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パブリッシャーシステムから作家性中心への移行の予兆、そして大規模口コミ・ジェネレータが際立ったE3 2015・・・中村彰憲「ゲームビジネス新潮流」第36回

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パブリッシャーシステムから作家性中心への移行の予兆、そして大規模口コミ・ジェネレータが際立ったE3 2015・・・中村彰憲「ゲームビジネス新潮流」第36回
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筆者は今年、米国ロサンゼルスで6月16日~18日に開催された世界最大のビデオゲーム見本市、E3 2015に参加する機会に恵まれました。そこで今回のコラムでは、今回のE3の特徴とそこから示唆されたこれからの潮流について筆者なりの視点で言及していきます。



まず、筆者が強く感じたのは、「作家性」。SCEのプレスカンファレンスで最も盛り上がったのは、『人喰いの大鷲トリコ』や、『アンチャーテッド海賊王と最後の秘宝』のプレイシーン、『ファイナルファンタジーVII』のリメイクや、『シェンムー3』プロジェクトを始めるためのKickstarter展開に関する情報解禁といったところでしょうか。

特に『人喰いの大鷲トリコ』では、冒頭、「Directed by Fumito Ueda」の文字が流れたときの歓声や、上田氏が会場から手を振ったときの万雷の拍手などが強く印象に残っています。これはもちろん、鈴木裕氏が短い時間ながら登壇した際も同様でした。更に『FFVII』においても、北瀬佳範氏、野村哲也氏が担当することが確認されるやいなや北米メディアは素早くその情報もピックアップしていました。更にマイクロソフトのプレスカンファフェンスにおいても、『Mighty No 9』のリリースを控える稲船敬二氏と『メトロイドプライム』の開発者がコラボレーションして開発中の新IP『ReCore』が『Halo』シリーズ最新作、『Halo Guardians』の直後に「World Premiere(世界初公開)」としてフィーチャーされたという事実も忘れてはいけません。

次々に発表される作品に会場は湧いた


これらはすべて、クリエイターの個性をユーザーが求めているのだということを表しています。もちろん、ゲームはクリエイター1人の力でつくられるものではありません。ですが、それは昨今のハリウッド映画でも同じこと。超大規模プロジェクトともなれば、撮影、VFX処理、CGシーケンスなどを、米国、オーストラリア、ニュージーランド、中国など複数国で作り上げ、最終的にハリウッドで全カットをつなぐということも常です。

以前本誌でも紹介した、上海の大手CGスタジオVirtuousも『Jurassic World』のエンドクレジットにしっかり乗っていました。ですがそれでも観客は監督の采配に期待してしまうのもの。ゲーマーも同様です。特に欧米のゲーマーはそのような傾向にあると筆者が教鞭をとっている立命館大学で著名なクリエイターをお招きした際、何回か伺いました。今回の『シェンムー3』のKickstarterプロジェクトでも現在、目標金額200万ドを大幅に上回る350万ドルを突破しているという事実も、1クリエイターである鈴木氏に対する期待の高さということも出来るでしょう。
《中村彰憲》

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