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ニンテンドー3DSで誕生したバイオ最新作、『バイオハザード リベレーションズ』をいち早く体験した

シリーズ最新作にして完全新作となる『バイオハザード リベレーションズ』。ニンテンドー3DS向けに1月26日に発売予定のタイトルです。カプコン東京支店にて一足早く体験してきました。

ゲームビジネス 開発
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シリーズ最新作にして完全新作となる『バイオハザード リベレーションズ』。ニンテンドー3DS向けに1月26日に発売予定のタイトルです。カプコン東京支店にて一足早く体験してきました。

エントランスではロックマンやアイルーがお出迎え

受付前のディスプレイにも「リベレーションズ」が


本作のテーマはクラシックなサバイバルホラーへの「原点回帰」です。曲がり角やドアの向こうに何かが潜んでいる気配、そしてそこには……。この「ためて、ためて、撃つ」という、初代「バイオハザード」で最も注力されたプレイ体験が、3DS立体視という新たな表現と共に再提示されることになります。

ニンテンドー3DS向けでは前作『バイオハザード ザ・マーセナリーズ 3D』に続く第2弾ですが、「マーセナリーズ」がアクション・シューティング重視だったのに対して、本作はシリーズ本来のストーリーとホラー要素がたっぷり盛り込まれています。しかもシナリオはアニメ「カウボーイビバップ」「交響詩篇エウレカセブン」などを手がけ、ゲームシナリオの経験も豊富な佐藤大氏。これはファンのみならずとも注目ではないでしょうか。

 

とまあ、前振りはこれくらいにして、さっそく冒頭のプレイレポートをお届けします。

ゲームの舞台は「4」と「5」の間に位置する2005年です。「洋館事件」(バイオハザード、「CODE:Veronica」で主人公の一人だったクリス・レッドフィールドが任務中に通信リンクが途絶えた。知らせを受けた対バイオテロ部隊BSAAはジル・バレンタイン(バイオハザード、バイオハザード3主人公など)と、本作から登場のパーカー・ルチアーニを捜索に派遣します。地中海上の目標ポイントに近づいた時、眼前にゴーストシップと化した豪華客船が出現。プレイヤーはジルを操作して船内を探索していくことになります。

舞台となるのはゴーストシップと化した豪華客船。船内を探索していく


プレイして、すぐに気がつくのが3D立体視で表現された、クオリティの高いムービーシーンです。シリーズで初めて日本語吹き替えにも対応し、携帯ゲーム機の画面で字幕を追うことなく、直感的にイベントを進めていけます(オプションで英語音声+日本語字幕にも対応。また字幕オンオフも可能)。クリス役の東地宏樹さん、ジル役の湯屋敦子さんは、映画「バイオハザード」シリーズでも、クリスとジルの吹き替えを担当しており、ファンにもなじみの深い声優さん。筆者のような吹き替えファンにも嬉しい仕様です。

ゲーム冒頭はチュートリアルも兼ねて、移動したり、扉を開けたりといった基本操作を習得しながら、船内を徐々に探索していきます。3DSの二画面を生かして、下画面にはマップが常時表示。ショートカット機能もタッチ操作で対応します。実は恥ずかしながら、冒頭でいきなり迷いそうになりまして、マップのおかげで先に進めました。船内が暗く、懐中電灯で先を照らしながらの移動なので、慣れないうちはマップが頼りになるかもしれません。

下画面にはマップが常時表示され、武器の切り替えもタッチで可能


少し進むと広めの部屋に到着し、初めてのクリーチャーに遭遇! 頭部を激しく揺らしながら襲ってくるので、画面の指示に従って拳銃を構え、射撃しました。一発、二発と撃っても倒れないので、つい弱点とおぼしき頭部を狙おうとしましたが、当然のように当たらない。再度バックしながら胴体を狙い、なんとか倒すことができました。なお、射撃時の画面表示は「バイオハザード4」で導入された肩越し視点でしたが、オプションで一人称視点にも変更できるようです。

クリーチャーを倒すと、再びイベントシーンが始まり、扉を開けて次の部屋に向かうことになります。と、ここで残念ながらプレイ終了。時間にして十数分でしたが、「リベレーションズ」の世界を堪能できました。

プレイしての率直な感想ですが、どこか懐かしい感じがしますね。もっとも、いわゆる「ラジコン操作」だった初期シリーズとは違い、本作ではスライドパッドによる三人称視点での操作と、一般的なアクションアドベンチャーに近くなっていますし、グラフィックも段違いに向上しています。客観的にみれば、ずいぶん違うはずなんですよ。実際、何も知らない人が、映像だけをパッと見せられたら、同じシリーズのゲームとは思えないのではないでしょうか。

主人公ジルの活躍や本作で初登場のキャラクターが多数。


それでもジルやクリスといった、おなじみのキャラクターが登場したり、船内という閉ざされた構造物内での探索であったり、薄暗がりから登場するクリーチャーであったりと、シリーズの伝統を受け継ぐ王道的な続編という印象です。再び「夜間」「屋内」「じわじわ怖い」という、シリーズ初期の雰囲気に戻ったことで、懐かしさを感じたのかもしれません。

一方で短時間のプレイだったため、3D立体視がもたらすゲーム的な効果については、はっきりとは感じられませんでした(まあ、プレイが下手で慌てていたからかもしれませんが)。たとえば3D立体視によってクリーチャーとの距離感が掴みやすくなる、などです。これについては製品版でじっくりプレイしながら、改めて確認してみたいですね。

ちなみに公式サイトでも確認できるとおり、本作では複数のBSAA隊員が登場します。カプコン広報の方に確認したところ、キャンペーン(ストーリー)モードでは、エピソードごとにこれらの操作キャラクターが、入れ分かり立ち替わり操作キャラクターになるとのこと。これまで「バイオハザード」シリーズでは、基本的に二人ないし一人の主人公の視点でストーリーが進んでいきましたが、今回は群像劇の様相を呈するそうです。

また、携帯ゲーム機のプレイ特性を生かして、シナリオもエピソード毎でまとめられており、さまざまなキャラクターの視点を通して真実に迫っていくスタイルになる模様。エピソードごとの時間軸もバラバラで、舞台も船内だけに留まらず、回想シーンや「一方、他の場所では……」といったように、さまざまなステージが用意されているそうです。複数の事件が錯綜し、テンポよく切り替わっていく、「24」などの海外テレビドラマを視聴する感覚に近くなるかもしれません。


本作のパッケージと先着特典「REVELATIONS REPORT」。特典には開発者インタビューなどが収められている


このほか、今回のプレイでは体験できませんでしたが、本作では新装備「ジェネシス」が登場します。ジェネシスを使い、物陰や暗がりに隠されたアイテムなどを発見すれば、より有利にゲームが進められるとのこと。タッチスクリーンを操作して解き明かすパズルなども散りばめられています。さらにエクストラゲームの「RAID MODE(レイドモード)」では、好きなキャラクターを操作してプレイでき、レア武器の入手や強化、キャラクターのレベルアップを行いながら様々ンステージを攻略するやりこみ要素も盛りだくさん。RAID MODEでは、シングルプレイの他に通信によるローカルプレイやインターネットプレイで2人でのCO-OP(協力)プレイもサポートしています。

また本作は昨年12月10日に発売された「ニンテンドー3DS専用拡張スライドパッド」での操作にも対応しています。これにより左右二つのスライドパッドで操作できるようになり、左パッドで移動しながら右パッドで照準を行う直感的な操作で楽しめます。同パッドは同社の「モンスターハンター3(トライ)G 」をはじめ、複数の人気シリーズで対応が予定されているので、これを機会に購入するのも良いかもしれません。

ナンバリングタイトル最新作の「5」から、早いもので3年弱が経過しています。ナンバリングタイトルに負けじとも劣らぬ、作り込まれた内容であると感じられました。シリーズファンのみならず、多くのユーザーの期待を裏切らない内容に仕上がっているのではないでしょうか。
《小野憲史》
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