インタビューをするからにはゲームを遊ばねば、という気持ちで始めた筆者でしたが、すっかりドハマり。今までボルテージさんのゲームも、こうしたノベルゲームも触った事は無かったのですが、気付けば連続ログインが30日以上。クリアまで遊ばせていただきましたので、ご紹介します。
■グイグイ引き寄せられるストーリー
本作は「ノベル型サスペンスアドベンチャー」と銘打たれ、物語を体験していくタイプのゲームです。キモはストーリーです。簡単にさわりを紹介すると、主人公はフリーランスの雑誌ライター、甲斐務。いわゆるゴシップ記者として芸能やスキャンダルなどを追う家業です。もう一人の主人公はタイトルにもある「救え」の対象となるクラビアアイドルの久世莉子。売れないライターと、落ち目のアイドル。番組収録中に起こった惨殺事件を追う記者と犠牲者の一人として物語は始まります。
ゲームは大きな章が三つ、その中に十数個のストーリーがあり、更にそれぞれが前・中・後編に分かれます。一つ一つは3、4分で読めるボリュームで、スマホならではの手軽さ。徐々に物語が、そしてテンポ良く語られていきます。事件を追う記者と犠牲者という有りがちな始まりですが、その事件の闇の深いこと。核心に届きそうなところで手が届かないジリジリ感。そうなのか、と思ったら裏返し、さらに裏返し、と次第に全容が見えていく物語に、つい引き込まれてしまいます。
ゲームシステムとしては毎日3枚配布されるストーリーパスで、一つのストーリー(前・中・後)が読めるという形。普通に読み進めていくと一ヶ月くらいはかかるでしょうか。もっと楽しみたい方には有料でアイテムを購入すれば早く進めることも可能。ただし結構なボリュームですので、一気に最後まで読み進めようとそれなりの出費を覚悟する必要あり。
課金せずとも毎日20~30分くらいは遊べるため、筆者は毎日地道に進めるスタイルで遊んでいました。一気に読み進めたい方はお金を払ってね、という感じでしょうか。(筆者はとっても面白かったので、感謝の気持ちで少しばかりの課金をしていました)
■単に読むだけじゃない
一つ一つのストーリーは前・中・後編という物語パートと、会話パートに分かれています。会話パートでは次の物語に進むために、関係する人物に話を聞いていきます。記者の聞き込み、というと少し違いますがイメージは近いです。会話には選択肢が幾つか用意され、正解を選ぶとキーワードが手に入ります。最後に適切なキーワードを選ぶと次の物語に進めます。
ノベルゲームというと受け身なイメージもありますが、この会話パートのおかげで、能動的に選択肢を選んでいく楽しさがあります。登場人物との会話を行うことで、物語をより深く理解していくことにも繋がる気がします。
インタビューでは長く遊べるゲームにしたいと述べられていましたが、既に追加されているサブコンテンツとしてサイドストーリーを楽しめる「日下の部屋」、ゲームに登場する女性キャラクターとの会話を楽しめる「秘密の部屋」というコンテンツが追加されています。こちらも、この世界をより深く楽しめるもので、一旦ストーリーをクリアした筆者も暫くこちらで楽しめる予感がしています。
魅力的な物語とゲームプレイ。恋愛ゲームには縁のなかった男子諸君も試して欲しい、ボルテージの新しい挑戦、『ゴシップライター ~消えたアイドルを救え!』でした。
点数 85/100
プレイ時間 15時間以上
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