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自分のファンを大事にしたゲーム開発で劇的な広告収益を実現・・・『俺の農園と弁当屋』のAlchemister

広告で収益化するにはとにかくユーザー規模が必要、そういう常識は取り払われる必要がありそうです。今年2月に独立後、『俺の農園と弁当屋』『ウチのレジ打ってみろ!』などのゲームをリリースしているAlchemister氏が語りました。

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自分のファンを大事にしたゲーム開発で劇的な広告収益を実現・・・『俺の農園と弁当屋』のAlchemister
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広告で収益化するにはとにかくユーザー規模が必要、そういう常識は取り払われる必要がありそうです。今年2月に独立後、『俺の農園と弁当屋』『ウチのレジ打ってみろ!』『俺のラーメン食ってみろ』『餃子の王』といったゲームをリリースしているAlchemister氏が「第7回iPhoneGames勉強会」で語りました。

Alchemister氏はゲーム会社やSNS会社などを経て今年2月に独立後、スマートフォン向けのゲーム開発に着手。企画から開発まで全て1人でこなしながらも、1本当たりの開発期間は1~2週間程度と比較的短期で、独立後10ヶ月で11作品をリリースするなど多作です。当初はカジュアルゲームを中心に手掛けてきましたが限界も感じるようになったそうです。

一般的にカジュアルゲームはユーザー当たりの起動回数が少なく、それによって広告表示も限られます。競争の激しい市場で、有料で提供することは困難なため収益が限られます。Alchemister氏の収入は会社員時代の月給と変わらない程度だったそうです。競争が激しいため、埋もれずヒットさせるのは困難で、目先を変えながら作り続ける必要があります。しかも元々プレイステーション2のゲームを作っていたというコアゲーム好き。カジュアルゲームを作り続ける事に「心が折れた」と言います。

そこで方針転換し、開発に時間を要したとしても、1人当たりの収益が高いゲームの制作に乗り出します。注目したのは『なめこ』に代表される放置ゲー。何度も何度もゲームを起動するため、それだけ収益機会も多くなります。Alchemister氏が着目したのは放置する食品ということで「弁当」でした。

開発期間はトータル1ヶ月ほど。ゲーム内容に3日間、画像制作に14日間、プログラムに10日間、バランス調整に2、3日。これでも一般的な開発と比べれば短い時間ですが、この1ヶ月は毎日平均15時間を開発に費やしたそうです。

ターゲットはiPhoneでしっかりしたゲームを遊ぶリテラシーの高いユーザーを意識。見た目の分かりやすさとUI設計とは裏腹に実は奥が深いゲームデザイン。今後の横展開のためにプログラムやUI設計は本気で取り組み、「アップデートができるから・・・」と未実装を残す事は避けたそうです。放置ゲーですが、一度のプレイが30秒程度になるように設計、待ち時間も短めに設定し「ゲームをやめるタイミングがわからない」と言われるような形にしました。全ては何度も遊んでもらえるという点を目指したものです。

その結果は劇的なものでした。リリース初日に約8万円の広告収益があり、3週間で1000万円を突破します。広告はi-mobileを組み込んでいるだけで、アダルトなどに手を出したわけでもありません。ダウンロード数も35万程度で、超大ヒットというレベルではありません。しかし、ユーザー当たりの起動回数は他のカジュアルゲームと比べて圧倒的で、飛躍的な高い収益性を実現したのです。

35万というダウンロード数はAlchemister氏が過去にリリースしたカジュアルゲームのダウンロード数と同じ程度の規模だそうです。過去の作品を遊んでくれているファンに、起動時の通知やバナーで上手く訴求してシリーズ作品のような形で遊んでもらう事に成功したようです。

Alchemister氏はアプリについて「アイコン、タイトル、キャプチャ画像」の3点如何でユーザーがダウンロードしてくれるかが決まると断言。アイコンは「アプリ内容を明確に表して可能なら名称を盛り込む」、タイトルは「インパクトがあって長すぎないもの」を、キャプチャ画像は「取扱説明書として作るイメージで、文字列を埋め込む」ことがヒントとして紹介されました。

また個人開発者にとっては競合を上手く潜り抜ける必要があると言い、例えばリリース時期は大手が避ける週末(企業は土日にサポートができない)を狙い、競合アプリが新しく出てないタイミングを狙うべきとしました。

最後にAlchemister氏は「100万ダウンロードのような奇跡を起こさなくても戦っていくことはできます。狭い範囲であっても、自分のアプリのファンを大事にして、そこに最大限リーチするのを狙うのも一つの手段ではないでしょうか」とコメント。「売れる売れないは運もあるが、下手な戦略でもきちんと考えて実行し、アプリの内容を磨いていくしかない」と発表を締め括りました。
《土本学》

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