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【インタビュー】『PSO2』はなぜアニメ化するの? 酒井Pにメディアミックスの狙いと方針、アニメで描く世界を訊いた

セガゲームスが2012年より運営を行っている『ファンタシースターオンライン2(以下:PSO2)』は、シリーズ作品でありながら過去作を未経験の人でも予備知識なく楽しめる世界観、誰もがすぐに楽しめる操作性、基本プレイ無料という遊びやすさが魅力のオンラインRPGです。

ソニー PSV
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◆プレイヤーを軸に描かれるアニメ




――続いてはアニメについてお伺いしたいのですが、こちらはどのような形で企画が進行したのでしょうか。

酒井氏:『PSO2』も運営が3年目に差し掛かり、ユーザー層としても円熟期にさしかかっている部分もあります。初期に比べれば、新規のユーザーさんも少なくなっています。そういう中で、よりコンテンツとしての広がりを求めて、タイミング的には「アニメ化をしてもいいのではないか」と考え、企画を立ち上げました。セガの中にはメディア化を担当している部署がありまして、そこのスタッフに相談しつつ、どう展開するのがベストかを模索していましたね。

――先日主要スタッフも発表しましたが、スタッフを選ぶ際に決め手となったものはありますか?

酒井氏:僕からお願いしていたのは、できるだけオンラインゲームのプレイ経験がある方という点です。すべてのスタッフをオンラインゲーム経験者で揃えることは難しいのですが、極力少しでもプレイしてもらって、理解を深めてもらうようにしました。また、原作がある作品をアニメ化してきた方も集めてもらいました。監督の川口さん(川口敬一郎氏)は日常系の表現にも定評があるので、プレイヤーを主軸にした本作でも実力を出してくれるのではと期待しています。

――では、プレイヤーの生活や、人間性も描かれるのですか?

酒井氏:そうですね。むしろ、地球を舞台とした現実世界の比率のほうが高いくらいだと思います。主人公は学校に通っていて、そこで学校内外のプレイヤー同士のコミュニケーションが描かれたりもするんです。最近だとオンラインゲームを題材にしたアニメも多く見られますが、現実世界の人間ドラマを描くことによって差別化はできているのではないでしょうか。



――プレイヤーの視点に立っているのであれば、ファンも楽しみやすそうですね。

酒井氏:舞台同様に、「『PSO2』やオンラインゲームあるある」も随所に盛り込んでいるので、ユーザーさん同士の会話の種になると思います。あとは、このアニメで初めてオンラインゲームを知る人もいるかと思いますので、できるだけ専門用語を出さずに、難しそうなイメージを排除できるように心がけています。

――オンラインゲームのハードルを下げることにも一役買いそうですね。

酒井氏:架空のオンラインゲームのプレイヤーたちを描くアニメは多々ありますが、現実に運営中のゲームのプレイヤーを題材にしたアニメはないと思うんです。そういう意味では、新しいオンラインゲームの見せ方として楽しめるものになるのでは期待しています。また、本作だからこそできる仕掛けも考えています。

――TBS、BS-TBSで放送されるということで、より多くの人に見てもらえる土壌はできているかと思います。

酒井氏:できるだけ多くの人が見られる形にしたいとお願いしていたので、そういう意味では、良い放送局と出会えることができました。さらに多くの地域で見られるように調整をしているところです。



――特にここ数年、アニメ化されたオンラインゲームが多く見受けられますが、なかなか成功にはいたっていません。『PSO2』のアニメ化についても、不安に思っているファンはどうしてもいるかと思います。

酒井氏:そうですね。ただ、本作に関してはアプローチも違いますし、アニメ制作のプロの方々に意見をしっかり出してもらいながら作っています。その中で僕たちのこだわりもしっかり反映されていますし、プレイをしている方にとっても、知らない方にとっても楽しめる作品になるよう努力しています。

不安があるというのは僕たちも同じです。僕たちは最高のものを作っているつもりでも、それがどう受け入れられるかは分からないですから。また、“アニメを作ることによって、終わってしまう可能性”もあるかと思い、だから今までは敬遠していたんです。

――終わってしまうもの、というと?

酒井氏:アニメってオンラインゲームと違って、いつかは最終回を迎えるじゃないですか。アニメが終わると同時に、「コンテンツ自体が終わってしまった気持ちになってしまう」という危険性がつきまとうんです。もちろんゲームがいつまでも続くことを前提にしてアニメも作っていますので、両方がWin-Winになれるものにしたいですね。



――なるほど。あとはキャスト陣についてもお伺いしたいのですが、舞台版に続き蒼井翔太さんは出演されるんですよね。

酒井氏:ええ。

――『PSO2』にとって重要な存在になっていると思うんですけど、酒井さんにとって、蒼井さんの魅力はどこにあると感じていますか?

酒井氏:言葉で言い表すのが難しいんですけど…透明感ですかね。すごくかっこいい声質だけど、変な芝居だって卒なくこなすじゃないですか。今回のアニメはプレイヤーさんを投影することになるので、誰からも嫌われない、嫌味にならないという意味で、蒼井君は適役だと思っています。

――蒼井さん以外にも主要キャストが発表されていますが、こちらはどういった流れで決めていったのですか?

酒井氏:キャストについてはオーディションを行い決めていきました。相当な数の声優さんに参加していただいて、キャラクターの印象に合う人を当てはめていった格好です。

――キャラクターというと、ゲーム版に登場したキャラクターがアニメに登場することはありえるのでしょうか?

酒井氏:あるかもしれませんね。キービジュアルにもクーナっぽいキャラクターがいますし(笑)。なんにせよ、ゲーム版とまったく関わらないということはないです。

――キービジュアルを見ると、舞台版のときのイラストとはまた印象が違いますね。




酒井氏:今回のキービジュアルは、制作を担当するテレコムアニメーションフィルムの高須さん(キャラクターデザイン担当の高須美野子氏)に描いてもらいました。僕は『PSO2』やファンタシースターシリーズというと、アートディレクターの水野(水野暁一氏)の印象が強いと思っています。なので、できるだけ水野のテイストを残せる方にお願いしたいと思い、何人かの候補の中から高須さんにお願いしました。

――映像はこれから本格的に作っていくと思いますが、ゲームの世界と現実世界とで、表現に違いを付けたりはするのですか?

酒井氏:そこはこれから詰めていくことになります。ただ、ちょっと違った表現にしたいとは思っています。今のところ、ゲームの世界は多くの部分をトゥーン調の3Dで描く予定です。ゲーム版のCGモデルもお渡しして、それをブラッシュアップしていくという具合に、連携しながら制作しています。もちろんアニメならではの表現も入れていきたいので、そこは調整しながらですね。

――酒井さん自身がアニメ制作の要望を出すこともありますか?

酒井氏:現在は毎週シナリオの打ち合わせをしていまして、そこは僕とディレクターの木村、シナリオの宇野は必ず顔を出しています。そこではゲーム内をどうやって表現するか、先ほど話したプレイヤーの「あるある話」をどのように組み込んでいくかを話しています。

あとはゲーム内の戦闘も重要なところなので要望を出しています。どのフィールドで、どんなエネミーが出て、どう戦うのか。どんなアクションがあるのかは木村が字コンテを書いています。そして絵コンテはアニメ側でゲームを実際にプレイしているスタッフに描いてもらっています。ゲームならではのアクション部分も理解してくださっているので、私たちも納得できる内容に仕上がっています。むしろ、「アニメだとこう表現するのか!」と驚かされるところもありますね。

絵コンテもすべてこちらでチェックした上で、調整いただいていますので、『PSO2』のプレイヤーさんが見ても納得できるものにはなっていると思います。

――ゲームのプレイヤーも安心して楽しめそうですね。

酒井氏:プレイヤーさんとしても「このPA(フォトンアーツ)自分も使ってる!」みたいな、いろいろと発見を楽しみながら見られるはずです。反面、出来がいいだけに戦闘シーンのボリュームがどんどん増えていくという、嬉しい悩みもあります(笑)。中にはアニメならではの表現としてゲームではありえない動きもありますが、メディアの違いとして受け入れつつ、できるだけ違和感のないように入れていくので、そこは安心してください。

最終的には、プレイヤーさん同士の話題の種になってくれたらいいですね。どんなPAを使って、どんな展開になったのかをゲーム内と同じ感覚で話せますし、逆にゲームを知らない人は単純にかっこいいと思ってくれる内容を目指しています。

――ゲームを知らない人からしたら、アニメで描かれていた動きがゲームでも再現できると知ったら驚くかもしれませんね。

酒井氏:実は再現できることを知って、そこから初心者と上級者の新しいコミュニケーションが生まれたら面白いですね。私達としてはとにかく、アニメを通してオンラインゲームの面白さを伝えたいと思っています。このアニメが、例え『PSO2』以外であっても、オンラインゲームを始めるきっかけになったら嬉しいです。

――ちなみに、ゲームとアニメの連動は考えているのでしょうか?

酒井氏:もちろん考えていますが、今はまだ何も言えないですね…(笑)。実際に運営しているオンラインゲームで、プレイヤーを主軸にしているからこそできる連動をしていきたいです。もちろんアニメだけでも楽しめる作りにしますが、両方を楽しめばよりいろいろなことが分かる仕掛けを用意したいです。

――ストーリーの繋がりがあったりは…?

酒井氏:それは分からないです(笑)。これから先、徐々に紹介していければと思っています。キービジュアルの中にも情報が隠されているので、まずはそれを見ながら想像してみてください。

ゲームのロゴも一新して、アニメのキービジュアルと同じものになっています。そういう意味では、すでにゲームとアニメの連動は始まってると言えるかもしれませんね(笑)。

――このタイミングでロゴを一新するというのは、ゲームとしても新展開を迎える意味合いが強いのでしょうか。

酒井氏:エピソード3はこれからクライマックスへ向けて動き出しますし、来年にはエピソード4やPS4版も控えていますからね。エピソード4やPS4版に関してはまだまだ先の話で、言えることも少ないのですが、とにかくいろいろと驚きが詰まっているので、楽しみにしてほしいです。

次ページ:他のアニメにはない、意外性のある作品に

《ユマ》

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