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【レポート】『ガンヴォルト爪』ボリュームは前作のほぼ2倍で、新ヒロイン登場で嫁姑問題が勃発!?その裏には様々なチャレンジが

インティ・クリエイツによるライトノベル2Dアクションゲーム『蒼き雷霆 ガンヴォルト』(以下、ガンヴォルト)の新作発表会が、4月26日にパセラグランデ渋谷で開催されました。

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インティ・クリエイツによるライトノベル2Dアクションゲーム『蒼き雷霆 ガンヴォルト』(以下、ガンヴォルト)の新作発表会が、4月26日にパセラグランデ渋谷で開催されました。

今回の発表会はユーザー100人を招いて行われ、シリーズ最新作となる『蒼き雷霆 ガンヴォルト爪』プロデューサーの會津卓也氏(インティ・クリエイツ)、エグゼクティブ・プロデューサー兼アクション監修の稲船敬二氏(comcept)、ディレクターの津田祥寿氏(インティ・クリエイツ)、キャラクターデザイナーの荒木宗弘氏(インティ・クリエイツ)、サウンドプロデューサーの山田一法氏(インティ・クリエイツ)、MC担当のIKKANさんが登壇。

左から荒木氏、會津氏、稲船氏、津田氏、山田氏

またゲストして、アキュラ役の増尾興佑さん、シアン/モルフォ役の桜川めぐさん、ロロ役の遠藤ゆりかさんらも登壇し、『蒼き雷霆 ガンヴォルト』とその続編である『蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪』に関するトークが披露されました。

左から桜川さん、増尾さん、遠藤さん

イベント後にはメディア向けの登壇者インタビューも実施されましたので、ステージのトークとインタビュー内容をまとめてお届けします。

◆待望のパッケージ版とアニメ化に関する話題


『蒼き雷霆 ガンヴォルト』はこれまでデベロッパーとして活動してきたインティ・クリエイツ初の自社パブリッシングタイトルとなりますが、同社からパッケージとして発売されるのも今回が初。ただ、パッケージ版は受注数に応じた資金が事前に必要なほか、発売までのスケジュールは流通を考慮する必要があり、販売までの費用も手間もダウンロード版よりかかってしまいます。

パッケージ版には店舗別特典も

そのため前作もダウンロード専売タイトルとしてリリースされたわけですが、今回はリスクを取ってチャレンジすることを選択。そこには「店頭に並ぶことでより多くの人に知ってもらえる」より効果的なプロモーションを行うことができる」というビジネス的な狙いはもちろん、このパッケージ販売というのは會津氏にとって“長年の夢”だという。



稲船氏は「デベロッパーとして大手から出すのではなく、自社から自分たちのゲームをパッケージで出す。これはクリエイターにとって憧れで、儲かるか儲からない以前にやりたいと思うものです。そもそもゲーム作りにはチャレンジする精神が大切なのに、今それがどんどん失われ、大手さんもチャレンジしないじゃないですか。なので、無茶するなと思いましたが、応援するよと伝えました。」と当時の様子を振り返りました。


また稲船氏からは「すぐにでもアニメが作れそう」という話題も。具体的に動いているのかどうかは不明ですが、少なくとも『ガンヴォルト』は様々なメディアに展開できるほどのオリジナリティを持っているとし、「ゲームに留まらず、様々な展開をしていきたいと考えていて、順次発表していくと聞いてます。」という発言が飛び出しました。

◆ゲームボリューム



本作からプレイアブルキャラクターとなった「アキュラ」の攻撃方法から“爪(ソウ)”という名が付けられた本作ですが、初出は2015年2月に開催されたファン感謝イベント「INTI CREATES FAN FESTA 2015」でした。

謎のボスキャラクター

さて、このイベントでは“いったい何ヴォルトなんだ…”と言いたくなる謎のボスキャラクター「仮面の男」も発表されていましたが、津田氏から「彼はプレイアブルキャラクターになりました (笑)」という報告が。当初は「アキュラ」だけの物語になる予定でしたが、なんと途中から「ガンヴォルト」を加えた構成に変更になったのです。



そのため現場では大変な苦労があったらしく、荒木氏と山田氏からは「恨んでます(笑)」「当初聞いていた話と違う(笑)」という苦労話が。もちろん「アキュラ」と「ガンヴォルト」によってまったく異なるステージが展開されるため、全体的なボリュームは2倍だと言えます。

これに対して、稲船氏からは「プロデューサー目線から言うと落第点だよ」という突っ込みが。氏によると、1作目は試行錯誤するためコストが掛かりますが、2作目はその試行錯誤がないため、例えボリュームを増やしても利益率が上がると説明。具体的には、前作が10だった場合、次回作を8で作り、利益を生み出すのがプロデュースする上でのセオリーなのだとか。

ところが、8どころかキャラクターも楽曲もゲームプレイも、何もかもが増えている状況に。稲船氏も思わず「もう全然言うこと聞かないの」と笑いながらポツリ。ただ、これはクリエイター視点として正しく当然のことであるとし、「これがインティ・クリエイツらしさだよ」と締めくくりました。

◆デザインの方向性

キャラクターデザイナーの荒木氏からは、新デザインとなった各キャラクターの方向性に関する話題が。晴れて主人公続投なった「ガンヴォルト」ですが、既にメインビジュアル等で公開されている通り、新たなデザインになっています。津田氏からは「そのままでいい」という指示があったそうですが、荒木氏の中には“変えたい”という気持ちがあり、本作ではダークヒーロー色を強めたデザインに。髪の毛にも注目で、前作のネタバレになるため割愛しますが、あの影響で色が変わってしまっています。



また「ガンヴォルト」以外のデザインも新しくなっていますが、基本的な方向性はそのままに。ただ、それだけではつまらないため、方向性を保ったまま新たなデザインを採用したとのこと。「アキュラ」については、より主人公らしいデザインになっており、「シアン」は表情豊かな子供の姿になっています。

◆新ヒロイン「オウカ」の登場で嫁姑問題が勃発


桜川さんによると、「シアン」は前作の「モルフォ」と「シアン」の中間のようなキャラクターであり、前作では2人のキャラクターを演じ分けていたため、中間を演じるのは難しかったとのこと。ただ彼女らの根底にある“「ガンヴォルト」が好き”という部分は変わってなく、本作では「ガンヴォルト」とのラブラブ度はパワーアップしているのだとか。

ところが、本作には新ヒロインである「オウカ」というキャラクターが登場します。なんと彼女も「ガンヴォルト」に好意があるため、本作では嫁姑問題が勃発。少女漫画のようなキュンキュンする三角関係が待ち受けているそうです。

◆「アキュラ」のパートナーAI「ロロ」

IKKANさん/遠藤さん

「オウカ」と同じく新ヒロインである「ロロ」は、アキュラをサポートするAIのバトルポットです。ところが、ある事件の影響で“電子の謡精(サイバーディーヴァ)”へと変身するように。世話焼きの某猫型ロボットのような性格で、男の子のようなセリフが多いそうです。
デザインは巫女をモチーフにしつつ、「モルフォ」とは対比しています。キャラクター的には某猫型ロボットに近いらしく、一人で戦ってきた「アキュラ」を明るくサポートする存在として登場します。


また歌に関しては、ロボットでありつつも歌姫であるという設定を歌い方に落とし込むのに苦労したそうで、「モルフォが世界の歌姫であるのに対して、ロロちゃんはそれをまねして歌っていると言いますか、頑張って歌うような子です。なので、レコーディングの時はどうしようか悩んだんですが、モルフォは美しい大人のアーティスト、対してロロちゃんは愛嬌があって元気いっぱいでパワフルに寄せている感じにできたらいいなと思い収録しました。アレンジも全然違うんですが、ロボットぽさが出ています。いつか一緒にライブやりたいですね。」と遠藤さん。



なお、「ロロ」の登場により楽曲数は前作のほぼ2倍に。サウンドプロデューサーの山田氏によると、「1つ作品に2の世界観」というチャレンジを行っており、「モルフォ」と「ロロ」では全く異なる曲想になるとのとこ。また2人のデュエット楽曲も用意されるほか、DLCによる楽曲配信も予定されています。

◆孤独な戦いを続ける「アキュラ」



本作から主人公になった「アキュラ」。リボルバーにロマンを感じ、より主人公らしく演じたという増尾さんによると、本作でもジョークは言えなさそうな硬い性格になっており、孤独な戦いを続けているとのこと。その一方で、「ロロ」に対しては心を開いており、2人の掛け合いには温かいものがあるそうです。


「ガンヴォルト」と「シアン」は人間同士ですので、ある意味“恋人”に近い関係と言えますが、「アキュラ」と「ロロ」は人間とAIですので、「ガンヴォルト」たちとはまた違った信頼関係が描かれるようです。

◆◆◆ ◆◆◆ ◆◆◆



モルフォ(桜川めぐさん)によるミニライブも行われた今回のイベント。3DS向けダウンロードソフトとして始動し、後に15万ダウンロードを突破。2015年にはSteam版もリリースされ、国内外問わず多くのユーザーが支持する作品へと成長しました。

そして8月25日には続編となる『蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪』がリリース。あらゆる要素が2倍となった本作にはまだまだ言えない事が多くあるようなので、続報が入り次第お届けしていきます。

『蒼き雷霆 ガンヴォルト 爪』は2016年8月25日配信予定。価格は1,960円(税込)。「蒼き雷霆(アームドブルー) ガンヴォルト ストライカーパック」は2016年8月25日発売予定。価格は、通常版が4,800円(税込)、限定版が6,800円(税込)です。

(C) INTI CREATES CO., LTD. All Rights Reserved.
《栗本 浩大》
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