(文・荒川澄)
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―――担当編集の屋田さんから見た「バディ スピリッツ」の魅力とは?
屋田吾郎さん(以下屋田):岸本さんのシナリオを、黒岩さんがネームにして、gyuoさんが作画する。この3人の先生方が協力し力を合わせることで相乗効果を生んでいるところだと思います。岸本さんのシナリオを黒岩さんがネームにする過程では、互いにかなり突っ込んだ話し合いをされていますし、それを受けて完成したネームをgyuoさんが渾身の力で作画しています。
―――普通の作品よりも手間がかかりますね。
屋田:この作品は、脚本、構成、作画と、3人の作家が関わっているので、編集者としては通常より作業が多くなり、たしかに手間もかかります。しかし、「バディ スピリッツ」は、この3人の先生方の協働作業だからこそできる作品でもあります。アニメ作品などでも活躍されている岸本さんのシナリオは、ヒーローものの定型をしっかり押さえつつスリリングでオリジナリティにあふれていますし、少年ジャンプで活躍されていた黒岩さんのネームは、ダイナミックでありながらわかりやすくて読みやすい。
作画のgyuoさんも、本来はとても難しいロボットのアクションや近未来の世界観を、非常に丁寧に描いてくださっています。gyuoさんは、フランスやアメリカでもお仕事されている、すごく実力のある漫画家さんなんです。まさに、この3人のプロフェッショナリズムによって成立しているのが「バディ スピリッツ」なのだと思います。
―――今後の展開も楽しみです。
屋田:作品づくりの原点は、読者に喜んでもらえる“いいマンガ”を作ることだと思います。「バディ スピリッツ」は、3人の作家陣がタッグを組んでひとつの作品を作っている、まさに“ライブ”だと思っています。今後も良い意味で読者を裏切るような作品を作り続けていきたいと思っておりますので、ご期待いただければと思います。