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【SIG-Indie第10回勉強会】インディーゲームに積極的な姿勢を見せるPlayStation Mobile

6月1日、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のSSJ品川ビルにてIGDA日本の同人・インディーゲーム部会(SIG-Indie)が主催する第10回研究会が開かれました。

ソニー PS3
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6月1日、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)のSSJ品川ビルにてIGDA日本の同人・インディーゲーム部会(SIG-Indie)が主催する第10回研究会が開かれました。

本勉強会には、開発者や研究者とともにSCEのスタッフが参加、インディーゲームの新たなプラットフォームとして期待される「PlayStation Mobileの現状と可能性」について報告がなされました。SCEからは登壇者は3名。最初の登壇者であるモバイルサービス事業推進部の浅野剛史氏は、PSM(PlayStation Mobile)の現状と今後の展望について報告しました。

■個性的なタイトルが集まるプラットフォーム
浅野氏は2002年にSCEに入社、PS2の『ワンダと巨像』などのプロジェクトに参加して、現在、PSM事業に従事しています。ちなみに好きなゲームは『ゼルダの伝説 時のオカリナ』。初めて正座してプレイしなければいけないと感じたゲームだそうです。

PSMは2012年に正式にサービスを開始して、タイトル数は着々と充実しているそうです。主なプレイ端末はPS Vitaということもあり、ユーザーの多くはゲーム好きであり、コアなゲームタイトルが増えているのがプラットフォームとしての大まかな特徴です。

そのようなPSMのタイトルの中で、浅野氏は代表的なものを紹介しました。まずはベテランの同人・インディーゲームサークルの神奈川電子技術研究所が開発した『僕は森世界の神となる』。アーティスティックなデザインでオリジナリティが強いインディーゲームらしい作品で、SCE社内での人気も非常に高いそうです。(神奈川電子技術研究所のisao氏は、本勉強会でも報告を行っています。詳しくは、そちらの記事を参照してください。)

次にSCEがファーストパーティとしてリリースした『勇者のくせにこなまいきだ。』が紹介されました。こちらはもともとSCEのオーディション企画「ゲームやろうぜ!2006」を通過した小林陽明氏がキャラクターデザインを務め、アクワイアが開発した『勇者のくせになまいきだ。』のシリーズ作品です。オリジナル作品にあったダンジョンを攻略してくる勇者たちを倒すというユニークな設定と世界観を活かし、「掘っていく」というエッセンスをうまくパズルゲームに落としこんだ作品です。

次に紹介されたのはモバイルインターネットテクノロジーの『快感足つぼマッサージ』。タッチ操作で女性の足つぼ刺激するという内容のゲームです。こちらは去年の東京ゲームショウにも出展したそうで、浅野氏は今までお固いイメージであったSCEですが、扱うゲームタイトルの幅を広げているとアピールしております。そのため、PSMではこのようなネタ系ゲームから、学習系ゲームまで幅広く取り入れていく予定だそうです。

■PSMの現状にまつわるデータ
次にPSMに関する具体的なデータが紹介されました。まずはPSMでの各国の売上比率です。日本が全体の36%、アメリカが33%、残りは主に欧州圏が占めています。基本的に日米欧で綺麗に三分割されますが、やはり日本のユーザーが多いそうです。

インストール状況のデータでは、先日、発表されたPS Vitaの値下げとともにユーザーが拡大、さらにAndroid端末ではXperia Zの人気が高まり、順調に増加しているそうです。とはいえ、スマートフォンと比べるとPS Vitaのユーザーの方が多いそうです。

さらに昨年、PlayStation Networkアカウントが統合されたSony Entertainment Networkアカウントは、日本を含む世界で1億1000万以上のユーザーを擁しており、全PlayStationプラットフォームにおけるコンテンツのダウンロード数は29億を超えたそうです。これらゲームに積極的なユーザーをPSMに取り込むのが今後、重要な戦略になるそうです。

次にデベロッパー登録数のデータが紹介されました。売上比率と同じく、日米欧で基本的に3分割されておりますが、先日、5月8日から期間限定のパブリッシャーライセンスの無料化に踏み切った結果、日本からの登録が増加しているそうです。このキャンペーンは9月2日まで続く予定ですが、期間は延長される可能性もあるそうです。

また各国のゲームタイトルの売上ランキングを含むセールス状況にも触れられました。詳細はオフレコですが、日本と海外では売れるゲームの傾向が異なり、ノンゲームアプリのニーズも高いなど、興味深いデータが紹介されました。

■今後の展望とインディーゲーム
最後にPSMの今後の展望について述べられました。まずはPSMの位置づけですが、ホームコンソールであるPlayStation、ポータブル機であるPSPという2つの大きなプラットフォームに対して第三の軸にあると捉えているそうです。その目的は、ゲーム専用機以外にプレイステーションの世界を広げることにあると、浅野氏は説明しました。

先に紹介した『勇者のくせにこなまいきだ。』を始め、今年の5月から6月にかけてファーストパーティタイトルを投下していき、SCE自身のタイトルがプラットフォームの普及を牽引していく予定です。リリースするタイトルもオリジナリティが高いものを選別しており、ゲーム好きにアピールすることを優先しているようです。

さらにユーザーやデベロッパーから要望が多いデュアルショック3に対応する予定があります。PSMのゲームをPlayStationのゲームコントローラーであるデュアルショック3でプレイできる環境を作ることで、ユーザーの選択肢を増やすのが目的にあります。

そして、今後はユーザーを拡大するために、PS Vitaはもちろん、PSMに対応したAndroid端末も積極的に販売していく予定です。コンテンツ数の拡大のためにも、今後もパブリッシャーライセンス無料キャンペーンを続行、さらにE3や東京ゲームショウなどでPSMのコンテンツを積極的に紹介しいくそうです。

また浅野氏はインディーデベロッパーの方が参加するイベントにも協力していく姿勢をみせています。今年の3月に京都で行われたBitSummitなど、今後、増加するとおもわれるインディーゲームのシーンにSCEは積極的な姿勢を見せています。浅野氏は何かイベントがあれば教えてほしい、さらにはSCE側もPSMの普及のためのイベントを行いたいと今後の展望を語りました。
《今井晋》
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