昨年よりユーザーの皆様のご愛顧、心からお礼申し上げます。今年も社員一同これまで以上に頑張りますので、いっそうのお引き立てをよろしくお願い申し上げます。
と、無理に大人ぶった挨拶をしてみましたが、皆様いかがでしょうか。
簡単に言わせて頂きますと、ポイソフトは今年もあれこれ全力で頑張りますので、どうか我々を生暖かく見守ってやってくださいね、ってことです、ええ。
そんな訳で年明け一発目のP.D.M.タケヤリマン編 第4話、お屠蘇と共に御覧くださいませ。
■調整&調整
要素をタップリと追加した所で、社長と私でステージ作成及び調整を分担しました。話し合いの結果、分担は以下のようになりました。
私……タケヤリマン
社長……タケヤリマン2、タケヤリマン3、タケヤリマンフォーエバー
イージー思想の私が入門ステージ的なタケヤリマンを担当。難しいゲームスキーな社長がそれ以外の上位ステージを担当する形になりました。
分担が偏っているのは、別に私が社長に色々押し付けたとかそういう訳ではなく、他の作業との兼ね合いでこうなってますんで、「社長をいじめてる」とか、「自分だけ楽しようとしてる」とかそんなことはないので誤解しないでね!
普段社長をいじめてるのは基本的にデザイナー北郷ですから。で、私が社長にいじめられて、私が北郷をいじめて、ポイソフトのいじめトライアングルが出来上がるわけです。
一体何の話をしているんだろう、私は。
何はともあれ、私の担当は「タケヤリマン」。ゲームに登場する要素を程良く提供し、どんなゲームかをわかってもらう必要があります。
なので最初に、順番に出てきて徐々に早くなる足軽。次に隊列を組んでコンボを出しやすい鎧武者。ただし、ジャキーン突きじゃないとはじかれてしまう。そして乱戦気味のラッシュ(いろんな敵が沢山でる箇所)などを組み込みました。
このあたりで、「タケヤリマン」の基本的な操作をひと通り要求されるようにしました。
また、最初のステージなので、ラッシュのような初めての人には難しい箇所は、クリアのハードル(突かないといけない数)はかなり緩めに設定。
きちんと敵が隊列を組むまで待って、コンボで攻撃を当てなければいけない中ボスも追加。爆弾を弾き返したり、コンボで倒したりする徐々に前に出てくるボス戦も追加しました。
この段階で、「タケヤリマン」は1つのステージとしてプレイ可能な状態になりました。
そこで早速、営業にプレイさせて感想を求めてみたところ、「最初のステージとしてはいいんじゃない?簡単すぎる気がするけど」という意見をもらいました。
であれば、ということでゲームの後半、ボスの手前あたりを少し難しくしようかなと思い、煙玉と斜めに動く足軽を組み合わせた若干難しめのシーンを追加することに。
「タケヤリマン」は不思議と斜めに動く敵がとても倒しづらいという特性を生かしたつもりでした。
こうして、チュートリアル的にプレイできる前半とやや難しめの後半の「タケヤリマン」が出来上がり、一応社長の要望であるところの「失敗したら死ぬくらいの難易度」を後半に持たせられたかな、とそこそこ満足でした。
「タケヤリマン2」以降に関しては、社長がなんかの機会に語るんじゃないですかね。(なげやり)
■タケヤリマンの裏技
私の方のステージ調整も、社長の方のステージ調整も、だんだん煮詰まってきた頃。現状のステージに満足できない営業と社長がそこにいたのでした。
営業「もっとだ。もっとオレにきついステージを……!」
社長「そうだ、俺達にもっとマゾいステージをくれ……!」
そんなこともあろうかと!私の方で、ステージの動作速度を変えられるプログラムを入れておいたのです。これにより、既存ステージの動作スピードを変え、難易度を向上させることができます。
そうして「タケヤリマン」~「タケヤリマン3」の1.5~2倍速でプレイできるモードが生まれました。これで社長も営業も大満足です。
しかしそこに生まれた新たな議論の火種、それは「このモードをなんと呼ぶべきか?」。
「やっぱ裏技だろ!」
オール昭和生まれーズのポイソフトは、見事に意見が一致しました。
かくして、「裏技」として、裏タケヤリマンをプレイできるようになったのです。
右下には「裏」の文字が出現 | コインが金色になれば裏技成功 |
ちなみに裏技の発動条件は、「タケヤリマン、タケヤリマン2、タケヤリマン3をクリア、タケヤリマンフォーエバーを1回以上プレイした時、ステージセレクトでスタートボタンを押しながら、ステージを選択する」です。
金色のコインが投入されたら、裏技成功ですよ!『タケヤリマン』がヌルくて我慢出来ないという皆様方、ぜひお試しください。
こうして開発も終盤に向かう『タケヤリマン』。来週はどうなるのか!?
【続く】
【著者プロフィール】
中川晃宏(なかがわあきひろ)株式会社ポイソフト/プログラマー
Twitterを始めてみたものの、やっぱりうまく波に乗り切れない33歳。
「@で話しかけてくれた人には必ず返答してるんだけどな~、もっと話しかけてくれてもいいのに」
と、社長も言ってました。彼も同じように波に乗り切れていない様子。