントラってまだ廃盤になってなかったんだってことを僕が知ったら「『ジェットセットラジオ』のサントラ、まだ買うことができます!」みたいなツイートをしたり、お店ではコメントを書いてCDを並べたりとか。


──そういう情報を知るとお店に行きたくなりますね。

樋口:そう思ってもらえたら嬉しいですね。そんな感じで「ゲームミュージックはCD媒体において今でも熱量があるジャンルですよ」ってことを売り場とSNSで発信しています。

――逆にそういった形でゲームミュージック情報を発信したり、お店で展開するようになって、新しいお客さんが来てくれるようになったなっていうのは実感しますか?

樋口:ゲームミュージックに注力してからの変化としては、海外の方にもお立ち寄りいただけるようになった点ですね。新宿店は渋谷店と同じ感じで観光の一環で来て頂いていているようで、「このお店にはゲームミュージックが置いてあるから」という前提でリピーターになって頂いているようなんです。あと、今まではゲームミュージックファンのリピーターは少なかったんですけど、棚を強化したり品揃えの幅を厚くしてからはリピーターの方が増えているのを実感しています。僕の好きな『ソニック』シリーズのファンの方も定期的に足を運んで頂けたら嬉しいですね。

◆ゲームミュージック強化がインストアイベントの開催に繋がる



──タワレコさんではゲームミュージックのインストアイベントもやっていますよね。僕が最初に知ったのは秋葉原店でのイベントでしたけど、最近もZUNTATAさんのインストアイベントを開催していたりとか。

樋口:前述したスタッフが今は秋葉原店にいるんですが、彼の熱意がメーカー様やレーベル様へ伝わってインストアイベントが実現しているんです。場所も熱量も割いてゲームミュージックに取り組んでいることが伝わると、メーカーさん側からもアピールの場として「ぜひ」という話を頂けたりしますね。

下村さんをお迎えして開催する『FFXV』サントラのリリースイベントもそういった流れで実現しました。今までタワーではアーティストさんやアイドルさんに紐づいていたんですけど、ゲームミュージックを強化した結果、コンポーザーさんやゲームメーカーのスタッフさんに紐づいているのが面白いなって。


――ゲームミュージックのイベントを目的に来店される方って、恐らく普段のお客さんではない方が多いと思うんですけど、イベントをきっかけにタワレコの展開を知る方も多そうですね。

樋口:それはあると思います。イベントもあってサントラを買えば特典もあるっていうことが定着していくことで、リピーターの方が増えていってゲームミュージックはタワーで買いたいって思ってもらえたら嬉しいですね。

――タワレコさんがアイドルを強化し始めた時と似ていますよね。僕も今ではサブカル系インディーズアイドルの面白い盤ないかなって感じで、ついついタワレコさんに通ってしまっています(笑)。

樋口:ありがとうございます(笑)

◆アイドルレーベル“T-Palette Records”と同じことをゲームミュージックでも



──ここまで1年近くゲームミュージックを展開してきて、どんなタイトルが強いと実感していますか?

樋口:名作って言われるものは売れますし、新作だと音楽ゲームのサントラやスマートフォンゲームのサントラはよく売れます。あとスクウェア・エニックスさんのサントラは強いですね。特に『FF』シリーズは時代ごとのカルチャーが凝縮されていますから。あと、RPGのサントラは映画のスコアと同じ感覚で買って頂いています。レトロゲームのサントラは多少単価が高くてもファンの方が買っていかれるのを実感します。この間も『ロックマン』シリーズのサントラBOXを3セット全部買っていかれた方がいました。他にも「このサントラが月に5枚も6枚も?」みたいに売れるものがあったり。それと先述しましたが、オーケストラコンサートが盛んに行われていますので、『モンスターハンター』や『MOTHER』といった作品も人気です。

――気になる売れ方をしたCDのエピソードやタイトルはありますか?

樋口:そうですね……驚いた事例としてメタル、ブルータルサウンド、ハードコアのアルバムをメインに買っていかれるお客様が普通に『ソニックアドベンチャー2』のサントラを購入されたことがあったのは印象的でした。あと、こないだ僕が好きでオーダーした『まもるクンは呪われてしまった!』のサントラを入荷したら、その週に全部売れちゃったのも驚きましたね。ちなみに僕の家では親の教育が厳しくてファミコンとスーパーファミコンを買ってもらえなかったので、最初に買ったハードがドリキャスでして、その後に買ったのはXboxでした(笑)。

── 一般の人とは逆のゲームライフ路線を(笑)

樋口:はい(笑)。あと、セガサターンも含めてあの時代のサントラは廃盤が多いんです。お店としてもサントラを売りたいけど流通という現状があります。だから理想としてはタワーでやっているゲームミュージックの取り組みをきっかけに廃盤サントラが再プレスされるといいなと思っているんです。


――それはいいですね!さらにタワレコさんのアイドルレーベル“T-Palette Records”のように、タワーさんでゲームミュージックレーベルを作って、そこでサントラの再発をしたり未サントラ化のゲームミュージックをサントラ化したりっていう展開もファンとしては期待しちゃいます(笑)。

樋口:それはとても面白いですね!おっしゃる通りというか、今アイドルで出来ていることをアニメとゲームにそのまま反映してみたいです。うちもどんどん進化していかないといけないし、ジャンルにおいてもそれは特化していきたいですね。もっと言ってしまえばタワーレコードでゲームも作りたい! これは完全に僕個人の意見ですけど(笑)

――タワー制作のゲームをタワーで買える日が来るかもしれないと(笑)。ちなみに樋口さんおススメのサントラを3枚挙げてもらってもよろしいでしょうか。

樋口:僕がすごく好きなのは『ストリートファイターIII 3rd STRIKE ORIGINAL SOUNDTRACK』なんですけど、残念ながら今廃盤になっているんです。なので、店舗で展開しているタイトルから選ぶとまずは僕の好きなシリーズでもある『SONIC THE HEDGEHOG 25TH ANNIVERSARY SELECTION』。『ソニック』シリーズ25周年のベストアルバムですね。

そして2枚目は『シンクロニカ オリジナルサウンドトラック』。『シンクロニカ』は井上拓さんがすごく好きでコンポーザーとしても推しています。3枚目はこの後発売になる『ペルソナ5 オリジナル・サウンドトラック』ですね。『ペルソナ5』はゲームもプレイしましたし、サントラも大きく展開する予定なのぜひお店に見に来てください! この3枚がタワレコ新宿店イチ推しということで!ちなみにイオナさん(筆者)のオススメサントラはなんですか?




――僕は今年リリースされたタイトルだと『いけにえと雪のセツナ Original Soundtrack』ですね。ピアノの音色に浸れるのがいいです。ちなみに栗本さんのオススメは?(更に取材に同行しているインサイド副編集長の栗本にも話を振る筆者)

栗本:最近じゃないんですけど、先ほどゲームミュージックのコーナーを見させて頂いた時に「これは!」と思ったのが『Greatest Video Game Music』でした。これ様々な名作の名曲をフィルハーモニア管弦楽団が演奏している素晴らしいアルバムなんですが、日本で売ってるの始めてみました(笑)。あと最近だと『うたわれるもの 偽りの仮面 オリジナルサウンドトラック』ですね。ゲームもプレイしたので曲を聴くだけで泣けますよ。

──気になった方はぜひタワレコで買ってください、ということで! 最後にタワーレコード新宿店さんからゲームミュージックファンの方にメッセージをお願いします!

樋口:僕が学生時代や20代前半だった頃にCDショップで色々なジャンルの音楽と出会ったり、ゲームミュージックもリアル店舗で知ったタイトルも多かったので、しっかりとファンに伝える場としてリアル店舗の可能性や楽しさを信じています。熱意のあるスタッフが各店舗にいていいものを届けたいっていう精神は持って日々働いていますので、まずは一度お店に遊びに来ていただけたら嬉しいですね。あとは頑張ってドリキャスのゲームのサントラを再プレスできるように、というのを目標も持ちつつ頑張りたいです(笑)。

──これからのタワーレコードさんでのゲームミュージック展開、楽しみにしています。今日はありがとうございました!

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆

■新宿店
●営業時間
11時~23時

●年末年始の営業
1月1日(日)休業
1月2日(月)10:30~23:00

●休業日
不定休(フラッグス休業日に準ずる)

●アクセス
JR新宿駅東南口出口、左手にあるフラッグスビルの7~10階

●電話
03-5360-7811

●住所
〒160-0022東京都新宿区新宿3-37-1 フラッグス7~10F
《風のイオナ(シティコネクション)》

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