人生にゲームをプラスするメディア

【GTMF2013】キスメットから進化したブループリントがゲームデザイナーに福音をもたらす~アンリアル・エンジン4の注目点とは

GTMF2013大阪で7月19日、 エピック・ゲームズ・ジャパンは「アンリアル・エンジン 4のご紹介~未来のゲーム制作を加速する最新ツールと機能~」と題した講演を行いました。

ゲームビジネス その他
【GTMF2013】キスメットから進化したブループリントがゲームデザイナーに福音をもたらす~アンリアル・エンジン4の注目点とは
  • 【GTMF2013】キスメットから進化したブループリントがゲームデザイナーに福音をもたらす~アンリアル・エンジン4の注目点とは
  • 【GTMF2013】キスメットから進化したブループリントがゲームデザイナーに福音をもたらす~アンリアル・エンジン4の注目点とは
  • 【GTMF2013】キスメットから進化したブループリントがゲームデザイナーに福音をもたらす~アンリアル・エンジン4の注目点とは
  • 【GTMF2013】キスメットから進化したブループリントがゲームデザイナーに福音をもたらす~アンリアル・エンジン4の注目点とは
  • 【GTMF2013】キスメットから進化したブループリントがゲームデザイナーに福音をもたらす~アンリアル・エンジン4の注目点とは
  • 【GTMF2013】キスメットから進化したブループリントがゲームデザイナーに福音をもたらす~アンリアル・エンジン4の注目点とは
  • 【GTMF2013】キスメットから進化したブループリントがゲームデザイナーに福音をもたらす~アンリアル・エンジン4の注目点とは
  • 【GTMF2013】キスメットから進化したブループリントがゲームデザイナーに福音をもたらす~アンリアル・エンジン4の注目点とは
GTMF2013大阪で19日、 エピック・ゲームズ・ジャパンは「アンリアル・エンジン 4のご紹介~未来のゲーム制作を加速する最新ツールと機能~」と題した講演を行いました。「アンリアル・エンジン4」といえば「ライティングやエフェクト、大量のパーティクルエフェクト」など、ビジュアル面の進化が注目されがちですが、同社のロブ・グレイ氏はゲームデザイナー的な側面からツールの機能紹介を行いました。

まずグレイ氏が強調したのが、自由なUIカスタマイズです。ウィンドウやタブの配置などをドラッグ&ドロップで組み替えられ、業務内容や好みに応じて自由にUIをカスタマイズできます。これを可能にしたのが、ゼロから作り直されたエンジンだということ。日本語化も粛々と進行中だと報告されました。

続いて新機能「ブループリント」の紹介に移りました。ゲームのイベントやオブジェクトのビヘイビアなどをGUIベースで設定できるというもので、「3」におけるキスメットの拡張版にあたる機能です。ただしキスメットがステージベースで設定されていたのに対して、ブループリントではオブジェクトベースで設定できます。これによりイベント用スクリプトというより、簡易ビジュアル言語なみの作り込みが可能になりました。

なお、複雑なロジックが組めるようになればなるほど、バグの温床になってしまいます。ブループリントではデバック機能も充実しており、ロジックの流れをアニメーションで再生。ブレイクポイントやステップ実行機能も有しており、よりロジックエラーが検証しやすくなっていることも、あわせて紹介されました。

またグレイ氏はブループリントの拡張機能として、オブジェクトをパラメータ設定で等間隔に配置したり、オブジェクトの数を変えたりすることもできる様をデモしました。「これはステージ上にオブジェクトを、いわばプロシージャル的に配置できる機能です。次世代機ではオープンフィールド型のゲームが増加することが予想されますが、この機能を使えば大量の建造物を、美麗に配置させられます」(グレイ氏)。スクリプトをエディタ内でコンパイルすることもでき、調整の結果をすぐに確認することもできます。

ブループリントを使えば、簡単なゲームを作ることも可能です。会場でもグレイ氏から、簡単なシューティングゲームのデモが紹介され、リアルタイムに調整が反映される様なども披露されました。これによりラピッドプロトタイピングにも最適であるとアピールされました。この点もゲームデザイナーには嬉しい点でしょう。

もちろんビジュアル面での強化も重要ポイントで、IESライティングプロファイルの使用や、物理ベースのマテリアル表現もサポート。複数のマテリアルレイヤを切り替えて色彩設定をすることもできます。これによりステージ上のロボットの胴体部分の色だけを変える、といった複雑な色彩設定もエディタ上だけで完結させられます。パーティクルエフェクトでは、それぞれの粒子に当たり判定をつけることもできるとして、ロボットの上に大量のパーティクルを降らせ、反射させるデモも披露されました。

なお、余談ながら本講演は直前になって急遽デモ用のデスクトップPCがクラッシュしたため、サブのノートPC上でデモを交えながら行われました。フルディスプレイサイズでのリアルタイムデモ映像でカクカクしたり、シーンデータの読み込みに時間がかかったりと、実作業には厳しいレベルでしたが、デモ自体はなんとか完走。デモ機のGPUは不明でしたが、CPUはインテル CORE-i7 3610QM 2.30GHzで、メモリは16GBを搭載しており、実売値は16-7万円といったところだと思われます。

いずれにせよノートPCでアンリアルエンジン4が実行できてしまう点がびっくりです。次世代の足音がいよいよ近づいてきたといえそうです。
《小野憲史》
【注目の記事】[PR]

編集部おすすめの記事

特集

ゲームビジネス アクセスランキング

  1. 【CEDEC 2016】技術から語る『龍が如く』の10年──特殊エフェクトや物理エンジンの取り組み

    【CEDEC 2016】技術から語る『龍が如く』の10年──特殊エフェクトや物理エンジンの取り組み

  2. ポケモンUSAの社長が交代

    ポケモンUSAの社長が交代

  3. シンガポールが新しいゲームレーティング制度を導入

    シンガポールが新しいゲームレーティング制度を導入

  4. 海外パブリッシャー向けの営業とは・・・IGDA日本グローカリゼーション部会 特別セミナー

  5. なぜ「アイカツ」のライブ映像は、ユーザーを魅了するのか…製作の裏側をサムライピクチャーズ谷口氏が語る

  6. 「日本と海外におけるゲーマーにとってのリージョン制限」・・・イバイ・アメストイ「ゲームウォーズ 海外VS日本」第22回

  7. Cygames、コンシューマー向けアクション『Project GAMM』を発表!元マーベラスの高木Pが指揮を執る完全新作ゲーム

  8. ポケモンはここで作られる!ゲームフリーク訪問記(前編)

  9. 【CEDEC 2017】AIは『人狼』をプレイできるのか!?カオスな人間vs AI戦も展開されたセッションレポ

  10. 『モンハン』シリーズに「チャチャブー」は戻ってきますか?―Redditインタビューに辻本P「現状予定はない」

アクセスランキングをもっと見る