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完成したサウンドトラックがココに!『タイムトラベラーズ』坂本英城インタビュー:後編

Nintendo 3DS・Playstation Vita・PSP「プレイステーション・ポータブル」用ソフト『タイムトラベラーズ』の全69曲が詰まったサウンドトラックがいよいよ本日8月8日に発売。

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Nintendo 3DS・Playstation Vita・PSP「プレイステーション・ポータブル」用ソフト『タイムトラベラーズ』の全69曲が詰まったサウンドトラックがいよいよ本日8月8日に発売。

今回は、完成したサウンドトラックを実際に聴いたり、ブックレットを鑑賞したりしながら、作曲家の坂本英城さんに自由にお話しいただいた。みなさんも手元に届いたサウンドトラックを聴きながら読んでいただけるとより一層楽しめるインタビューとなっています。


―――タイムトラベラーズで特に印象に残った曲がありまして。オーケストラの・・・(うたいはじめる)
坂本氏:開発時はまだ「希望」というタイトルだった曲ですね!CDはすべて感性豊かなサラさんに英語タイトルを付けてもらっていて、「希望」は最終的に「Another Place and Time」というタイトルになりました。あれは僕も好きで、何度も聞いて泣いたんですよ。

―――ご自分で!?

坂本氏:作曲家って意外とそういうことをするものなんですよ(照れ笑い)。この曲をまた各シナリオのいいところで流していただいて、さすがイシイさんと飯野さんですよね。

(実際に試聴中)

坂本氏:仕事で嫌なことがあるとこの曲を聴いていましたね(しみじみ)。これね、口を大にして言いたいんですが、僕は世の中の曲のなかで自分が作った曲が一番好きなんです。それは当たり前のことで、自分の曲には“自分は好きだな”って感じたエッセンスを、これでもかっていうくらい入れているわけですから。

―――この曲は、好きがたくさん詰まっているのですね。
坂本氏:自分の曲は聴かないなんていう作曲家さんもいますけど、僕のなかでは信じられないですね。自分が作った曲はまず自分が愛してあげないと。

―――この曲以外に思い入れのある曲はありますか?
坂本氏:いろいろあるけどやっぱり、「The Final Time Traveler」ですね。あれは生みの苦しみをまったく感じることなく、メロディとコードが頭に浮かんだあとは30分ぐらいでババババッと大ざっぱなアレンジまでできあがった曲でした。

―――イシイさんからオーダーされていたことっていうのはあるんでしょうか。
坂本氏:イメージは「聖歌」とうかがっていたので、これはもうサラさんに歌っていただく以外考えられないな、と思いました。彼女の音域も知っていたので、彼女のポテンシャル限界まで出せるようにしようと思い、彼女のとても広い音域をいかした非常に高低差のあるメロディにしました。サラさん以外が歌ったら様にならない曲ですね

―――CMで流れてくると、時が止まるような感じがしますよね。
坂本氏:嬉しいですね。僕は日頃TVをほとんど見ないのでまだ1回も見たことがないので、残念。そうそう、キャラクターソングだと雛の「The Door Into Summer (Hina's Theme)」が好きですね。

(実際に試聴中)

―――作品の冒頭、シリアスなシーンのあとに聴くのでかなりキャッチーですよね。
坂本氏:以前、尾島梨絵さんに『アクアノーツホリデイ ~隠された記録~』のオープニングテーマ曲「創世 母なる海」を歌ってもらったことがあって、その歌の素晴らしさをよく覚えていたんです。タイムトラベラーズでは絶対歌ってほしいなと思ったんですよね。というのも、雛というビジュアルを見た瞬間「尾島さんみたいだな」って思って。

―――ブックレットには歌い手さんも写真付きで紹介があるので、いろんな人が参加されているのがわかっていいですね。
坂本氏:ノイジークロークは音楽制作だけではなく、声優さんやボーカリストの手配もしていて、経験上キャラクターの声とテーマソングの歌の声があまりに異なるとしっくりこないというのがわかっていたんです。なので、『タイムトラベラーズ』ではそのキャラクターの声や性格に合ったボーカリストをアサインしていきました。

―――ルサンチ☆マンもですか?
坂本氏:ルサンチ☆マンは難しかったですね(笑)。あの曲だけはイメージとして「銀河鉄道999」や「宇宙戦艦ヤマト」といった昔の曲、そしてそのオーケストレーションを意識して作ったので、みことや雛とは曲作りのイメージの段階から方向性が異なりますね。さらに歌詞が英語だとどういう印象の曲になるのかな、というのをやってみたくて。

―――この曲がながれてきた時に感じるのは、「あれ、英語の曲だ」というところですよね。
坂本氏:そうなんですよ。この曲調で、英語の歌が乗るとどうなるんだろうと、実験みたいな感じでしたね。それと、雛のテーマ曲「The Door Into Summer (Hina's Theme)」のオーケストラバージョンにあたる「“Hina Fushimi”」は誰にも頼まれていないのに僕が勝手に作ったんです。元の曲が気に入ってしまって、こんな風にオーケストレーションもできますとイシイさんと飯野さんに渡したら「はい、採用!」みたいな。

―――ただでさえ曲数が多いなかすごいですね。
坂本氏:開発陣のなかにその曲を気に入ってくれていた人がいたみたいで、開発時はTT PHONEのメニュー画面に「“Hina Fushimi”」を当てはめていたことがありました。それからというもの、飯野さんとイシイさんが「ここは、みことの曲ならバッチリ合うのに、雛のオーケストラアレンジなんだよなあ~。みことのオーケストラアレンジがあったらいいのになあ~」って僕に聞こえるか聞こえないかの距離で話されているのが聞こえてきて(笑)。「あ、これはみことのテーマ曲も別のアレンジ版が必要だな」と思って作らせてもらったのがみことのテーマ曲「Dr.Schrödinger, tell me please? (Mikoto's Theme)」のオーケストラアレンジ「Telephone that Passes through Time」でした。たくさん曲をお願いしているからと、直接「作ってください」と言い難かったみたいですね(笑)。

―――実際にTT PHONEは遊ばれましたか?
坂本氏:電話がかかってきて「どうしたの?」と聞かれたから、「君の声がききたいんだ」という選択肢を選んだらすっごいにらまれて電話を切られてしまって…それからちょっとそれがトラウマになっちゃって・・・

(一同爆笑)

坂本氏:でもTT PHONEはやめられず、ずーっと続けてしまいます。あと、「Victory Grasped」も気に入っています。この曲は長い曲なんですが、冒頭しかみなさん聴いたことがないと思います。

(実際に試聴中)

―――ファンタジーRPGで使ってもいいぐらいに勇ましいですね。
坂本氏:ハリウッド映画をすごく意識しましたね。この曲はゲームにもフルで入っているので、操作をしないでおけば最後まで聴くことができます。でも、ストーリーが気になってボタンを押しちゃうので冒頭しか印象にないと思いますね。編成もむちゃくちゃ手の込んでいる曲なのでぜひ最後まで聴いて欲しいです。

(ここで「An American Joke」が流れてくる)

―――すこし趣向を変えまして、坂本さんがタイムトラベラーだと言われたら何がしたいですか?これは自由意志でとべるとしてお聞きしたいです。

坂本氏:未来に行って自分がハゲるかどうか知りたいんですよ。

―――そこですか!
坂本氏:ハゲていたら今からやらなくちゃいけないことがたくさんあって、スカルプとか育毛トニックとかマッサージとか。そういう、しょうもないことを知ることに力を使いたいんですよ。

―――家系的にはどうなんですか?
坂本氏:うちは比較的大丈夫です。でも、うちの父の書斎からアデランスのパンフレットが出てきたことがあって、もしかしたら父はカツラかもしれないと思ったことがあるんですよね。

(一同、ドッと笑う)

坂本氏:そうなってくると話が変わってきますよね。

―――最先端の技術でハゲがごまかされていないかも、くまなく見なくてはなりませんね。
坂本氏:そうですね(笑)。過去に行って確かめたいことは、高校時代の下校時に、下駄箱の靴を履こうとしたら僕の靴の中に大量の塩が入っていたことがあるんですよね。ずっと謎だったのであれがなんだったのか確かめたい。いじめられていたわけでもないし、何故だかさっぱりわからないんですよ(笑)。

―――塩ってところが家から持ってきたのか、なんとも。
坂本氏:これを誰がやって、どんな意図だったのか調べたいですね。別のインタビューでのことなんですけど、サラさんは未来に行って最先端の医療技術を学んで現在の医療に生かしたいっておっしゃったんです。これがまさしく正しいタイムマシンの使い方ですよ。自分がハゲてるかどうか見たいとか言ってる僕との差はなんだ、みたいな。

(一同、笑い)

―――今回のサントラはノイジークロークから発売されるとのことですが、ということはこのパッケージやCDのデザインも坂本さんの会社で制作されたわけですよね。
坂本氏:モチロンそうです。素材をレベルファイブさんにお借りして、レーベルマネージャーがデザイナーさんとやり取りをして、もー、グッジョブな仕上がりです。

―――私も今日初めて拝見させていただいて、CDを開けたときの美しさに驚きました。
坂本氏:やっぱりモノとして持ち続けてもらえるのは作った側としても嬉しいので、いいものをカタチにしていきたいですよね。僕がCDを買う理由はブックレットの存在も大きいので、歌詞やライナーノーツはもちろん、イシイさんを初めとしたコメントもみなさん快くご協力いただきまして、掲載できて本当によかったと思っています。

―――最後に、サントラの聴きどころや見どころをお願いします。
坂本氏:ゲーム中だとキャラクターソングが1番のみのループしか聴けなかったのが、サントラではフルの尺で入っているのでぜひ聴いていただきたいです。後半でまったく違うような展開をしている曲も多いです。あとは、ゲームに実装するとき、とくに携帯機では音に圧縮がかかりますからどうしても音質が下がってしまいますが、CDでは楽曲を美しく聴かせることに特化して再度マスタリングをしていますので、ゲーム以上の品質の音が聞こえてくると思います、大勢の方々が参加してくださり、素晴らしい演奏をされているのも聴きどころです。音での『タイムトラベラーズ』もぜひ楽しんでください。

―――ありがとうございました!



『タイムトラベラーズ オリジナルサウンドトラック』は3枚1組で好評発売中。価格は3,500円(税込)となっています。

TIME TRAVELERS オリジナルサウンドトラック - Various Artists

The Final Time Traveler - Single - Sarah Alainn

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(C)LEVEL-5 Inc.
《きゃんこ》
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