「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」の発売を記念して行われている、ゲーム開発者インタビューの第3回がこのたび公開されました。
今回のテーマは、名作アクションとして知られている『スーパーマリオブラザーズ』。このソフトの存在が、ファミコンブームをより大きく盛り上げたと言っても過言ではなく、ゲーム史を語る上で決して欠かせないタイトルのひとつです。
その歴史的な『スーパーマリオブラザーズ』だけでなく、こちらも好評を博した『スーパーマリオブラザーズ3』にも迫る製作秘話や当時の思い出を、生みの親として知られている宮本茂氏、デザイナーの手塚卓志氏、そしてサウンドの近藤浩治氏がそれぞれ語ります。
宮本氏は、『スーパーマリオブラザーズ』を手がけるにあたり、「“ファミコンカセットの集大成を作りたい”と思っていた」と明かします。宮本氏が手塚氏と最初に作り、近藤氏のデビュー作ともなった『デビルワールド』では、2倍のサイズのキャラクターを動かすことに成功。また、『エキサイトバイク』では画面のスクロールやワープを実現させましたが、振り返って考えるとそういった経験が、『スーパーマリオブラザーズ』にしっかりと活かされていることが分かります。
さらにインタビューでは、「大きなマリオと小さなマリオ」が誕生した経緯にも言及。当初は大きいマリオだけを動かしていたものの、「もっとコースの先まで見たい」との意見が持ち上がました。そこで、いわゆる「引き」の構図でコースを見直した際に、相対的に小さなサイズになったマリオを見て「小さなマリオを出すのも面白いのでは」との意見が上がったのこと。ここから、「小さなマリオが敵に当たるとおしまい」「大きいマリオは敵に当たっても小さくなるだけ」といった新しい仕組みが生まれたそうです。
続いて、『スーパーマリオ』の3年後に登場した『スーパーマリオ3』に話が移ると、当時ディレクターを担当した手塚氏は、最初は“俯瞰視点”のゲームとして開発を進めていたとコメント。しかし宮本氏からは「絶対に苦労するよ」と言われ、「(実際)うまくできなかったんです」と漏らしました。そして横からの視点に変更しましたが、製品版には俯瞰視点で作っていた時の名残りが残っているとのこと。例えば、白と黒のチェック柄になっている床もそのひとつです。
そういった試行錯誤もあり、『スーパーマリオ3』の開発は難産だった模様。7~8人で開発した『スーパーマリオ』と比べ、『スーパーマリオ3』は2~30人という大所帯でした。しかしそれだけの人数がいても、開発期間は2年半におよぶ長丁場となりました。ですがサウンドは、「僕ひとりでした」とこぼす近藤氏。当時の苦労が偲ばれます。
「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」には、1983年発売の『ドンキーコング』から、1993年発売の『星のカービィ 夢の泉の物語』まで収録されており、10年もの歴史が詰まっています。その歩みの一端を伺うことができるこのインタビュー、より詳しく知りたい方は直接ご覧になってみてください。
■「ニンテンドークラシックミニ ファミリーコンピュータ」発売記念インタビュー 第3回「スーパーマリオブラザーズ篇」
URL:https://topics.nintendo.co.jp/c/article/5470f000-967b-11e6-9b38-063b7ac45a6d.html
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