セガネットワークスは、もとはセガの内部にあったモバイル関連の事業部が、より素早くスマートデバイス向けのコンテンツを開発するために設立された会社。2012年7月に設立され、現在では300名を超える社員が働いています。
岩城氏はまず、セガネットワークスの強みについて「まず、セガが持っている豊富なジャンルとIP、さらにグループ全体で1,000名を超える優秀な開発部隊があります。そこに、ベンチャー企業を凌駕するスピードと実行力、さらには専門家集団を持っており、優良なコンテンツを素早く作ることができます」と語りました。実際、これまで開発してきたアプリの70%が、AppストアのTOP30に入っており、Appストアが展開されている145ヵ国の内50%を超える77ヵ国でグロス総合1位を獲得しています。
現在は、大ヒットとなった『キングダムコンクエスト』の続編となる『キングダムコンクエスト2』が80万ダウンロードを突破したほか、iOS初のMOBA(モバイル・オンライン・バトル・アリーナ)タイトルとなる『デーモントライブ』が2月28日にリリースされるなど、非常に多くのタイトルが人気を集めています。
岩城氏はこうしたタイトルのポートフォリオを考える際の目安として、2つの軸を提示しています。ひとつはビジネスモデルの違いで、「sell-off」と「Free to Play」に分かれています。もうひとつはゲームの機能性の違いで、「クライアント型」と「ブラウザベース型」の2つです。
岩城氏は「このうち、今もっとも盛り上がっているのはFree to Play・ブラウザベースの分野です。日本国内では、フューチャーフォンから続く流れをくんだものと、スマートデバイスのUIに特化したRich-Webがあり、どちらもその間口の広さから多くのユーザーを集めています。セガネットワークスでは、この分野のタイトルの多くを他の開発会社と協業で開発しています」と語りました。
また、他の分野についても「Sell-offのタイトルとしては、セガがすでに持っている『ソニック』などのIPをいち早く届けすることで、海外を含めた市場でゲームといえばスマートデバイスとユーザーに伝えられる分野だと思っています。またFree to Play・クライアント型の分野も、ライト層からコア層まで多くのユーザーをターゲットとした、スマートデバイスに最適化したタイトルを提供しています」と説明しました。
最後に岩城氏は「家庭用ゲームクオリティのハイエンドなグラフィックやサウンド、世界観などをもった深いゲーム性と、間口の広さや遊びやすさ、ユーザー同士のコミュニケーションなどソーシャルゲームの要素を持ったコンテンツが良質なコンテンツである、と定義します。この良質なコンテンツを届けるために、、プロもーションやリサーチ、ローカライズなどの取り組みを行って行きたいと思います」と講演の最後を締めくくりました。
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