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【ありブラ vol.12】体験者に聞く、勃興の兆しの米国の最新コネクテッドホーム事情

次のトレンドとして注目を集めているコネクテッドホーム。米国ではいち早く、勃興の兆しがあるようです。米国の量販店で見た商品や、実際にコネクテッドホーム生活を送る日本人の事情を聞きました。

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GameBusiness.jp、インサイドをご覧のみなさま、こんにちは!

先月、ad:tech SF 参加のためにサンフランシスコに出張していたことは、第8回の記事でもご紹介しました。出張の目的は毎回異なりますが、ほぼ毎年、定点観測的に米国を訪れており、このことはITやゲーム&エンターテインメントに関する米国の最新事情を肌で感じるためにも、とても役立っています。

とくに先月の出張では「スマートハウス」や「ウェアラブル」「IoT」という観点で、それらがアメリカ人の生活に確実に浸透しつつあることを体感する出来事がいろいろありました。今回は、それらについて触れてみたいと思います。

それでは「ありがとう、ブラックボックス」略して「ありブラ」、今週もスタートです!ぜひリラックスしてお楽しみ頂ければと思います。

全米最大の家電量販チェーン「BEST BUY」店舗内のコネクテッド・ホーム特集コーナー(筆者撮影)


家電量販店でトレンドウォッチ



米国を訪れたときには、ボクは必ず時間をつくって、

・家電量販店(BEST BUY)めぐり
・総合スーパー(TARGET)内の家電コーナーのチェック
・ケータイショップ/ゲームショップのチェック
・AppleStoreめぐり

を行うようにしています。かれこれ、もう10年以上、やっています。

BEST BUYは、米国最大規模の家電量販チェーン店。モバイルからゲーム、AV機器、パソコン、そして白物家電まで、ひととおり揃っています。店舗によって品揃えや注力している領域がちょっと違うような気がするので、ダウンタウンにあるお店やSFO空港近くのお店など、複数の店舗をチェックするようにしています。

以前は、もっとマニアックな品揃えで超大規模店舗を構えていることでも有名な「Fry's」というチェーン店を訪れるのが大好きだったのですが(米国に初めて滞在したときは、初日にこの店を訪れて、自作のレンダリング用タワーPCを組み上げることから始めました)、最近はなんだかちょっと元気がないというか…あまりBEST BUYと代わり映えがしない感じになってしまったので、行かなくなってしまいました。

TARGETは、衣料品や食料品、ガーデニングやキッチン用品など、いわゆる総合スーパーのチェーン店。赤い二重丸のロゴがトレードマークです。このTARGETには、AV機器やモバイル、カメラ、ゲームなどを扱うインストア家電ショップがあります。BEST BUYほどの規模ではありませんが、ギークではなく一般ユーザ(マジョリティ)向けのトレンドを知るのに役に立ちます(でも残念ながら、前回出張の際に泊まったホテルの目の前にあったTARGETの家電コーナーは改装中でした…涙)。

ケータイショップといえば、ボクのなかではRadioShack。正確には、ケータイ以外もいろいろと扱っている家電量販チェーンですが、街ナカにある小型店舗は店舗面積こそ小さいものの、充実の品揃えでとても便利でした。micro-USBケーブルを無くしてしまったり、急きょモバイルバッテリーが必要になった時など、とてもお世話になりました。…なんで過去形かというと、先日、経営破綻してしまったんですよね…(汗。なので、前回の出張ではショッピングモールの中などにある、キャリア系直営のストアの周辺機器売り場をいろいろと見て回りました。ただ、キャリア系だからなのか分かりませんが、RadioShackよりも店員さんの接客がちょっとしつこくて(汗、「もうちょっと放っといて欲しいなぁ」って思ってしまいました。ゲームショップは、月並みですが、GameStopというチェーンを訪れて、CS系のトレンドをチェックしています。

そして、AppleStoreめぐり。同店を(国内も含め)一度でも訪れたことのある方ならお分かりかと思いますが、Apple本家による各種周辺機器のセレクトはやはり秀逸です。すでに日本でも当たり前になった、iPhone用のクレジット決済用「カードリーダー」も、初めて見かけたのは、サンフランシスコのAppleStoreでした。お店によって若干の個性がありますが、Apple縛りではあるものの、デジタルガジェットの最新動向を感じとることができます。

…というわけで、毎年、こうしたお店をチェックすることで、米国のトレンドを肌で感じてきました。

以前も、ガラケーからスマホへのシー・チェンジ(急激な変化)も、こうしたお店でいちはやく体感することができました。

ウェアラブルの本格的なブームの兆しも、店頭の品揃えの状況で、日本よりも早く感じ取ることができました。

そして今回、ボクがいちばん驚いたのは、BEST BUYでの「コネクテッドホーム(≒スマートハウス)」売り場の規模の大きさです。なんと、横幅1.5メートルくらいのラック、9個分がすべて、コネクテッドホームに割り当てられていました。

ちょうど1年前の今頃、GoogleI/O参加のために米国を訪れたときは、1~2個分程度でした。その分、ウェアラブルデバイスに割かれる面積が多かったのですが。

一概には言えないものの、売り場の大きさは、ニーズや期待感とある程度シンクロするのは当然のこと。というわけで「米国はIoTの波がいよいよ来てるのかも!?」って胸躍ったのでした。

では、その9つのラックを、詳しく見てみましょう。

BEST BUYのコネクテッドホーム売り場



BEST BUYで働いていたNICE GUYの店員に声を掛けて、ブログで紹介したいから写真撮っても良いかい?って尋ねたら「Sure! Go Ahead!」と言ってもらえたので(笑、UPします。

まずは、こちら。



ご存知、nestです。かつてAppleでiPod開発を率いていたとされるトニー・ファデル氏が創り上げたハイテクなサーモスタット(Learning Thermostat)。そのUXは確かにiPodのクリックホィールを彷彿とさせます(iPodよりもはるかに未来的で進化していますが、同じ開発者と言われれば納得がいきます)。あのGoogle社が3,200億円で買収したことも大きなニュースになりましたね。

詳しい商品解説は省きますが、サーモスタットと言われても、日本にいるとあまりピンと来ません。実際、ボクもこのnestのUXに惹かれ、日本に買って帰ろうとしましたが、使う方法が分からなかったので自粛しました(笑。

サーモスタットとして全米に普及しつつあるnestは、煙探知機などとの連携が実現されており、nestを中心としてスマートホームを段階的に網羅していく戦略を採っているように見えます。

うーん、欲しいなぁ(笑。



次は、hue。日本でも手に入るのですでにご存じの方も多いかもしれません。フィリップス社の「電球」です。スマホで自由に調光ができます。

米国で発売された際に、バルブを1つだけお土産に購入して、我が家にも設置してみました。…でも、ただ白灯するだけで、どんなに頑張ってもスマホで制御できません。よく見ると、スターターパックを予め導入する必要があるとのこと。スターターパックにはhue専用のハブが同梱されていて、これが必須だったのでした(涙。



その隣にあったのが、このLIFX。こちらは、バルブ単体でスマホ制御できます。確か、オーストラリアの方が開発されたもの。写真には、LIFXだけでなく、スマートアラームも陳列されているのが分かります。



数年前から、IoTやコネクテッドホームの売り場でよく見かけたのが、このbelkinのロゴ。スマホでスイッチのON/OFFが可能な電源プラグ、ボクも発売直後に買いました。IFTTTにも対応しているので、いろんなIF文を設定するのが楽しいです。製品ラインナップもずいぶん充実していますね。



nestと同じサーモスタット系の製品もいろいろとあります。サーモスタットの領域で老舗のHoneywellさんも、スマートサーモスタットを展開されています。nestのUIが洗練されすぎているので、これまでのサーモスタットに慣れ親しんだ方は、かえって「ちょっと古くさい(?)」こうした製品のほうが馴染みやすいかもしれませんね。



コネクテッドホームの代表格といえば、やっぱり(ネットワーク)カメラ

防犯目的からペット遠隔観察、老人や赤ちゃんなどの家族の安否確認など、その用途は多彩。日本の個人宅ではあまりピンときませんが、米国ではそのお国柄や住環境事情もあり、すでに導入済みの古くて高額な防犯カメラを、こうしたIoT系のカメラにリプレイスしていくという需要があるのは容易に想像ができます。



カメラは、その機能によって、価格も千差万別。いろいろありすぎて、逆に売り場ではもう選べないかも(笑。ズラリといろいろな機種が並んでいます。



なんと、カメラのためにラックが3つも割かれていました。カメラ5個セット、という商品構成が目立つのですが、このへんは、さすがアメリカ!という感じでしょうか(笑。防犯目的なら、我が家は1台で充分。あ、でも扶養家族(=ペット)が多いので、やっぱり5台必要かも!?(笑)



9つ目、最後のラックは、スマートロック関連。自動施錠のシステムです。

1年前にも、AppleStoreで august が置かれているのを見かけたので、この領域の製品が認知されつつあるのは知っていましたが、いろいろと選択肢も増えてきているようです。august、一目見て欲しくなり、購入寸前までいったのですが、日本のサムターンとの相性が不明だったので控えていました。

そんな残念な気持ちでいたら、先日、日本版augustともいえる、akerun(スマートロックロボット)を開発販売しているPhotosynth社の開発者の方とお知り合いになりました。



これが、akerunのパッケージ。もちろん、中には実物が入っています。

開発者の方に「実際に動いているデモが見たいですっ!」って無理を承知でお願いしたら、なんと・・・



カバンの中から、ドアノブが出てきました(爆笑。すげー!!

まるで、秋葉原の包丁の実演販売のように(古い・・・)、会議室は、実演即売会のような様相に…。

akerun については、すでに各種メディアで紹介されているのでご存じの方も多いと思いますが、詳しく知りたい方は下記のリンク先をどうぞ。

■akerun 商品詳細ページ(Photosynth社サイト)
http://photosynth.co.jp/

簡単に言うと、自宅の玄関のサムターンを取り替えたり工事したりすることなく、上から被せて設置するだけでOK!スマホで施錠/解錠が可能になります。さらに、ドアの開閉状態をリアルタイムに認識するセンサが同梱されているので、ホテルのドアのように、自宅のドアをオートロック化することもできます。退室のときは、Akerunをタップするだけで解錠できたりもするので、とっても便利。データとして他人に鍵を送ったりするような機能も提供されるらしいので、まさにスマートロック!という感じです。

でも、ボクが感動したのは、、、



AppleWatchで、ドアの鍵を制御できたこと!

ウェアラブルとIoTとスマートホームが、まさに三位一体!

いやぁ、ちょっと感動モノでした。もちろん即購入!といきたいところなのですが、現在、我が家の財務省による稟議審査中(苦笑。お値段は、おひとつ、¥36,000。

…話題がちょっとズレてしまいましたが、、、

こういうわけで、BEST BUYの売り場の充実度から、米国にコネクテッドホームの波が来ていることを感じることができたのでした。

では、スマホやウェアラブルのように、当然、日本にもこの波がやってくる!と思いたいところですが、ちょっと気になることがあります(後述)。

CRI北米CFOが語る、最新の北米コネクテッドホーム事情



ボク自身も、そーとーなアーリーアダプター&ギークだと自認していますが、そんなボクよりもさらにギークなのが、CRIの北米支社(CRI Middleware, Inc. 社)に勤める、本間 清司ことHonmax氏。

そんなHonmax氏が、ちょうど日本に一時帰国していたので、いろいろと聞いてみました。

見出しがなんだか大袈裟なのとはウラハラに、以下、とってもフランクな会話スタイルでお届けします。
※下記の内容はあくまでHonmax氏の経験に基づく考察/見解です。その点ご了承下さい。


Honmax氏(以下、H氏):北米のコネクテッドホーム系IoT機器には、大きく分けて、初級~中級~上級があると思っています。あくまで私の分類ですが…。

幅朝徳(以下、幅):なにそれ、凄い!(興奮w

H氏:お、落ち着いて下さい(笑。

幅:無理!はやく教えて!!

H氏:(笑)初級というのは、まさにBEST BUYなどで売られているbelkinのWeMoのような「パッケージ」モノ。Wi-FiやBluetooth経由でIoT機器とスマホを簡単に接続できるのが特徴です。

幅:ふむふむ・・・

H氏:中級は、ハブを導入して対応するIoT機器を繋げて構築していくスタイルです。ハブはネットワークルーターとIoT機器のブリッジになります。そのハブとIoT機器との接続規格には「ZigBee(ジグビー)」「Z-Wave(ジーウェイブ)」「Insteon(インステオン)」などがあります。

幅:ZigBeeは知ってるけど、残りの2つは初耳です…(自信喪失

H氏:ちょ、落ち込まないで下さい(笑

幅:だって、この領域には比較的明るいほうだと自負があったから…。・・・で、ハブによって、規格が異なるんですか?

H氏:そのとおりです。基本的には1製品1規格ですが、オプションを付けることによって複数の規格に対応させることも可能です。規格を軽く説明すると、InsteonはPLCのように電力線を使って通信するので無線よりも確実性は高まりますが、家庭内の電力配線の影響を大きく受けるため、安定稼働させるためには試行錯誤が必要です。

幅:それ、分かります!ボクも我が家のPLC化にトライしたことがあるんですが、配線の影響で、どうしても繋がらない部屋が出来てしまい、断念したことがあります。

H氏:一方で、Z-Waveは無線通信です。メッシュネットワーク・トポロジーで構築され、Z-Wave対応IoT機器同士で通信して経路を最適化してくれるため、ハブの設置場所による電波強度の影響を受けにくいのが特徴です。

幅:なにそれ、ワイヤレスで気軽に増設していけるって超ベンリじゃないですか!

H氏:そうなんです。だから私も、北米の自宅では、このZ-Wave規格でコネクテッドホーム環境を構築しています。Insteonも悪くはないのですが、両方とも数年運用してみた結果、動作の安定性においてZ-Waveの方を個人的には高く評価しています。

幅:では、上級は・・・?

H氏:中級のハブはプロセッサが非力なので管理できるIoT機器数に制限があります。上級では、管理するIoT機器数に応じたスペックのPCにHome Automationソフトウェアとコントローラーと呼ばれるIoT機器に接続するインタフェースをインストールして管理する、本格的なものになります。主に別荘や別宅をいくつか持っている人が離れたところにある家をリモート管理したりするケースで使用されます。

幅:あ、それ興味ないです(縁もたぶんないです)。

H氏:りょ、了解ですw

幅:Honmaxは、いつからコネクテッドホームにしてるの?

H氏:約5年前ですね。

幅:そ、そんなに前から!?さすが、CRIイチのアーリーアダプター・・・

H氏:いえいえ(汗。そもそもガレージのリモコンがたばこの箱ぐらいの大きさなので何とかスマホで操作できないかなと調べ始めたのがきっかけです。当初はハブとしてVeraという製品を導入して、照明スイッチから始まりサーモスタットや玄関の鍵をコネクテッドにしていきました。今はSmartThingsというハブを使っています。

幅:商品名ですか?

H氏:そうです。IFTTTにも対応していて便利です。

幅:でも、サブスクリプション(月額利用料)とか、お高いんでしょう?(チラッ

H氏:無料です。

幅:えっ!??????

H氏:スマートハブ系のビジネスのトレンドは、使用料無料のモデルなんです。ホームセキュリティの延長でデバイスを売っている会社もあるため、一部の機器ではサブスクリプションが必要なものもあります。

幅:いいなぁ・・

H氏:じゃあ、試しに、今から北米の我が家の照明を付けてみましょう!



幅:おおっ!凄い!いろんなスイッチがずらりと並んでるぅ!!!

H氏:家のほとんどのものをコネクテッドにしてあるので、全部スマホで遠隔制御できます。このアプリのトップページにはよく使うFavorite機器を並べてあり、玄関の鍵やガレージが閉まっているかどうかも確認できます。あと、マクロを組んだりもしているので、たとえば、帰宅してボタン一つでガレージの扉を閉め、その数秒後に玄関の鍵が自動的に解錠され、部屋の照明が点灯するようにもなっています。

幅:なんか、グーニーズやバック・トゥ・ザ・フューチャーのいちシーンみたい(古。逆に、コネクテッドにしていないものってあったりするの?

H氏:はい、実は一部の照明だけは手動で作動するようにしています。といってもIR(赤外線)リモコンですが。

幅:それはどうして?

H氏:はじめは家中の照明をコネクテッドにしたんですが、スマホで照明をON/OFFするには、スマホのロックを解除して、リモートアプリを起動して・・・と手間が2つ増えるんですね。

幅:なるほど!なんでもかんでもコネクテッドにすればいい、ってもんじゃないのね。

H氏:そのとおりです。最初に本人や家族のライフスタイルを調べることが重要です。リビングの照明など必ず夕方にはONにするものなどはタイマーで定時に自動的に点灯するようにもできますし、「その日の日没の30分前」という設定もできます。

幅:勉強になるなぁ。ちなみに、トイレの電気は・・・?

H氏:コネクテッドではない人感センサーです。

幅:おおっ、うちとおんなじだ!あれは、全自動がベストだよね~!

H氏:まさしくです。消し忘れで奥さんに叱られることもなくなります(笑

幅:ちなみに、コネクテッドホームでなにか逆に困ったことってあったりする?

H氏:はい、ちょっと恥ずかしいのですが、玄関の鍵デバイスの誤動作で、完全にロックアウト(締め出し)されてしまったことがあります。

幅:ええっ!!

H氏:スマホを家に忘れて外出したため自動で施錠されてしまいまして(苦笑。で、仕方なく、隣人にお願いし、PCとネット回線をお借りして、なんとか自宅に入ることができました。

幅:それは、怖い・・・

H氏:だから、コネクテッドホームにする場合は、必ずバックアップ手段を用意しておくべきです。

幅:バックアップ手段?

H氏:はい。簡単に言うと、旧来の鍵そのものや物理的なスイッチです。鍵を持ち歩きたくないからコネクテッドにしたのですが、家のスマートハブに繋がるインターネット回線がダウンすることもありますし、ハブやルーターが故障する可能性もあります。

幅:なるほど(苦笑

H氏:これからは、やっぱりクルマをキーレスにしたいですね。クルマの鍵リモコンって、意外と大きいじゃないですか。

幅:確かに。あれを持ち歩かなくて良くなるのは、とっても便利!

H氏:テスラなど、一部のメーカーではすでに始まっているのかもしれませんが、今後、各社ともに積極的に対応が進んでいくことが予想されます。楽しみですね。

幅:それにしても、日本でも、こうしたコネクテッドホーム化って進んで欲しいなぁ。ていうか、ボクがはやくやりたい!

H氏:ですよね!・・・でも、日本の事情は、ちょっと北米と同じようにはいかないかもしれません。

幅:えっ?それはなぜ??

H氏:日本は、いろいろな規制が多いんです。電源系に手を入れるにも(それが工事と言えるようなものでなかったとしても)専門の資格や免許が必要になります。その点、アメリカは基本的に自己責任の考え方が徹底していますから。

幅:なるほど、自己責任ゆえに、アフターパーツとしてのIoTやコネクテッドホームが浸透しやすい土壌がある、というわけか…。しゅん(落胆

H氏:そんなに落ち込まないで下さい!

幅:だって・・・(涙

H氏:Panasonic系のパナホームが推進しているスマートハウスやスマートシティのように、日本でも、新築や建売のコネクテッドホームはありますし!

幅:え~、もう10年前に(普通の)マンション買っちゃったよ(涙

H氏:なんなら、アメリカに移住すればいいじゃないですか!

幅:キラーン!!(輝瞳


コネクテッドホーム、なかなか奥が深そうです。日本でも、もっと普及しやすいように行政等も含めて規制緩和の流れが盛り上がっていくと良いですね。そしてもちろん、国内外を含め、さまざまな企業がこの領域に参画していってほしいです。

もちろんCRIも・・・!?


…さて、今週の「ありブラ」はここまで。
それでは、また次回の更新でお会いしましょう!

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幅朝徳(はば とものり)

株式会社CRI・ミドルウェア 商品戦略室 室長、CRIWAREエヴァンジェリスト。学習院大学卒業後、CRIの前身である株式会社CSK総合研究所に入社。ゲームプランニングやマーケティング業務を経て、現CRIのミドルウェア事業立ち上げに創業期から参画。セガサターンやドリームキャストをきっかけに産声を上げたミドルウェア技術を、任天堂・ソニー・マイクロソフトが展開するすべての家庭用ゲーム機に展開。その後、モバイル事業の責任者として初代iPhone発売当時からミドルウェアのスマートフォン対応を積極推進。ゲーム企業とのコラボでミドルウェアの特性を活かしたアプリのプロデュース等も行う。近年は、ゲームで培った技術やノウハウの異業種展開として、メガファーマと呼ばれる大手製薬会社のMR(医療情報担当者)向けのiPadを使ったSFAシステムを開発、製薬業界シェアNo.1を獲得しゲーミフィケーションやゲームニクスの事業化を手掛ける。ますます本格化するスマホゲームのリッチ化を支援するためにモバイルゲーム開発者におけるミドルウェア技術の認知向上のためエヴァンジェリストとしての活動に注力中。最近は、ウェアラブルやIoTといった領域での新規の事業開拓や未来のサービス開発を担当、業界の枠組みを超えた協業、世の中にとって全く新しい付加価値の実現のために日々奮闘中。

趣味は、クロースアップマジックと陶芸、映画鑑賞とドライブ、鳥類/フクロモモンガ/爬虫類の飼育、そしてもちろん、ゲーム。デジタルガジェット大好きなギーク。

幅朝徳Facebook
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《幅朝徳》
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