本記事ではgloopsのセクションを取り上げ、同社が提供しているモバイル向けのブラウザゲームの事業機会創出について実績とノウハウをお届けします。登壇者はマーケティング本部 プロダクトマーケティング部 部長 小池光氏、ソーシャルゲーム事業本部 WEBアプリケーション部 部長 夏賀丈氏です。
まずは小池氏が登壇しgloopsの現状を伝えました。ブラウザゲームは『大戦乱!! 三国志バトル』、『スカイロック』など15タイトルを展開、ネイティブアプリは3タイトルの運営を行っています。
続いて、日本のモバイルゲームの市場規模について。ブラウザゲームとネイティブアプリの市場規模は1:4、アクティブユーザー数は200万人対2000万人と1:10になります。しかし、プラットフォームが構築してきた文化、決済のインフラ、ソーシャルのインフラが下支えとなり、ブラウザゲームには熱心なアクティブユーザーが多いという現状があるとのこと。とはいえ、コンテンツの市場規模はピーク時の約1/2程度であり、コンテンツ提供者は運営リソースの縮小や委託による利益確保、既存タイトルのマルチプラットフォーム展開による利益確保に動いています。小池氏は「ゲーム開発が持つ創造性や革新性をブラウザゲームで追求するために、次の3点からブラウザゲームの事業機会創出について実績とノウハウをお伝えします」と述べました。
ここからは夏賀氏が登壇。まずは、1点目の「事業運営の適正判断による利益貢献」についてから話を始めました。判断の軸となるのは、ゲームのクオリティが提供したいユーザーエクスペリエンス(UX)が担保できるのか。それを実現するためにクリエイタースキルと人員、プロモーションなどの予算、他社への運営移管などを検討します。夏賀氏は「長期タイトルに対する適切な投資対効果判断ができれば、売上のシュリンクしているタイトルでも十分収益貢献が可能」ということです。
2点目は「ワンソース・マルチユースでの効率的な展開」について。Mobage版の『スカイロック』では、単純な横展開ではなくプラットフォームの特性やトレンドに合わせてアレンジを行い、『To LOVEる-とらぶる- ダークネス -Idol Revolution-』ではIPの保有するターゲットとプラットフォーム特性のマッチング・最適化に重きを置き、提供すべき媒体について検討を行いました。こうしたことから、マルチプラットフォーム展開時は提供環境に合わせたアレンジが必須であり、マルチユースできる要素が何なのかを見極めてプラットフォーム選定を行うことが必要となります。
3点目は小池氏から「ブラウザゲームを進化させるチャレンジ」について。ユーザーは新しいゲーム体験を求めていますが、ブラウザゲームに規定して求めてはいないとのこと。しかし、ブラウザゲームのアクティブユーザは200万人超でARPUポテンシャルも高いので、価値あるコンテンツを提供できれば事業貢献機会の可能性が高い市場です。価値あるコンテンツについて、小池氏は「独自性の有るコンセプト、コンセプトと密着したゲームデザイン、モバイルデバイスや通信/ブラウザの発展に伴う表現追求ができるものです」としました。gloopsとしてはそれに加え、自社の強みであるブラウザゲーム黎明期から培った運用力、現在遊んでくれているユーザー、プラットフォームとのリレーションシップを使って成功強度を高めていくとのことです。
また、gloopsは完全新作のブラウザRPGが現在開発中で、10月29日に渋谷にてDeNA × gloops “ブラウザゲームにおける挑戦を語る” 合同セミナー「ブラウザゲームの革新~先進技術とマルチデバイス展開~」ではこのタイトルの発表もされるとのこと。詳細は下記サイトにてご確認ください。
●DeNA × gloops “ブラウザゲームにおける挑戦を語る” 合同セミナー「ブラウザゲームの革新~先進技術とマルチデバイス展開~」
http://developers.mobage.jp/blog/notice-of-denagloops-seminar
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